はかぼんさん: 空蝉風土記 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 83
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (431ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101229065

作品紹介・あらすじ

風に揺れる枝垂れ柳が美しい京都の高瀬川で、少年が自殺した。白衣白袴という異様な姿で。死の背景には、旧家に伝わる謎の儀式があった(「はかぼんさん」)。身を持ち崩した一人の男を救ったのは、海辺の漂着物だった(「夜神、または阿神吽神」)。緑豊かな信州に嫁いだ女性。夜半、婚家に「鬼」が訪れる――(「鬼宿」)。各地を訪ね歩いて出逢った、背筋が凍り、心を柔らかく溶かす奇譚集。

感想・レビュー・書評

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  • 日本の文化や風習って豊かだなあ、と感じた。山には山の、海には海の。北には北の、南には南の、風土に根ざした人々の生活と信仰があるんだなあ、と(この本はフィクションだとしても、地盤はあるわけなので)。
    小説としては面白いのだけど、民俗学好きとしては不満な面もあり。宮本常一などを読み返したくなった。

  • ぼちぼちですかね。
    期待していた物語的でなく、少し入りにくかったですね。ただ、続きをよみたいと思うストーリーもありましたし。あとがきのネタバレは、あったから良いような、なくてもよかったような。

  • さだまさしって凄い人だ。
    作家だけやっているなら、この本がいくらレベル高くても、そうは言わないけれど…

    民俗学ファンタジー?
    日本各地の「ふしぎ」のお話。
    ちょっと怖いのかもしれないけれど、懐かしさのようなものがじんわり来る。

    『はかぼんさん』(京都)
    旧家に伝わる、古くからの儀式
    『夜神、または阿神吽神』(金沢)
    神経衰弱…
    『鬼宿』(長野・信州安曇野)
    節分に追い出された鬼をもてなす家系
    『人魚の恋』(青森・津軽)
    人魚の肉を食べると…という言い伝えでは
    『同業三人』(四国)
    罪…贖罪…神のたたり
    『崎陽神龍石』(長崎)
    龍を宿した石の話



    どこまで信じるかはあなた次第!
    他にもネタをお持ちのようだったから、ぜひとも第二弾を出して欲しい。

  • これは面白かったです。なさそうで、だけど、実際あってもおかしくないような奇譚集。しかもありそうでなさそうなのにすべての話にきっちりオチがついている。素晴らしい!

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著者プロフィール

一九五二年長崎市生まれ。シンガーソングライター。二〇〇一年、初小説『精霊流し』がベストセラーとなる。『精霊流し』をはじめ、『解夏』『眉山』アントキノイノチ』『風に立つライオン』はいずれも映画化され、ベストセラーとなる。その他の小説に『はかぼんさん―空蝉風土記』『かすていら』ラストレター』『銀河食堂の夜』など。

「2021年 『緊急事態宣言の夜に ボクたちの新型コロナ戦記2020』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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