舶来屋 (新潮文庫)

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著者 : 幸田真音
  • 新潮社 (2012年2月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (584ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101217291

舶来屋 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 戦後経済史としては面白いが、会話に現実感がなく迫ってくるものがなかったかな〜

  • なにごともお月さまと同じ。満ちたら欠ける。欠けたら満ちる。

  • 昭和30年代、日本にグッチやエルメスを紹介した高級ブティック「サン モトヤマ」。その創業者、茂登山長市郎氏の奮闘ぶりを克明に描いた一代記。
    若者2人に「茂里谷」が語り聞かせる、という小説仕立て。そんな形より普通にノンフィクションとした方が良かったように思うが、氏の話じたいはとても興味深い。
    戦後の混乱期を生き抜き海外の厚い壁に立ち向かい、高齢になってなお新たな地平へ飛び出してゆく…その不屈の闘志とエネルギーに圧倒される。
    ちなみにHPのHISTORYのページがちょっと面白かった。

  • サンモトヤマの創業を元にした話。
    正直ブランドにはあまり興味がないというか、高級品に縁がないのもあり、なかなか興味が持てない話でしたが、そういう世界もあるのだなあ、くらいのありきたりな感想は抱いた。

  • 途中まではとても面白かった。実話だし。

  • サンモトヤマの創業者を題材にしていたなんて。しかもサンモトヤマも知らなかったなんて。
    最初は小説だと思って読んでたから、幸田先生の作品ってやっぱ楽しい、とおもってました。でもその事実を知ったらもっとおもしろかったです。

  • 「サンモトヤマ」創業者、茂登山長市郎氏をモデルとした小説です。一応フィクションのようですが、ほぼノンフィクションだとも感じました。人生における不思議な運と縁を感じました。

    「運は天からの授かりもので、縁は自分で育てるもの」という言葉に導かれ、長市郎氏は「美しいもの」に憧れ、戦後、闇市からヨーロッパへと向かい、グッチと日本総代理契約を結びます。

    当時日本になかったヨーロッパのブランド品を日本で売るというビジネスは軌道に乗りますが、やがて時代が追いつき、ついにはいくつかのブランドの商権を手放すことになります。

    メーカーやブランドに依存するビジネスの形態ではここで一旦終了となりそうですが、そこから素材そのものへと視点を移し、美しく希少性の高い高級な素材に目を向けられる長市郎氏は本当の商売人だと思いました。

    また、一見たくましく見える商魂は、ただ「美しいもの」への尽きることのない興味だけなのかもしれないとも感じました。

    「海賊と呼ばれた男」(百田尚樹、講談社)を読んでいる気分になりました。

  • 幸田真音らしい、優れた作品だった。経済的な背景を丁寧に説明。
    モデルは茂登山長市郎。日本においてブランド(グッチ、エルメス、セリーヌなど)を紹介したオトコ。
    数々のセレンディピティを、見事に体験したオトコ。
    戦争で、危険な局面に対しても切り抜けて生き延びた。
    軍旗を燃やすことで、茫然とし、自らの軍旗を探す。
    闇市を歩きながら、自分にあった商売をさがす。
    お客様の要望するものを、調達し、提供する。

    カメラマン 名取とあい、文化をうる商人となる。
    アメリカがすごいのではなく、ヨーロッパだと言われる。
    儲けることも
    そして、念願のヨーロッパに行き、カミナリに打たれる。
    『二、三回ぶつかって、すぐにあきらめるぐらいなら、最初からやめておいたほうがいいんだ。自分で刀も持たず、戦いもせず、安定した毎日を送りたいなんていう人間には、商人はできない。』といって、徹底して、気に入ったメーカーを狙う。
    長市郎は、果敢に挑む。それが、評価されこととなる。
    失敗は、諦めた時に、失敗となる。
    失敗しても、後悔しない。
    時代は、変化しブランドの会社もグローバルな経済効率を目指す。
    ブランドの大政奉還がおこなわれ、新たな展開が要求される。
    それを、オトコは生きている限り挑戦を続ける。

  • 闇屋から身を起こし、
    グッチやエルメスを日本で育てた
    茂里谷(茂登山)長市郎会長と振り返る戦中戦後史。

    新聞で読み、単行本で読み、
    文庫本が出たのを機に再び読んでみた。
    洋司君こんなにダメな奴だったっけ?
    あゆむさんこんなに性格きつかったっけ?
    今書かれていたら、さとり世代の洋司君と
    脳天気なあゆむさんになっているんだろうな。

    「トントン拍子で進んでいる」
    などと昔の僕は書いてしまったが、
    自分がもし会長だったらどうするか?
    と、考えると、浅はかな考えだったと気付いた。
    なるほど、縁は自分で育てるものですね。

  • グッチやエルメスなどのヨーロッパブランドを戦後日本に初めて
    紹介した茂登山長市朗氏の一代記。
    小説というよりは伝記のよう。アラサーの人生に悩める主人公が
    80代の茂登山氏と偶然出会い、
    その半生を氏から語り聞くというスタイル。
    小説としてはわざとらしさが気になったが、
    日本におけるブランドビジネスの経緯や時代背景がおもしろく、
    茂登山氏の好奇心旺盛で快活な人生に、
    前向きな気持ちをもらえる一冊。

  • 結構読んでる幸田さんの小説。
    銀座での高級ブランドビジネスを始めた人の話、
    程度の知識で読み始めましたが、
    「何だかやたらと話がリアルだな…」と思っていたら、
    どうやら実際の話のようです。
    (多少のフィクションはあるかもしれません。)

    終戦後、闇市で儲けたお金を使って、
    ヨーロッパの文化を売ろうと高級ブランドを日本に持ってきた
    主人公の半生を綴った小説です。
    グッチやエルメスは主人公が日本に紹介したそうな。
    (高級ブランドにも少しだけ関わりましたが、
    全く知らなかったです。。)
    最初の方は戦争の話なので、ちょっと期待と違うなぁ。。程度に
    思っていたのですが、中盤からのビジネスの話には
    グイグイ引き込まれました。
    終戦直後、何とかして商売を成り立たせようと奮闘する姿や
    ヨーロッパで「これは!」と思うようなブランドを発見して、
    日本で売らせてくださいと交渉する姿、
    真心込めて販売していたブランドが日本法人設立と共に
    離れていく話等、とても引き込まれました。

    まさに昭和史を学んでいるようなリアルストーリー。
    隠れた名作って感じです。
    銀座に行ったときにサンモトヤマのお店を
    外からのぞいてみようと思います。

  • サンモトヤマ。銀座の古い洋品店だよね?くらいの認識でした。知らないって恐い。戦中戦後現代を生きるひとりの男=生粋の商人である長さんのドラマティックな一代記であり、日本のブランドビジネスの歴史を学ぶ教科書でもある。ファッションに興味のない人も、小売業以外の人も、きっと楽しめると思う。

    お客様あっての商売。お客様のために何ができるのか。やっぱりそれしかないんだよね。うん。

  • 戦後に日本へ高級ブランドを日本人に紹介した、サンモトヤマの会長を元にした小説です。非常に面白い!幸田真音は好きな作家の一人です。

  • 実在の人物の、物語。どんな困難にも、自分で道を開いていく成功談。
    二人の若い人「洋司」と「あゆむ」に昔話をすることで、話を進めていく。
    「うーん」と考える部分が多くあった。

    私の運と縁は、どうなんだろう。見逃してきたんじゃないかな。残念。

    世の中のせい、他人のせいにせず、生きていく。そんなことができれば、いいんだけど、なかなか難しい。そういっていること自体、だめなんでしょうね。

  • 読み始めの頃は、「この若者が老人の指南を受け大きく成長していく物語」なのかな、と思ってました。違いましたね。老人の過去を振り返る話でした。フィクションでよくここまで調べたなぁ、話を作ったなぁと思っていたら、これまた違いましたね。ほぼ実話にもとづく話なんだと思います。それを実感するにつれ、面白味がどんどん増してきました。成功者って、強運もあるけど、成功を引き寄せる圧倒的な努力もしている。のめり込める仕事って、本当にすばらしい。
    「運は天が授けてくれるけど、縁は自分で育てるもの」
    「人生もお月様と同じ。満ちたら欠ける。欠けたらまた満ちる」
    いい話が沢山つまった本でした。

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舶来屋 (新潮文庫)の作品紹介

闇市から出発し、エルメス、グッチ、セリーヌ、エトロ…数々の一流品を日本に紹介した銀座の高級ブティック「サンモトヤマ」。その創業者・茂登山長市郎は戦時中に天津で出会った西洋の逸品の買い付けに奔走する。パリやフィレンツェの老舗で何度門前払いされても挫けず、そして出会った幸運。日本人の逞しさ、美しい物への愛、商人の矜持を鮮やかに描いた、痛快で心にしみる一代記。

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