博士の本棚 (新潮文庫)

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著者 : 小川洋子
  • 新潮社 (2009年12月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101215259

博士の本棚 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 作家さんには、変なパーソナリティでもそれが似合う人と、ちゃんとした人だといいなあ、と思う人がいる。無意識のうちに作風から作者のパーソナリティを想像してしまう。
    小川洋子さんのエッセイを読むと、家庭人としてもきちんとした生活を営まれているのだなあ、と思う。そして、そのことにほっとする。作家と言うとへんな性格で、不規則な生活をして自堕落で…みたいな偏見があるものだから。今の時代のように作家さんたちのプロフィールやパーソナリティもある程度公表されるようになってくると余計に、作者の人となり、ということを、本を読んだときに感じてしまうのだ。作品への評価に関わるというわけではないのだけど。

    小川さんは毎日ご家族の世話をして、家事をして、そして規則正しく執筆にとりくんでいる。偏屈さもなく、お友達とちゃんとおつきあいをして、ご近所づきあいもちゃんとされていて、犬の散歩もして、とてもきちんとしたおくさまだ。でも実はその頭の中に不思議なこと、詩的なことがいっぱい、というところが更にすてきだ。

    そんな小川さんがいつくしむ日常や、本のお話がとても素適な作品。小川さんが作家になるきっかけになったアンネの日記はぜひもう一度読み返したい。

  • 読書エッセイを読むのがたまらなく好き。

    本の話ができる友達が周りにほとんどいないから、(友達自体ほとんどいないが)自分が好きな作品や既読の作品について書いてあると心のなかで相槌打ったり言葉を返したりしながら読んでいる。

    それで、その中の気になった作品を本屋に買いに走ったり、また読み返して、もう一度そのエッセイを読む。報告するみたいな感じで。

    というわけで今回は「アンネの日記」を読み返し、「富士日記」を買いに行きます。

  • 人の本棚を覗くのは、どうしてこんなに楽しいんだろう?

  • その本に纏わる思い出や感じたこと。書評を書いてる人たちって本当にすごいと思う。今こんな風にレビューを書いてるけど自分の感じたことを言葉にするのは苦手で、ありきたりな言葉でしか表現できないし何を感じたのかさえ分かっていないときもある。一冊一冊考えながら感じながら読めば自然と自分の世界も広がるのかなと感じた。

  • まだ、できないな~。
    今まで読んだ本を振り返るのは。
    と思いました。

    特に学生時代読んだ本は宝物のように大切であると同時に、ひょっとしたらそう思い込んでいるだけで、再読してガッカリしたら宝物が逃げるような予感がします。


    アンネの日記とサリンジャーの行を読んで、閉じ込めた宝物を開けたい気もしましたが、もう少し先のような気がします(〃⌒ー⌒〃)ゞ

  • 書評とエッセイ。
    同じ作品を読んでいることにうれしくなったり、未だ知らなかった作品を知り得たり。
    そっと本棚の片隅に置いて、ふと手に取りたくなる一冊。

  • 目次は、

    1 図書館の本棚 子どもの本と海外文学
    2 博士の本棚 数式と数学の魅力
    3 ちょっと散歩へ 犬と野球と古い家
    4 書斎の本棚 物語と小説

    になる。エッセー集のつもりで手に取ったのだが、ほとんど書評。著者のなみなみならぬ本に対する愛着が感じられる。

    仕事が終って家に帰ると、村上春樹の短編集『中国行きのスロウ・ボート』を何度も読み返した。神経にこびりついた現実を払い落とし、伸びやかに呼吸するために、言葉の世界に身体を浸す必要があった。(p. 263)

    他の箇所も合わせて、ほんとに本に対する賭け方が違っていると思った。小説を書くことも読むことも同じ場所から始めると言い切る人だけのことはある。

    『ナイン・ストーリーズ』をファンタジーと読んだこと、短編宝石箱、ノート、H君、葬式、ハイ取り紙、武田百合子、「細分化」、フランス、それから大江の影響なんかが印象に残った。

    犬好き、野球観戦もよかった! 芦屋に住んでるんだ!

  • 小川洋子さんのエッセイ集。

    今まで自分が読んできた本の話かなと思って読み始めたら、
    それだけでなく、愛犬の話や作家という職業への思いや
    日々の生活の中で起きる事件や出来事、そこで考えた事などが、
    淡々と、しかしとても大切に、愛情をこめて、書き連ねてある。

    このエッセイを読んで感じ入ったのは、
    小川洋子さんの持つ謙虚さ。

    芥川賞をはじめとして多くの賞をもらっている
    才能溢れる作家であるにも関わらず、
    白紙の原稿用紙を前にして、自分の胸に湧き起こる
    「もしこのままずっと書けなかったらどうしよう。」
    といった焦りや弱気を読者の前に広げて見せてしまう潔さ、
    ある作家の著作を読み、その作品の魅力を語っている内に、
    「私はこんなすごいもの書けない。」と素直に告白してしまう
    正直さには驚かされる。

    この謙虚さこそが、彼女を思慮深い作家にし、
    生命を見つめるその目は優しく、
    真理を切り取るメスならぬペンを持つ手は慎重にさせ、
    素晴らしい作品を生み出す源になっているのかもしれない。

  • とても本が好きで、とくに『アンネの日記』には大きな影響を受けた。今でも、どんな本を読んで育ったか、ということを聞かれることが好き。

    大学では文学部に入学し、作品を書き始めた。村上春樹や同じ郷里の内田百閒に大きな影響を受けている。

    今は、小説はあまり読まず、武田百合子や森茉莉のエッセイなどを中心に読んでいる。

    文体に曲がったところがなく、普通の女性らしく、率直でオーソドックスな書きぶりなので、安心して読むことができた。

    私自身も武田百合子さんのエッセイの魅力を十分知っているので、同じようにあの独特の世界に惹かれるのだろうなという親近感も持った。どちらかというと小川さんはあらゆることに過去の経験が交錯するのに、武田百合子さんは今直面しているものとの関係がすべて、という違いがあるように感じた。

  • この人の書評は面白くない。エッセイも。小説は別だが。創作上の原点はいくつか伺えた。
    先生と出会えた幸運、は良かった。平岡篤頼。

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