制服捜査 (新潮文庫)

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著者 : 佐々木譲
  • 新潮社 (2009年1月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (444ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101223216

制服捜査 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 駐在さんと呼ばれる警察官を通じて描く、街や人の風景。淡々とした日常を鋭い視線でえぐっていく感じがたまらん。次作も楽しみですね♪

  • 小説でも映画でも落語でも、フィクションの手法として、ある一定のとこで話を止めて「ここから先は貴方の想像の世界です」みたいな突き放し方するのあるよね。あえて結末を言わずに余韻で深みを出すというか…。

    佐々木譲の小説って、その余韻の手法を多用してると思う。中には「それは余韻じゃなく、おいてけぼり」って思えるくらいのとこで話終わらせるようなのもあるくらい。佐々木氏の得意技かつ味なんだと思う。

    この短編集に収録された各作品も、余韻をしっかり味わせてくれる、作品と作品の間を急ぐと余韻を損なうので要注意!って言いたいくらいに。一つ一つの短編を読み終わるごとに「うわっ、ありゃ、んー…」などと余韻を積み重ねるのが良い。

    そして、その余韻が最後の作品で、なんとも絶妙に息を吹き返して動き出すのだ。余韻があるからこその、お祭りシーン!群衆シーン!主人公たちの焦燥感…全てがリアル感じられるように思う。音や臭いや温度ですら心の中で再現される。その見事なこと。

    正直、佐々木譲作品の中では注目もしてなかったし、実際後回しで読んだわけだが…なかなかどうして、これはすごいぞ。

  • 僕の中では警察小説を書く方の中で打順を組んだら必ずクリーンアップとなる佐々木譲さんの連作集です。
    長編では無く連作なので若干後回しにしていたのですがこれが大ヒット。僕の中では警官の血に迫る勢いで心のランキングを駆け上って行きました。
    元々刑事だった川久保が駐在さんとして赴任した先で出会う事件を連作として書いています。
    遭遇する事件としてはとても現実味が有って、やたらと重大事件に遭遇したり、やたらと姿死体が発見されたりせず、人と人の軋轢によって生じる心の闇の部分を描いていて違和感が無く読めました。
    比べる訳ではないのですが、笹本稜平さんの「駐在刑事」はあまりにも事件起き過ぎ人死に過ぎという違和感がぬぐえなかったので、これだ!と膝をはたと打つ思いでした。
    そしてそして粛々と村の闇の部分に目を向けながら、最後の中編で十数年前の祭りで行方不明になった少女と、村の闇の部分が重なり合い新たな事件が発生します。
    十数年ぶりに復活した祭りに人々が訪れ、忌まわしい失踪事件とあまりにも類似する新たな誘拐事件が勃発するのでありました。
    これが最後のフィナーレにふさわしい手に汗握る物語で、あまりに強く握ったので本がよれよれになってしまいました。

  • 警察小説といえば、佐々木譲ですねぇ。

    1文1文が短く、読みやすい。
    それゆえテンポがいい!
    短編なのでこれまた読みやすいです。

    セリフのやり取りが特に好きです。

    おすすめ。

  • 交番ものって読んだことはなかったがきっとつまらないという気がしていたのだけど、実際に読んでみるとすごくおもしろかった。

  • 最後の「ゴゴゴゴゴゴ」感は好きだが、
    やや間延び。
    各回の背景にある「理不尽さへの憤り」は好み。

  • しがないおっさん感のあるお巡りさんが大活躍な、割と心が躍る系な一冊。なんだけども。中川や麗子が一介のお巡りさんで何やってるんだろう?って漫画ならそこまで気にもしないわけだけども、このおっさんかなりのもんなのに、何でまぁこの年でしがない巡査部長なのか。そしてこのおっさんが来てからおっさんの周りで事件が起きていくという、まるでコナン君や金田一少年ばりの恐ろしい星のもとに生まれているという。
    と、少々突っ込みを入れたくもなったものの、ずいずいと引き込まれて楽しいんだよねぇ。あとはいつもの通りの田舎恐るべしな話は、やっぱ田舎怖いわーっていう恐怖感をいや増すばかりで、ある意味普段暮らしに関わる分だけ犯罪者よりよっぽど怖いわね。

  • 帯にTVドラマ化!主演 内藤剛史とあった。あ〜わかるなあ〜川久保巡査部長いいです。

  • 道警察の不祥事により、大規模な移動が行われた。
    それによって、駐在所に単身赴任する事になった。

    連続短編集ですが、回を追うごとに
    ある種閉鎖空間である村の怖さが…。
    どれもこれも微妙に後味が悪い終わりですが
    すべての理由は一貫して、これかと。
    最後など、関係のない人間を巻き込んで、です。

    現実にありそうで、ぞっとします。

  • 短編集だった。淡々とした書き味の小説です。でも心打たれました。

  • 5つの短編での構成。どの話も短いながらなかなかの秀作。
    特に「割れガラス」と「仮装祭」は良かった。☆4つにしたが、4.5かな。川久保篤巡査部長か…すっかりファンになってしまった。

  • 話自体は1話で完結しているが
    それぞれがどこがでつながっている。

    淡々と話が進むので
    盛り上がりには今ひとつ欠けたが
    この作者の警察シリーズは
    どれも分かりやすいので
    さ~と完読。

  • 駐在警官の話し。どのエピソードも面白いです。

  • 短編集だがそれぞれの話が根底のところで繋がっている。そして最後の話で、それが出てくる。その根底のところが明らかになった時は非常に驚いた。

  • 北海道警察を舞台とした佐々木譲氏の得意のシリーズ。
    駐在所に単身赴任する警官が主人公なので、犯人を追いかける推理がメインとなるものではないのですが、地域に溶け込み、地域と一緒によくしていこうとする姿勢、また、過去の遺恨なども明らかにしていき、駐在としての存在意義なども訴えかけてくる。
    捜査一課を中心とした凶悪事件解決といった華々しさはないが、興味深く読み進められる作品でした。

  • 地味だが読ませる。

  • 先日行ってきた北海道の十勝辺りが舞台の小説。

    同シリーズの「暴雪圏」の解説には「保安官モノ」とありましたが正にそんな感じで痛快。
    田舎のネチネチとした空気が垣間見えるのも良し。

  • 北海道の小さな農村に配置された駐在警官が主人公。

    派手な警察小説ではないけれど、平和に見える小さな農村での今までの見逃されてきたような小さな出来事。世の中が騒ぐような大事件では無いけれど、でも、被害を受けた人間の人生にとっては取り返しのつかない大きな事件に真摯に向き合う駐在。

    彼は制服を着た村の駐在さんではあるけれど、村の中で起こる出来事を分析し調査して行く姿勢は刑事のもの。佐々木譲さんの警察小説に出てくる刑事・警官は、堅すぎず、でも地に足がついた行動をしてくれるから安心して読んでいられる。

    イケメンという意味ではない、本当の男のカッコよさがにじみ出ているハードボイルド。いやー、いい小説でした。

    佐々木譲さんの警察小説をずっと読んでいたい。

  • ストーリーが面白かった。
    閉鎖的な、小さい町が舞台で、それがかえって新鮮な警察小説だった。

  • 何と言っても主人公の造詣がいい。警官らしい警官。駐在さんにもかかわらず、こんなにきれて人間味のある人って実際にはいるのかな。

    また、舞台の設定もいい。地方の小さな町ってこんな感じなんだろうな。

    お話的には「割れガラス」が一番良かった。大工の人間味がなんとも言えずいい。こういう人が生きにくい世の中ではいけないが、今の日本はどうなんだろうか。

  • 北海道の片田舎の駐在所勤務となった元刑事が主人公の短編集。刑事が活躍する警察小説ばかり読んでいたので、そんな小説の中では脇役に過ぎない駐在さんにスポットが当たっているこの作品は、とても新鮮だった。佐々木譲は短編も面白い!

  • 【104冊目】短編集。つまらなくはないけど…まぁ、普通。謎解きが秀逸なわけでも、人間ドラマが巧みなわけでもありません。まぁ、警察小説としてはあまりないようなオチをつけているようなところはおもしろかったかな。

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制服捜査 (新潮文庫)の作品紹介

札幌の刑事だった川久保篤は、道警不祥事を受けた大異動により、志茂別駐在所に単身赴任してきた。十勝平野に所在する農村。ここでは重大犯罪など起きない、はずだった。だが、町の荒廃を宿す幾つかの事案に関わり、それが偽りであることを実感する。やがて、川久保は、十三年前、夏祭の夜に起きた少女失踪事件に、足を踏み入れてゆく-。警察小説に新たな地平を拓いた連作集。

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