達人に訊け! (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101225319

作品紹介・あらすじ

達人、それは常人の及びもつかぬことを成し遂げた偉人のことである。ムシにもオカマがいる!?抗菌グッズは体に悪い!?5年もかけて1本の注射針を開発!?億単位のカネをかけた勝負に勝った!?20年待ってやっと仕事をもらえた!?達人だけが知る裏話と、彼らがたどった驚きの半生を、名ホストたけしが聞き出した、情熱あふれる丁々発止の会話も絶品の、10人との豪華対談集。

感想・レビュー・書評

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  • この作品は平成十八年十一月新潮社より刊行された。
    肩書、データ等は単行本刊行時のままとした。

  • いつも思うのはたけしさんの知識、というより興味分野の幅広さ。

    再読。
    読んだのは大学生の頃かな?

    たけしさんが、10人の達人の方と対談をする本です。

    虫の達人 奥本大三郎
    宇宙の達人 毛利衛
    麻雀の達人 桜井章一
    字幕の達人 戸田奈津子
    数学の達人 藤原正彦
    日本語の達人 北原保雄
    寄生虫の達人 藤田紘一郎
    香りの達人 中村祥二
    競馬の達人 岡部幸雄
    金型プレスの達人 岡野雅行

    このうち桜井さん、藤原さん(お母さんの本も読んだよ)、岡部さん、奥野さんは著書を読んだことがあったので対談という形でまた違った側面を見えたかな、と思います。

    いつも思うのはたけしさんの知識、というより興味分野の幅広さ。こういった達人にも、最先端の話題を訊いていくわけなんですよね。この10名がたけしさんの興味のある分野で、それで対談をセッティングしているのかもしれないけど、それにしても幅広いわけですよ。

    たけしさんの本を読むといつもそれをひしひしと実感いたします。

    そして最後の金型プレスの達人、岡野さんとの対談はいいですね、江戸の職人気質2人のテンポの良い会話、惚れ惚れしますですよ。

    岡野さんの本もとってもおすすめ。
    元気が出ますよ。

  • 非常に面白かった。
    各々の達人の話も凄いのだが、専門家と話すたけしの話題の多さ、引き出しの多さには驚いた。
    専門家は狭く深く、たけしは広く浅く面白く。それが組み合わさることで予期しない面白い科学反応が起きる。
    そんなイメージを持った。

    特に印象に残ったのは雀鬼桜井さんと数学者藤原さんの話。
    桜井さんの麻雀への姿勢の純粋さに驚き。
    「迷ったら弱くなる、だから一秒で打たせる」という言葉に目から鱗。
    そして藤原さんの「数学で一番重要なのは美的感受性」という言葉。
    理由を読んではーなるほどなーとこれまた鱗。

    というように、面白く、且つ珠玉の言葉のオンパレードの本。
    たけしのインタビューの巧さを分析する体で読んでも面白いかも。

    また読み返したくなるような良書。オススメです。

  • それぞれの達人とビートたけしの対談形式の本。

    改めてビートたけしという人間の知識の幅を再認識できた。
    好奇心旺盛。

  • ビートたけしが達人・10人と対談。
    麻雀、数学、宇宙、香り、金型プレスなど...各界の権威たちが半生を語ります。
    「寄生虫の達人」の章で、たけしの子供時代の銭湯での話しが笑えました!
    教授や学者との対話でも笑いを起こすたけしもすごい!

  • ビートたけしが様々な業界の「達人」にインタビューする、という対談集。
    何か物事を極めている人っていうのは、やはり言うこともすごいよね。
    説得力がある、というか、力がある、というか。
    そしてそんな方々の話をどんどんと聞き出すたけしさんもすごい。
    それぞれの専門家と話をする前にちゃんとその分野について事前勉強しているし。
    話術ももちろんだけど、その真面目さがすごいところなんだよね、きっと。

  • 「ホームレスにアトピーはいない。」

    「自分の持っている弱点を修正。基本に戻るというのも修正。土に変える感覚が必要」

    「自分の真面目さがいやでわざと飲みにいく」

    達人とたけしの会話がおもしろい。

  • ビートたけしwith達人の対談(宇宙飛行士の毛利さん、雀鬼桜井、字幕の戸田奈津子などなど・・・)

    自分なりのメモ。
    【正確さよりも、自分の心をくすぐるタグ付けを】

    【仕事とは、既得権益を持ってる”過去”のラクしたやつから、奪う、そういうモノ。ベテランを倒して、既存概念をぶち壊してこそ本物の仕事】

    【正確な表現(人生)よりも、自分にとってワォの表現(人生)を=素直に、勇気を。】

    【考える→悩み→不安→恐怖→余計→時間=マイナス思考→もうムリだ→落ち込み+希望×休憩=アイディア】

    【社会的に成功することが、正義じゃない。いつだって、自分の”楽しい”だけがぶれない正義】

    【答えを簡単に見つける能力より、問題を見つけ出す能力がいつだって欲しい】

    【昆虫が目の前にいるのに、花が目の前で咲いているのに、鳥が自由に飛んでいるのに、地球が浮いているのに・・・こんな近くにアイデアは存在しているのに、なぜ人は自分の脳だけで、考えようとするのか。アイデアの「存在」を知らなければ、それを「発想」することはできない】

  • 将棋の羽生さんも将棋は絵だと言っていましたよ。自分に合う絵なら勝てるけど、調子の悪い絵は劣勢だから、自分にとってのいい絵にしていこうとすると、やっぱり絵なんだね。漫才でも、頭の中に絵がない奴は駄目。言葉でやろうとしても面白く無いんだ。

    数って、部分的じゃないですか。そうじゃなくて、絵の感覚になると全体感で捉えていく。

    心温かきは万能なり。

    優しさの中には弱さから出てくる物が一杯ある。>たけしさんの持っているのは、「優しさなんて弱いもんじゃなくて、たぶん、温かいんだよ」

    抽象だけではなく、必ずイメージがないと、人間は独創が進まないんですよ。

    「なおざり」いい加減にしておくこと

    「おざなり」誠意のない、その場限りの間に合わせ

    「喧々囂々」(けんけんごうごう)おおくの人が口やかましく騒ぎたてる様

    「侃々諤々」(かんかんがくがく)お互いに正しいと思うことを堂々と主張すること

  • 達人ってどうしてこんなに面白いんだろうか。でも誰にも到達できない世界に住む孤独感も伝わってくる。理解してもらえる達人もいれば誰にも理解できない達人もいるのだろう。
    僕が一番心動いたのは麻雀の達人であった。勉強になりました。もちろん麻雀ではなく人生論的な部分でです。

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著者プロフィール

1947年東京都足立区生まれ。浅草フランス座で芸人としてデビュー後、1972年に漫才コンビ「ツービート」を結成、人間の「建前と本音」「理想と現実」との落差を舌鋒鋭く突きまくる芸風で漫才ブームの牽引役となる。テレビに進出後、『オレたちひょうきん族』『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』などの人気番組を次々と手掛ける。映画監督としても『その男、凶暴につき』『ソナチネ』『HANA-BI』などの話題作を多数世に送り出す。2016年にレジオン・ドヌール勲章、2018年には旭日小綬章を受章。近年は小説執筆にも力を入れている。著書に『弔辞』(講談社)、『不良』(集英社)、『浅草迄』(河出書房新社)など。

「2022年 『浅草キッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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