螺旋の手術室 (新潮文庫)

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著者 : 知念実希人
  • 新潮社 (2017年9月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101210711

螺旋の手術室 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 知念実希人『螺旋の手術室』新潮文庫。

    『ブラッドライン』の改題、大幅改稿の上で文庫化。

    出だしの文章が読み辛く、波に乗るまで時間を要したが、なかなか面白い医療ミステリーだった。現役の医師でなければ書けない作品だと思う。また、ミステリーの裏側で進行する家族の物語も非常に良かった。

    外科医の冴木裕也が立ち会った父親の真也の極めて簡単な手術。しかし、父親は異常出血を起こし、死亡する。亡くなった冴木真也は大学附属病院の准教授にして、次期教授選の有力候補だった…

    教授選を巡り、教授候補が次々と謎の死を遂げるという不可解。一体、何者が如何なる理由で…

    コミカルな天久鷹央シリーズも面白いが、こうしたハードな医療ミステリーの方が好みである。

  • う~ん面白かった。    
    最後の最後まで医療要素を忘れず医療ミステリーを貫いた。    
    ラストがちょっと駆け足気味だったけれども。    
    ハラハラのサスペンス要素だけじゃなく、妹の恋愛要素を差し込んできたのが、物語の抑揚になっていてとても良い。   
    オチもGood。    
    ただコロンボ風刑事にもうちょっと活躍させても良かったんじゃないかと思わなくもない。    
    面白かった。

  • 著者初読み。
    「慟哭の医療ミステリー」と帯書きにあり、題名(螺旋…)の所以が終盤に明らかにされて、納得。
    自らも立ち会った、父の手術中の死に疑問を抱いた主人公が、教授選も絡んだ謎に挑む。
    関係者が次々と殺され、ますます深まる謎。
    主人公の必死の探求に、やがて明らかにされる真実は、「驚愕のどんでん返し」の惹句の通り。父子の相克が執拗に綴られるのは、これのためだったのか・・・

  • この著者のミステリーに段々ハマってきた気がする。
    割りと面白い話ではあったが、だいぶ人が死に過ぎでは!?
    その割に警察の動きが鈍いのが気になるw
    知念さん最近連続刊行しているので、他の最近観光されたものも近々読んでみたいと思う。

  • これは、この作家さんの作品の中では一番重いかも。
    なんせ、犯人達が殺人(及び迂遠なやり方による自殺)に手を染めるのが、「自分達、ひいては自分達の息子・娘がハンチントン病家系であることを隠すため」ですから。しかしまぁ、なにも、よりによってこんなやり方で秘密を隠そうとしなくても。。。

    私は「1/2ダンス」を元に主人公が勘付くタイミングで「あぁ……そういうこと……」ってわかりました。主人公はお父さんからの遺伝によるハンチントン病遺伝子を持つ、ということも最後の方で明らかになり、主人公本人が「父親から遺伝子を受け継いだ自分はもういつ発症してもおかしくない」旨、語っている。これもうね、つらいよね、としか言いようがないです。

    というか犯罪に手を染めてしまった主人公の両親、自分がハンチントン病であることをこういう形で知ってしまった主人公、結婚したけれども、自身がハンチントン病を遺伝しているかどうかは(自身がハンチントン病家系であることも含め)何も知らず、もしかしたら告知を受けることになるかもしれない主人公の妹、この家族4人皆、つらい立場には違いない。主人公のお父さんは、自分の母親がハンチントン病を急激に発症したことで「狐憑き」と苛烈に差別された過去なんかもありますしね。

    ちなみに旧タイトル『ブラッドライン』には「血統」の意、改題されての現タイトル『螺旋の手術室』の「螺旋」とは、まんま「遺伝子の二重らせん」を指すんでしょうね。『ブラッドライン』はダブルミーニングにもなってるのかな?意味はよくわからないけど「血管に入れるための管」か何かそんなのを指すような(医学は専門外だから言い方がいい加減で申し訳ない) つまりタイトルに「これは遺伝病がテーマのお話です」という示唆が含まれているということか。

  • 同じ筆者の「仮面病棟」が面白かったので、読んでみましたが、見事なプロットでした。最後まで犯人と動機と手段が読み切れませんでした。
    あまり書くとネタバレになるので避けますが、病気による差別って今でもあるんでしょうね・・・・人間ってのは本当に残酷な生き物です。

  • 少し寂しい結末。

    犯人だと思っていた人が、全然はずれた。
    誰が犯人でも、動機には全く行き当たらなくて、そんなことで人って殺人を犯してしまうものなのね…と悲しくなった。

    でも、書かれていない未来は幸せになってほしいです。

  • 帯通りのどんでん返しの結末。
    終盤は読むことを止められないレベルはかなりのもの。

    遺伝とは?
    差別とは?
    それに対する向き合い方とは?

    そんなところに斬り込む作品。
    旧題の「ブラッドライン」の方がしっくり来るかも。
    医療小説の真髄、ここにあり!

  • はじめてこの作者の作品を読了。
    小さな謎と大きな謎が、上手い具合に絡まりながら解決されては、また出てきてそしてまた解決しては次の謎が現れる、という飽きさせない展開。半日ぐらいで一気に読める作品です。

    一見、作品の付属品として描かれていた家族間の確執が実は結論を導くにおいて重要な要素であったことが徐々に明かされていきます。

    面白かったんだけど、動機がイマイチ浅い感じは思って
    しまったかな。その理由で、人を殺してしまうの?という。もう少し、その部分に厚みがあるともっとぐっと引き込まれたかもしれない。

  • 一種のエディプスコンプレックスを基に事件にのめり込んでいくが,最終的には自分自身の人生観に回帰する.病を道具に,その世界観が見事に構築され,読了後も考えさせられる.些末だが,題名がテーマと合っていない.手術室はあくまで世界構築のプロローグに位置づけられており,それを題名にするのは違和感がある.

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螺旋の手術室 (新潮文庫)の作品紹介

読書メーター読みたい本ランキング第1位。驚愕のどんでん返し手術室での不可解な死。次々と殺される教授選の候補者たち。事件に秘められたある想いとは……。慟哭の医療ミステリー。純正会医科大学附属病院の教授選の候補だった冴木真也准教授が、手術中に不可解な死を遂げた。彼と教授の座を争っていた医師もまた、暴漢に襲われ殺害される。二つの死の がりとは。大学を探っていた探偵が遺した謎の言葉の意味は。父・真也の死に疑問を感じた裕也は、同じ医師として調査を始めるが……。「完全犯罪」に潜む医師の苦悩を描く、慟哭の医療ミステリー。『ブラッドライン』改題。

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