ベルリン飛行指令 (新潮文庫)

  • 478人登録
  • 3.97評価
    • (65)
    • (83)
    • (57)
    • (6)
    • (1)
  • 63レビュー
著者 : 佐々木譲
  • 新潮社 (1993年1月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (543ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101223117

ベルリン飛行指令 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 久々に寝食忘れて読んでしまった。
    佐々木譲さんの第二次大戦3部作の第1作目だったようだ。「エトロフ~」を先に読んでしまっていた。順番通り読んでいたら、「エトロフ~」がもっと楽しめたのかも!
    この本は「エトロフ~」ほど難しくなく、物語に入っていきやすかった。そして、登場人物の誰もが自分の美学、信念を持っていてかっこよすぎる。それ故に、悲しい…。
    海軍の中に、これほど現実を直視できる有能な人間がいたはずなのに、何故大戦を止められなかったのか残念でならない。そして、安藤、乾、柴田…その他多くの人々の命を賭し成功させた任務をなかったことにしてしまうなど…。安藤は…その後どうなったのだろう。エピローグには書かれていなかったが?
    気力を回復してから第3弾を読むとしよう。
    素晴らしい本に出会えたことを感謝する。

  • 最近は警察物が多い佐々木譲だがこの本をはじめとする三部作は傑作中の傑作。

  • ありがたいことに、身近には“本選びの羅針盤”とでもいうべき友人が数人いる…

    もちろん、読書は個々それぞれが好きに感じる悦楽…その上、このひん曲がった性根からすれば、他人から進められた本の全てに、推薦した人の思惑通りに感動したり勉強になったりすることは、まず無い!のだが(苦笑)、何故かその数人の友人が推す本には、所謂“ハズレ”が無いどころかドストライクが多い…というか、おそらく私の性質を知った上で投げてくれる、優しい球だとも思うのだが(笑)

    で、先日も、その中の一人(元文芸出の編集者)と、不定期ながら唐突に始まるヤサグレ飲み会の折に、警察小説から、佐々木譲氏の『嗤う警官』に話が移ったときに、“第二次大戦三部作”を読まずには、佐々木譲を語れず!的な指摘を受け…いや、正に読めという“指令”を受けた。…そして、指令をうっちゃったまま、はや数ヶ月…仕事も無いヒマな日が目の前に広がると、粋な趣味的なものも持たず、多くの友人達のように“リア充”な食べ歩きやイベントに動くような、心や財布の余裕がある訳でもない身としては、活字世界に心の拠り所を求めたりする訳で(笑)…とりあえずは、おそらくドストライクであろうその球を受けたく、ようやく手を伸ばした。

    そして、1日で読み終え…爽快な…かつ重厚な満足感を得ている。

    歴史をベースにした、冒険小説…といったら軽々しいのか?
    やはり自分をワクワクさせてくれる一番のfactorは、登場人物の誰一人として捨て駒的な役回りが無いってことで、もちろん、実存した人名を使うってことは、その義理も果たさなければならないのだろうが、それにしても全ての人物像が生々しくスバラシイ…

    そのこと自体は、『嗤う警官』でも感じたことなんだけど、この話の舞台は、とかく同じような、国家の反省やら汚点として始終する実際の第二次大戦にまさに突入する際のこと…同じ零式艦上戦闘機がモチーフなのに、最近、ベストセラーになって映画もロングランになった、やたら文字数で読ませる放送作家さんとは違って、贅肉が無い展開の中で、国や組織では抑えられない飛行機乗りの気高さや、開戦の無意味さ、男女の心の機微がかえって肉厚に描かれていて、ほんとうに読んでよかったと思う。

    まぁ、ここまでくっちゃべって、言うのもなんだけど…
    未読で、これから読みたい人が居ると申し訳無いので、筋に関しては何も言いません(笑)が、人間は、もっとシンプルであって良いのでは無いか?とも考えさせられました。私も、“蛮行か愚行のどちらかを選べといわれたら、ためらうことなく愚行を選ぶ”…そんな安藤大尉でありたいと、今の日本が、近隣諸国を含め、諸外国に…いや内政にも行おうとしている様々な事柄は、銃弾を使わない“蛮行”のような気がしてならないと…そんな気持ちです。

    とりあえず、元さん!次はエトロフ…行かせていただきます!(笑)

  • 余韻のある終わり方がいいね。
    格闘戦のシーンは息がとまる。
     いかにも映画になりそうだけど、まだなっていない。海老蔵なんかが出そうだけど。

  • 「エトロフ」を読みたいがために手にとったのが申し訳なくなるほど、おもしろい小説だった。冒頭の謎から一気に物語の世界に引きずりこまれる。この時代設定で現代の我々が魅力を感じる人物像を作るには、どうしても国策に思うところがあるということになる。ほとんどの登場人物がそういう立場をとっているのは少し現実味がないかなと思う。ただ第二次世界大戦の日本やドイツというと、どうしても負のイメージがつきまとうけれど、どういう状況におかれようと国家と個人は別物で、ゆれない強い人たちもいたのだろうとあらためて思わされる。

  • 物語の冒頭、本田技研のF1参戦史を取材するライターが奇妙な伝説に出会う。老いたドイツ人が大戦中「ベルリンでゼロを間近に見た」というのだ。ノンフィクションのような抑制された語り口で始まるプロローグから、男心をがっちり鷲掴みにされてしまう。
     第二次世界大戦の初期、日本海軍はドイツ空軍から最新鋭の戦闘機タイプゼロの実機を送るように請われる。バトルオブブリテンの空戦でメッサ―シュミット戦闘機は800キロに届かぬ航続距離で苦戦を続けており、ゼロのライセンス生産を画策したのだ。
     タイプゼロの航続距離は2千キロ超、しかし東京から欧州戦線までは直線距離で6千キロ超。しかも英国空軍が大半の制空権を握るユーラシア大陸を飛び、敵地下で補給整備をせねばならない…。なんともスケールが大きく、ロマンあふれる冒険小説である。

     初冬、横須賀の飛行場から2機の「零式艦戦」がベルリンに旅立つ。軽やかに飛び立ち、雨雲のなかに消えて行く情景が鮮やかに目に浮かんだ。零式艦上戦闘機、通称ゼロ。ゼロ戦は、誇り高き海軍の技術と美学によって生み出された美しい戦闘機だった。小説なのであるが、終始ゼロ戦の優美さが描写され、美しい機影を想起させてくれる。
     ドイツまで戦闘機を運ぶのは安藤と乾の二人のパイロット。海軍士官の美学と洗練が酔わせてくれる。 そして…。 友情と別れが胸に迫る。
     きわめて男子向けの、ロマンチシズム溢れる小説である。
                       

  • 実話だったら凄いな〜と思って読みました。
    読み終わって、エピローグ見てビックリ。
    安藤、乾の二人が熱い。特に、乾のキャラが良い。
    佐々木譲 作品2冊目ですが、すっかりファンになりました。

  • 熱い!
    それぞれの場所で生きる男達の立場や位を越えた熱い思いに奮い立たされる。佐々木譲の抑えた筆致と、行間からにじむ熱い思いが心を打つ。

    第二次世界大戦前夜。
    日独伊の三国同盟が締結された直後の物語だ。
    日本の新鋭戦闘機のライセンス生産をもくろむドイツ軍。
    彼らの企みにより、日本から、その戦闘機「ゼロ」を空輸することになった日本海軍の鼻つまみ者のパイロット二人。
    しかし、彼らこそ騎士道精神を持った空の男なのだった。

    心に熱い汗をかきたい人なら誰にでもお勧めできる冒険小説だ。

  • 冒頭の登場人物の関係性が掴めたら、後はするすると引き込まれて行く。

    欧州の第二次世界大戦についてほとんど知識がなかったので難しく感じられる所もあったが、それをふまえても面白い。

    零戦の話を読むのは二冊目だが、どちらも作者が零戦を好きなのがよく分かる。

    零戦の事は詳しく知らないが、何か神秘的なものを感じる。

    この読後感は何とも言えない良さがある。
    悲しい歴史の中にほんの少しの光を。

  • 永遠の0  も良かったけど、これも感動の戦記もの♪
    読み応えあり! & 一気読み必死♪♪

全63件中 1 - 10件を表示

佐々木譲の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
東野 圭吾
宮部 みゆき
宮部 みゆき
東野 圭吾
有効な右矢印 無効な右矢印

ベルリン飛行指令 (新潮文庫)に関連するまとめ

ベルリン飛行指令 (新潮文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

ベルリン飛行指令 (新潮文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

ベルリン飛行指令 (新潮文庫)のコミック

ベルリン飛行指令 (新潮文庫)の単行本

ベルリン飛行指令 (新潮文庫)のKindle版

ツイートする