- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101207414
感想・レビュー・書評
-
いわくつきの原稿、それは7年前に起こったある心中事件の真相に迫るルポルタージュだった。
まず、大きな謎が2つ。
「事件は本当に心中だったのか」
「なぜこのルポルタージュは掲載を見送られたのか」
最初の謎は「カミュの刺客」を読んだ直後に解け、後の方は筆者の後述を読んで初めて解けるようになっている。
ただ、解けたと思ったそばから、これまで理解してきたことの根底が崩されていく感覚は不思議としか言いようがない。読んでいる最中に感じていた僅かな違和感に、あとから追いかけられているような気もする。「騙された!」とか「なるほど、そういうことか」というよりも、人間の狂気にうっかり触れてしまって薄ら寒いものを感じてしまった、そんな読後感。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
またまたやられましたよ。長江さんに。
これまた巧妙な書き方ですね。
いやらしい。笑
今回は伏線に気づかず通り過ぎてました。
後半から含みのある表現が多かったですね。
楽しめました。
あと言葉遊びみたいなものもすごく上手ですね。
そういうの大好きです。 -
騙されたー!
昔の心中事件の詳細がどんどん明らかになって、
色々と推察しながら、
変わっていく心情とが同時進行していくのが面白い。
次が気にって手が止まらなかった。
あとがきまで読まないと。
心中、カミュの刺客、ルポライター -
ノンフィクションかと思った。後半にかけてどんどん面白く、気持ち悪くなっていく。
前半と後半では、一語一句捉え方が全く変わる。面白かったけど所々理解しにくいっていうか、読み進めにくいかも
最近ミステリに手を出したので、ラストの予想ができなかったので最後の一文で一気に鳥肌が立った -
いい意味で、「心中」という言葉にミスリードされていた。仕掛けが多くてとても面白かった。
-
前半が単調で追い続けるだけで
飽きがきてたが後半に差し掛かると
面白くなってきてドンドン読み進めてしまった。
ある2人の関係がわかってからが急展開!
今までの謎が一気にわかる。
基本にされてる、 「心中だったのか?」に関しては
ミステリー好きなら簡単に解ける。
ただ、それだけじゃない。
最後の謎がエピローグに…
謎は1つじゃない。 2回読むべき! -
7年前の心中事件のルポルタージュを書くという体裁で、現実と非現実の境目が分からなくなるような作品。解説をいくつか見て、そんなことがずっと展開していたのか、と驚いた。違和感を感じながらも、多くの仕掛けにあとから解説されて気づく。後味は悪いなー。
-
面白かった。一気読み。どうしたら出版禁止になるのかと思ったら、そうきたか。こんなに死んだら無理だ。
ラストも想像。刺客だったとは。考えさせられた。直ぐにもう一回最初から読みたくなった。