噂 (新潮文庫)

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著者 : 荻原浩
  • 新潮社 (2006年2月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (492ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101230320

噂 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。香水の新ブランドを売り出すために口コミを利用し、噂を広めるのが狙いだったが…。

    「衝撃のラスト1行…」、帯の言葉にすぐのせられちゃう私は毎日ドキドキ読書をしていた。そして今日ついに最後の1行に…。
    『十角館の殺人』の1行が絶叫の「ええええええぇ」ならば、『噂』の1行は絶句の「えぇっ…」。この1行がある事で考えさせられる作品になった。

    古き良き刑事さん、都市伝説(噂)を模倣した足首のない少女連続殺人事件、狂った犯人と動機、ラスト1行がなくてもこの作品は読み応えがあったと思う。
    名島が作った噂伝播地図がとても興味深かった。
    殺人も怖いが人の心を動かす噂もとても怖いと思った作品。

  • クチコミを利用した戦略で売り出した商品。
    そのネガティブなクチコミが本当になるという話。

    クチコミが商品の売上や企業の存続を左右する時代だからこそ、おもしろい。
    そして、普通のミステリーなら犯人がわかって終わるところ、最後の1行で「え!?」と思わせるこのお話。
    最後の1行を読んで、え、これって・・・って思い返すのが怖いし思ってもみなかった結末でおもしろかった。

  • とても読みやすい作品でした。ミステリー小説ではありますが、ホラーの部分もあり、ドキドキしてしまう部分もあり、読んでみて良かったです。
    最後はちょっと物足りなさを感じる部分もありましたが、SNS等のネットを使った情報発信によって、様々なものを知ったり、得たりできる今を改めて思いなおす気持ちになりました。「噂」の裏を覗くのが怖くなりました。

  • 新商品(香水「ミリエル」)を売りだすために使った一つの”噂”と、渋谷の女子高生を狙った殺人事件(レインマン)。遺体は皆、足首を切りとられていた。
    広告代理店と協力会社、そして事件解決に迫る警察。特に警察関係者の人物設定が良い。本庁の若い女性刑事と所轄のおじさん刑事コンビで、お互いの家族設定も魅力。
    ”噂”を提案した女性社長とその側近もクセがある。

    事件のミステリーさはもちろん、何といってもラスト1行の衝撃が・・・
    思わず二度読み。

  • あまりミステリー作家のイメージはないけど面白いミステリーだった。女性捜査官のイメージは満島ひかりかな。

  • 面白かった!
    帯のこと知らずに読んでたのが良かったかも。
    正直最後の1行のインパクトはそんなに強くないです。
    でもそこにつながる伏線もいくつか張られていて、矛盾もしていないのでそういう意味ではすっきりします。
    が…気持ち的にはどんより。

  • 小説としてはなかなか面白いと思う。しかし個人的にはこの作品をミステリに分類したくない。謳い文句でもある「ラスト1行に衝撃」というのは間違っていないが、あまりに期待すると肩透かしを食らうと思う。
    また、人物描写が細かいのは本作の良い点でもあるが、正直蛇足すぎる部分も多く冗長的ではないか。

  • 「衝撃のラスト1行」の本とは何度か対面しましたが、この本の衝撃が一番響きました。ラストに近づくにつれ、何か違うかもと思ってたら、その最後の1行で全て解決されたのと同時に、まさかの真実。確認の為再度遡って、読み返した程です。ただ、主人公がもうすぐ43歳になる、と言う割には50代後半の様な印象を受けました。43ってもっと体力ありそうだけどな。

  • 大ドンデン返しが凄いという口コミだったので、読んでみました。
    確かに、予想外というか油断していました。
    犯人はコイツだろうなとは思ったんですけどね。
    後味の良い結末が好みならば、最後のセンテンスは読まない方が良いですね。

    渋谷を中心に、女のコ達の間で噂が流れていた。
    「レインマン」が現れて、女のコを殺した後、足首を切断するらしい。
    但し、「ミリエル」という名の香水をつけると、狙われなくなるそうだ。

    目黒区近辺で、足首を切断された女のコの死体が発見される。
    被害者は全裸だったが、性的暴行は受けていない。
    近くには、いくつかの毛髪と靴跡があった。
    被害者は女子高生なので、怨恨の線で探すのは難しい。

    被害者は学校では浮いた存在で、陰湿なメールを受け取っていたようだ。
    しかし、殺意を感じるような内容ではない。

    最初の事件から間もなく、新たに足首のない女のコの死体が見つかる。
    同一犯の仕業かと思われたが、被害者二人の関連性が見当たらないので捜査は難航する。

    小暮刑事が今回の事件を担当しています。
    以前は本庁に勤めていましたが、妻が亡くなってからは目黒署に勤務しています。
    コワモテのオジサンですが、柔軟性はあります。
    渋谷のコ達とは、ナアナアで接していました。

    小暮さんには、一人娘・菜摘がいます。
    仕事柄、親子の会話があまり交わせませんが、娘を心配する気持ちは痛いくらい伝わってきました。
    二番目に発見された少女・クミは、菜摘の友達でした。

    小暮さんとバディを組むのは、本庁の名島警部補です。
    若い女性ですが、実は子持ち。
    小暮さんと同じく、伴侶を亡くしています。

    二人の徹底した調査のお陰で、被害者二人を結び付ける糸を見つけた。
    菜摘だけではなく、これまで会った少女達も同じ匂いがしていた。
    匂いの正体は「ミリエル」だった。

    女のコ達は、「ミリエル」の噂を知っていた。
    小暮達もようやく、「レインマン」のことを知る。

    「レインマン」の噂を流したのは、コムサイトという会社の杖村だった。
    彼女は若くして成功しており、様々なバックボーンがついている。
    商品を売り上げる為の戦法を代理店などに授けていた。

    「ミリエル」のキャンペーンは、コムサイトと東京エージェンシーという代理店が企画していた。
    「ミリエル」に関する噂を、女のコ達に流させていた。
    被害者二人は、「ミリエル」のモニターになっていた。

    上層部は「レインマン」のことを信じていないので、クミをストーカーしていた美容師が犯人だと決め付けていた。
    小暮はラフプレーをしているので、捜査から外されてしまう。

    新たに女のコの死体が発見されたが、二つの死体よりも古いようだった。
    ペティキュアがおかしい点などを見つけるが、小暮は事件捜査に関われない。

    杖村の部下・麻生の逮捕によって、事件が解決に向かう。
    麻生が逮捕された理由は、覚醒剤所持だった。

    ネタバレすれば、犯人は西崎でした。
    コイツは、私から見ても怪しい行動をしています。
    初めて小暮さんと会った時の独白は、犯人っぽいなと思っていました。

    サエとのエピソードは、昔のものだろうと思っていました。
    サエが犯人かもしれないと疑っていた時もありましたが、死体になっていましたからね。

    死体の切断面描写は大丈夫でしたが、西崎が足首達と戯れて自慰をするシーンにはドン引きしました。
    杖村さんが本性を丸出しにしているシーンも「うわー」と思いました。
    杖村さんの山形弁は、不謹慎ながら微笑ましかったです。

    悪者は全て、逮捕されたり死んだりしています。
    西崎は自爆、杖村は殺害されます。
    麻生の逮捕はヌルい方ですね。

    「レインマン」こと西崎が、女のコ三人と杖村を殺したという結論になりました。
    しかし、最後に途轍もない爆弾がありました。

    冒頭と同じく、女のコ達の噂形式になっています。
    「レインマン」の犯人は、杖村ではなかったこと。
    杖村が犯人だと思い違いをして、彼女達が殺してしまったこと。
    杖村の切断した足首を女のコの一人が所持していること。
    それを、とあるファスドフードのミートパイの肉に混ぜようかと提案していること。

    西崎が、どうして杖村の死体を持ってこなかったのだろうと思っていたんだよね。
    水虫があると言っていたので、杖村さんの足がお気に召さなかったのかと思っていました。

    一番の衝撃は、最後の文です。
    グレさん、エラいことになっています!!!!!!
    あのセリフは、一人しか言わないんだよね。
    自分で作ったものの、浸透しなくて一人だけ使っていると、本人が言っていたもの。

    杖村が殺された理由は、殺された友達の仇でしょうね。
    小暮さんが最後の決戦に挑んでいた時、菜摘達は杖村を殺しに行ったのかしら。
    杖村殺害は、西崎が自爆する前でした。
    もし逆ならば、警察もおかしいと思っただろうね。

    小暮さんと名島さんが和やかに祝勝会をして終わりだったならば、スカッとした気持ちで読み終えられただろうに。
    奈摘は、麻生やサエに悪質メールを送っていたんでしょ?
    お嬢さん達に「きもさぶ」という言葉を贈りたいです。
    意地が悪い作品だと思いましたが、先が気になるくらい引き込まれました。

  • 何回か、「おお!そうくるか!」と言いたくなるような展開が続いて、最後の最後で「ん?あれ?、、、えええええ」ってなります。
    読んでて、楽しい!

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噂 (新潮文庫)の作品紹介

「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。香水の新ブランドを売り出すため、渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。口コミを利用し、噂を広めるのが狙いだった。販売戦略どおり、噂は都市伝説化し、香水は大ヒットするが、やがて噂は現実となり、足首のない少女の遺体が発見された。衝撃の結末を迎えるサイコ・サスペンス。

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