警官の条件 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (782ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101223261

作品紹介・あらすじ

警部に昇任し、組織犯罪対策部第一課の係長に抜擢された、安城和也。彼は自らのチームを指揮し、覚醒剤の新たな流通ルートを解明しようとしていたが、過程で重大な失策を犯してしまう。重苦しいムードに包まれる警視庁に、あの男が帰ってきた。かつて、“悪徳警官”として石もて追われたはずの、加賀谷仁が! 警察小説の頂点に燦然と輝く『警官の血』――白熱と慟哭の、第二章。

感想・レビュー・書評

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  • 「警官の血」の続編
    親子三代警察官の三代目と元上司を中心に長いが早いテンポで話が進む
    丸暴、麻薬が絡み、警察内の監視組織と命令で上司を売る
    最後は警察官として、はてさてその条件とは。。

  • 警察の血の続編。
    加賀谷仁警部が警視庁に戻ってきた。
    さあ、物語は始まります。

  • いやあ〜〜よかった!加賀谷さんいいです。『警官の血』もよかったけど『警官の条件』グイグイ一気に読んでしまいました。最後の方はどうなるのか読んでしまいたい気持ちともったいなくて一気に読んでしまいたくない気持ちと。結局は結末が知りたくてすぐ読んでしまいました。最後は涙モノでした。最後の方であの場所から消えた野島と和也の対決を是非続編で期待します。

  • 佐々木譲得意の長編警察小説。発表された当時は酒井法子の麻薬所持、逃走事件が起こっていたらしい。そんな実話を挿入しつつ、麻薬捜査と警官殺人事件解決に挑む警察官たちの行動を描く。

    ストーリーの中心となる警官は2人。部下も上司も持たず、単独捜査で実績を残してきたベテランの加賀谷警部と殉職警官を父に持つ若手エリートの安城警部。

    裏社会を憎み、チームプレーで捜査に挑む安城は、裏社会に片足を突っ込み、自身も逮捕歴のある加賀谷のやり方を反面教師としていた。互いに相容れることのない対照的な2人だが、警官の条件を満たすため、任務を忠実に果たそうとする点は同じ。

    直接対決することはない2人だが、警察組織は彼らを比較し、その対立を煽る。そんな激しいプレッシャーを意識する安城に対して、加賀谷はひょうひょうと裏社会のコネを利用して事件の真相に近づこうとする。

    ミステリー小説ではなく、安城警部を主人公とする警官の青春小説として読むべき作品。警察に勤めるって大変だ。

  • 前半のゆっくりした展開のわりに後半があっけない

  • 評価は3.

    内容(BOOKデーターベース)
    警部に昇任し、組織犯罪対策部第一課の係長に抜擢された、安城和也。彼は自らのチームを指揮し、覚醒剤の新たな流通ルートを解明しようと奮闘していたが、過程で重大な失策を犯してしまう。重苦しいムードに包まれる警視庁に、あの男が帰ってきた。かつて、“悪徳警官”として石もて追われたはずの、加賀谷仁が!警察小説の頂点に燦然と輝く『警官の血』―白熱と慟哭の、第二章。

  • 覚せい剤を車に積むなんてギリギリOUTな事をする警官がいるのかは分からないが、スピード感があり、面白く読めた。ドキドキハラハラの最後がいいね。こんなかっこいい悪徳警官はいないと思うが、記憶に残る一冊。

  • このミスベスト10、2012年版8位。自分の好きなジャンルである警察小説の中でも最も好きな作家の一人。かつ、この人の本の中でも一二を争う傑作と思う。心の動きや物事の因果関係の記述が緻密で現実感を持たせながら物語性もあってとても面白い。自分的には評価高かった前作の警官の血より良かった。前半は少し重苦しいところがあってなかなか進まず、特に潜入捜査のところなんかはドキドキして心臓に悪い。後半はほぼ一気読み。とにかく加賀谷がかっこいい。最後少しウルっときた。もう少し短かければもっと良かったと思う。

  • 三代警察官の三代目安城和也と、際どい方法でヤクザから情報集めてうまくやってたけど和也に売られた加賀屋とを中心に、裏社会と警察を描いてて、スピード感あるしかなり面白かった。自衛隊ものとか読んでも思うんだけど、部外者と思えないのが作者の取材力の凄さだね。これの前の警官の血ってのも機会あれば読んでみたいなぁ。

  • 「警官の血」の続編というかスピンオフというか。3部の加賀谷刑事にスポットをあてた「その後」のお話。

    作者にとって加賀谷が一作で使い捨てるには魅力的なキャラクターということだったんでしょうか。ひたすら渋くてかっこいい大人の男みたいな描かれ方をしてます。というか、そここそがこの小説の見どころなんじゃないでしょうか。
    でも自分からすると、前作のラストで主人公の若い彼女を寝取って覚せい剤キメての情事を想像させ(結局してなかったわけですが)捨て台詞を吐いて物語を退場させられたラストからしてあんまり好感はなかったんですが。主人公からして、そのことも「あれはあれでしょうがなかったんだ」みたいにふわっとした思い出みたいになってるし。

    かっこいい展開になってもその辺が頭にひっかかってすんなりとは楽しめませんでしたw

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著者プロフィール

1950年北海道生まれ。79年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。90年『エトロフ発緊急電』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を、2002年『武揚伝』で新田次郎文学賞、10年『廃墟に乞う』で直木賞、16年に日本ミステリー文学大賞を受賞。他に『抵抗都市』『帝国の弔砲』など著書多数。

「2022年 『闇の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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