コールドゲーム (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 3908
感想 : 464
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101230313

感想・レビュー・書評

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  • いじめの復讐です

    どんなに月日が立っても、やぱりそれは「いじめ」から始まったこと。
    救われる人はいないよね。

  • どんでん返しがイマイチ

  •  今しも大津のいじめ問題が大きな話題になっているときだから、というわけではないけれどなんだかなあ。これが書かれた時代って何年前なんだろう。いじめ問題がそれほど大きく取り上げられてなかった頃、ってことはさすがにないだろう。それでいてこういう作品を書くというのは、すごく勇気があるのかあるいはすごく鈍感なのか。
     中学校時代に徹底的にいじめられた少年が、高校生になってからいじめた相手をひとりずつ予告しては報復してゆくのに対し、もといじめた側は何の反省もなく返り討ちにしてやろうと待ちかまえる、という救いようのない筋書き。相手の現状が正体不明で出方がわからないのに翻弄されるというサスペンス的でもあり、最後には意外な真相が明らかになるというミステリー的でもある。まあ、話を引っぱって行く筆力は評価するにせよ、いかんせん弱者の側に立っているとはいいがたい主人公あるいは作者の姿勢が共感しにくい。出てくる元のクラスメート達を、みんなまとめてぶん殴ってやりたい、さっさと殺されろよ、としか思えない。終わりもまた救いがない。同じテーマをミステリーに仕立てるにしてももう少しなんとかならんもんかね。

  • サイコミステリっぽい雰囲気を感じる小説。過去のイジメの復讐にひとりずつ同級生を襲う犯人を、いじめていた側の同級生たちの視点で探していくという話。復讐方法や犯人の行動が逐一不気味で、復讐という正当性のある動機を差し引いても恐ろしい。次何が起こるのか、ページをめくる手が止まらず一気読み。いじめや青春という観点よりも単純にホラーやミステリとして読むとたのしめそう。

  • 読みやすい、伏線をわかりやすく置いてくれているので回収しやすくて楽しい。
    自分自身いじめる側にもいじめられる側にもなったことがあるのでとても考える作品でした。
    過去に起こしてしまったことはどうにも変えることはできない。謝ったとしてもそれで終わりというわけにはいかない。お互いが受け止め考えることが大事だなと思いました。
    シャングリラのマスター最高に好きです。

  • だれも救われない、後味の悪い小説だった。
    しかし、実際のいじめは文字以上に残酷だ。
    クラスや教師によるいじめは、学校だから軽視されているのであって、相手の生存権を剥奪する犯罪行為だと思う。
    自分や自分の未来を守るためには、逃げよう。
    いじめられるために生まれてきた命なんてない。

  • 中学生の時、何度も何度も繰り返し読んだ。
    私がこういうジャンルが好きになったのはここからな気がします。

  • いじめ被害者による加害者への数年越しの復讐
    見るに堪えないいじめの描写
    罪の意識が希薄で、保身にばかり走る屑加害者達
    あまつさえ逆ギレとあっちゃあ…
    本文は加害者側の視点で書かれているがどうしたっていじめ被害者側の立場で読んでしまうので、加害者同級生達のノリとか度々入るクスっとさせるような一文も薄ら寒い
    友情だとか、青春だとか、何を勘違いしているんだろう
    最後の展開で多少溜飲は下がったけどどうせなら全員ぶち殺すぐらいしてくれたらスッキリしたのに

  • 正しいか、正しくないかとかじゃなくて、一人称で18歳の主人公の感じ方がすごく鮮明で気持ちよかった。
    倍返しだ!!の実現。

  • とても重たい内容でハラハラしました。
    本人にはどうでもいいことだけれど、他人にとってはとても重要。
    これはいつのどの時にでも当てはまるなぁと思いました。
    保身のための行動が相手の恨みを買っていたり。
    人間関係は難しいなぁと思いました。
    描写が怖かった。

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著者プロフィール

1956年、埼玉県生まれ。成城大学経済学部卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターに。97年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞。14年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞。16年『海の見える理髪店』で直木賞。著作は多数。近著に『楽園の真下』『それでも空は青い』『海馬の尻尾』『ストロベリーライフ』『ギブ・ミー・ア・チャンス』『金魚姫』など。18年『人生がそんなにも美しいのなら』で漫画家デビュー。

「2022年 『ワンダーランド急行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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