石に泳ぐ魚 (新潮文庫 ゆ 8-10)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101229300

感想・レビュー・書評

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  • やっぱり柳美里は苦手だぁ、
    また最後まで読めませんでした…

  • 2022/6/23 読了

    好きな種類の文体で、読みやすかった。しかしストーリーがまとまっておらず、それゆえ主題を色濃く突きつけることに失敗している駄作といえよう。
    なお裁判所による事前差し止めに対応した改訂版なので、プライヴァシー侵害にあたるとされた表現は確認していない。

  • なんだろう。。すごい引力とエネルギーを持つ作品なんだけど、頭からは没頭できない感じ。主人公の行動の予測ができない。
    生きることの壮絶さを捉えた作品、と紹介があるが、確かにそれは読みとれるが、素直に作品に没頭することを生理的に拒否してしまうほどの、作品が持つ激しさ。
    文体にあるのか、文化的な背景の違いなのか、時代的な違いなのか。。

  • 非常に好みが分かれそう。私には主題が読み取れなかったし,肌に合わなかった本でした。

  • 再読。この本は戦後初出版差し止めになった大変意味ある作品です。是非、裁判記録を読んでから読んでみることをおすすめする。原告者の悲しみがよくわかる。原書のすさまじいほどの迫力はいかなるものであったか、裁判記録で予想できる。書き直したのはそれはそれで残念。いずれにしてもすごい才能の人。

  • 日本で初の出版前に出版禁止処分になった小説。
    『石に泳ぐ魚』
    この本は改訂版だが図書館で見つけたときは驚いた。

    在日韓国人である主人公が韓国の地を訪れ里花と出会う。彼女は顔に障害をかかえていた。

    話自体は里花の話がメインではなく家族や恋 友情に及び全体として不条理な世の中を生き抜く姿を描いた作品である。
    話も難しいが裁判も難しい
    柳美里に悪意がないことは読めば明らかなわけで小説家が実体験からかくのも当然なのだから。

    何よりこれがデビュー作という柳美里の才能に驚いた

    歴史的裁判の作品
    一度は読んでみることをお勧めします

  •  1994年に発表されたが作中人物モデルから訴えられ、裁判は8年に及び最高裁判決で出版差止めを受けた。2002年、改訂版は法的に争いはなく新潮社より出版された。戦後日本で文芸作品としてはじめて出版の事前差止めが認められた本である。そういう意味ではとても有名な本なのではないだろうか、差止められた本は読むことは出来ないのが改訂版でも何かしら陰鬱な感じは伝わる。悪意はないにしても作中モデルの個人を特定できてしまうところが問題なのだろう。

  • 1994年に雑誌「新潮」に発表された作者の初の小説。モデルとなった女性から訴えを受けて裁判となり、オリジナル版は出版差し止めとなった(その後出版されたのは改訂版)。文庫の腰巻には“言葉は葬られた。しかし、精神はここに生き続ける。”と記されていて、とても印象的だ。
    “困難に満ちた生をいかに生き抜くか”を、劇作家梁秀香を主人公として描く。大筋にしろ細部にしろ、すべてが作者のその後の作品に通じているという点で、押えておくべき一冊かな、と思うが、何しろ困難に満ち溢れすぎていて読むのがつらかった。

  • 文章がカチカチしてて意味がぜんぜんわからない。
    再読必須!と思った。

  • 柳美里さんの作品は初めて。私の恋愛遍歴もまだまだだなと。作品自体はプライバシー権やら何やらで有名だったのに中身は知らず、読んであまりにもぶっとんでいて驚いた(悪い意味でなく)。ひとつの世界でみんなが生きているもの。いろいろあるのは当たり前だ。なんか、いろんなエッセンスがやりっぱなされている感が否めないのは私だけ?放置プレイが狙いなのかしら。人は、意図しない方向に流れていく訳ですね〜。

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著者プロフィール

柳美里(ゆう・みり) 小説家・劇作家。1968年、神奈川県出身。高校中退後、劇団「東京キッドブラザース」に入団。女優、演出助手を経て、1987年、演劇ユニット「青春五月党」を結成。1993年、『魚の祭』で、第37回岸田國士戯曲賞を受賞。1994年、初の小説作品「石に泳ぐ魚」を「新潮」に発表。1996年、『フルハウス』で、第18回野間文芸新人賞、第24回泉鏡花文学賞を受賞。1997年、「家族シネマ」で、第116回芥川賞を受賞。著書多数。2015年から福島県南相馬市に居住。2018年4月、南相馬市小高区の自宅で本屋「フルハウス」をオープン。同年9月には、自宅敷地内の「La MaMa ODAKA」で「青春五月党」の復活公演を実施。

「2020年 『南相馬メドレー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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