だから私は嫌われる (新潮文庫 ひ 11-3)

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  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101225135

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  • 政治家の顔が悪くなった。衆愚政治と言い切る。
    平和憲法と民主主義を幻想と言い切る。
    ガキやおばさんにこびる風潮を、切り捨てる。
    確かに 痛快である。
    昔はよかったが、
    豊かになった現在はなんと情けないのかという。
    時系列的にいえば 過去がよくて 現在がよくない 
    といって、
    未来までは 想いを寄せないところに うまさがある。
    現状を否定して、現在の不満をうまく 
    拾い上げるのである。
    日本のよかったのは 戦前までだと言うが 
    北野武は戦後生まれである。
    バブルの絶頂から崩壊の時期の時代を見る目は 
    確かである。
    日本の歴史や文化を 自分の言葉で とらえて 
    いいきる能力は 並外れている。
    ところが、バカヤロウ という言葉が なぜか むなしい。
    鬱憤をはらして、切り捨てるのは、
    タケシの芸のひとつかもしれない。
    何ものもおそれない というように見えて、
    小心さが垣間見える。
    結構 神経の細やかさが あるのだね。
    嫌われるのは、権威とおばさんであり 
    嫌われたくない 計算も働いている。
    そのあざとさが 頼もしいのだ。
    まぁ、これだけぺらぺら 書いてしまうと 
    中曽根がいった カンナクズに近いかもしれない。
    男らしく 振る舞いたいのに 
    やはり 芸人らしく 計算しながら、
    その 間合いを はかっているのが すばらしい。
    言葉に 毒をもたせる方法は 時系列をうまく使うことだ。

  • いや〜世の中をココまでメッタ斬りしてもらうと、気持ちいいモンです。
    共感できるかできないかは読者次第でしょう。
    たけし節、オレは相当大好きです。

著者プロフィール

1947年東京都足立区生まれ。浅草フランス座で芸人としてデビュー後、1972年に漫才コンビ「ツービート」を結成、人間の「建前と本音」「理想と現実」との落差を舌鋒鋭く突きまくる芸風で漫才ブームの牽引役となる。テレビに進出後、『オレたちひょうきん族』『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』などの人気番組を次々と手掛ける。映画監督としても『その男、凶暴につき』『ソナチネ』『HANA-BI』などの話題作を多数世に送り出す。2016年にレジオン・ドヌール勲章、2018年には旭日小綬章を受章。近年は小説執筆にも力を入れている。著書に『弔辞』(講談社)、『不良』(集英社)、『浅草迄』(河出書房新社)など。

「2022年 『浅草キッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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