八つ花ごよみ (新潮文庫)

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著者 : 山本一力
  • 新潮社 (2012年4月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101213453

八つ花ごよみ (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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    満開の美しさも散りゆく儚さも、一緒に眺めたいと願うのはいつだってただ一人、おまいさんだけだった。幾年もの時を重ね、季節の終わりを迎えた夫婦が愛でる花。あるいは、苦楽をともにした旧友と眺める景色。桔梗、女郎花、菖蒲、小梅、桜…移ろいゆく花に、ゆっくりと熟した想いを重ね綴られる、八つの絆。江戸市井に生きる人々の、ゆかしい人情が深く心に泌み渡る、傑作短編集。
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    「炉ばたのききょう」 「海辺橋の女郎花」 「京橋の小梅」 「西應寺の桜」 「佃町の菖蒲」 「砂村の尾花」 「御船橋の紅花」 「仲町のひいらぎ」
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    花を織り込んだ物語八編である。主人公はそれぞれもう若くはないが、さまざまな事情を抱えて時を重ねてきた人たちである。花を愛でる余裕などないときにも、そのそばにはひっそり咲く花があり、周りには見守る目もあるのである。淡々と静かに語られる出来事に、愛おしささえ感じられるようになる一冊である。

  • 山本さんの短編です。
    年老いた誰かが主人公の話ばかりでしみじみとしてしまう話ばかりでした。

    ただ短編なので、ワクワク感が味わえる分量は必然的に少なくなるかな?(笑)

    でも良い話ばかり集めた短編集でした。

  • 往復の新幹線車中にて読了。対する相手との掛け合い、所作や態度で「皆まで言わせない、言わない」そんな呼吸・間合いに、江戸っ子の粋が伝わってくる。人情話だけれども、そっちの描写に 「深い~~!」

  • 短編集。
    どれも心温まる作品。
    いくつかの熟年夫婦を描いた物語は、こんな風に夫婦二人、歳を重ねていけたらいいなぁと思わせる。
    ただ、少し切なく悲しい結末もあり。

  • 一力節の市井もの。花を小道具にした八編の短編。それぞれの作品がある程度の年齢を重ねた男や女を主人公にしていることに特徴がある。同じ市井ものでも、山本周五郎、藤沢周平、この山本一力、それぞれに違いがある。周五郎は、哀しみあるいは悲しみ、人生に耐える人々を描いている。周平は、庶民の一途さや、やさしさが主眼。一方、一力は、江戸っ子の粋、あるいは、意気地、が前面に出ている。こう思うが、他の人は、どう思いますか。

  • 江戸の熟年世代を描いた八つの物語。熟年世代の生き方、思いが違和感なく共感できるようになると、熟年の仲間入りということか。

  • 深川を舞台に、夫婦の愛と家族の絆を描いた八編の物語。それぞれの物語に、花の存在が素敵なスパイスとなってます。そばにいる人に対して間違いなく優しい気持ちになれる本。

  • 主に熟年夫婦を題材にした8つの時代短篇小説。
    山本さんのデビュー当時の私の書評には「どの作品も時代小説らしいしっとりした情緒の中で、物語が悲惨にならずポジティブです。そして爽やかな読後感が得られます。そこが山本一力さんの魅力ですね」とあります。
    その後、数作は江戸の庶民、特に小商人を主人公にした成功物語が次々に出され、気持ち良く読ませて貰っていました。
    しかし、多作になるにつれ物語が荒れて来て、新刊に手が出なかったり、たまに手を出しても失望したりを繰り返してきました。
    この作品は、失望とまでは行きませんが、やはりどこか「急いだ」感じや「手抜きとは言わないが、十分に詰めてない」感じがします。
    せっかく面白い題材なのに。。。。

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八つ花ごよみ (新潮文庫)の作品紹介

満開の美しさも散りゆく儚さも、一緒に眺めたいと願うのはいつだってただ一人、おまいさんだけだった。幾年もの時を重ね、季節の終わりを迎えた夫婦が愛でる花。あるいは、苦楽をともにした旧友と眺める景色。桔梗、女郎花、菖蒲、小梅、桜…移ろいゆく花に、ゆっくりと熟した想いを重ね綴られる、八つの絆。江戸市井に生きる人々の、ゆかしい人情が深く心に泌み渡る、傑作短編集。

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