メリーゴーランド (新潮文庫)

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著者 : 荻原浩
  • 新潮社 (2006年12月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (445ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101230337

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メリーゴーランド (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 毎年巨額の赤字を生み続ける、閑古鳥の鳴く寂れたテーマパーク。
    市役所勤務9年目になる啓は、そのテーマパークの再建をする部署に出向することとなった。
    天下り、煩雑な手続き、業者との癒着、事なかれ主義。
    「お役所仕事」に泣かされながら、啓一はなぜか一念発起、お客の呼び込みに奔走することになる。

    いや~、有川さんの「県庁おもてなし課」にも通じる、ぬるくてやる気のないお役所仕事を皮肉りながらも、奮闘する一職員にスポットをあて、頑張ればこんなに変われる!というサクセスストーリー。
    でも最後までサクセス続きにいかず、あっけない幕切れとなるのがまたリアルなところで、もちろんフィクションだけどけっこう地方の第三セクターを忠実に再現しているのではないかと思った。
    あっちでもこっちでも、酷すぎて選挙の争点にまでなっちゃう第三セクターの話よく聞きますもんね。残念ながら。

    個人的にツボだったのは、入園料が高すぎるのでは、近隣のテーマパークでも値段を下げることで客が増えた…というデータを出向先のペガサスリゾート開発の面々に示したところ、
    値段を下げて客が増えれば、今までが間違っていたことになり、責任問題になりかねない→じゃあそのままで!(満場一致)
    というエピソード(笑)
    唖然としちゃうけど、違う世界なんだなぁというのがよくわかって笑ってしまった。

  • 公的機関勤めの身としては、主人公が感じる理不尽さ、前向いてんだか後ろ向いてんだか分からない仕事、内部での足の引っ張りあい等、「分かる!」と共感できる部分が多かった。でも、そんなしょうもない世界に慣れてしまってる自分もいたりして。
    終始明るい文体で、読んでて楽しかった。メリーゴーランド乗りたくなりました。

  • ただのエンタメ話じゃなく、やり切れなさや苦さも味わえる。
    温かい気持ちにもなれる。
    芯のある話。
    イベントの描写は読んでて楽しい。
    「県庁おもてなし課」よりずっと読み応えある。

  • 何だろう、公務員ならみんなで安心してぶっ叩けるのかあ?

    おもてなし課読んだ時も思ったけど、
    民間にいた時の体験とかもあるのかもしれないけど、
    現場の実情を肌身で知るわけでもないのにお約束のようなステレオタイプを安易にコピペしてる気がして、すっきりしない。

  • Uターンした公務員がテーマパークを再建する話。
    なかなか読み進められなかった。

  • ほろ苦い。とても素敵な話なのだけれど、大人としては心のうちで密かに燃える暗い炎があることを感じる。

    サンドイッチ構造にすることで、物語をリアルに見せている。

  • コミカルに描かれた辛辣なまでにリアルな日本の歪み。社会経験がある人なら分かるだろう理不尽さや納得できない不条理が描かれ、コミカルな内容のはずなのに苦しくなる。

  • 公務員の人、公的機関の人は読んだら笑ってしまうかもしれない。自分たちの仕事の愚かさがストレートに書いてあるから。「起案書」「代決」「鶴の一声」ピンとくる人は読んでぜひ笑ってください。そして自分の仕事を見つめ直したくなること必至。

  • Uターンで地方都市の役所に勤める俺が、よりによって赤字テーマパークの再建部署に配属とは。そこに待ち受けていたのは、theお役所の上司に、これまた天下りの典型な経営層。果たして再建できるのか。職業柄、日頃役所関係とやり取りがあり、昔ほどではないけれどそれでもお堅い、縦の物は縦、でも明言は避けるの体質にイライラすることも。慣例と事なかれ主義の獅子身中の虫に一泡吹かせられるのか。

  • コミカルでおもしろい。
    このまますかっと終わるのかと思いきや、、、
    でも人生やはり万事が万事うまくいかない。
    それでも腐る事無く前を向いていくこと。

  • 2016.10.26 完読

    荻原浩のこういう話はすごく好き。

    舞台は、田舎の駒谷市。

    二人の子供を持つ遠野は、駒谷市の公務員。
    あるとき、アテネ村の再建を図る部署へ異動となる。

    アテネ村は、市で莫大な投資をして建設された遊園地もどき?であるものの、あまりのしょぼさに、年々入場者数は減る一方。

    責任を負いたくない人たちにより、遠野は、ゴールデンウィークの新規イベントを任されることになる。

    リアルな現実だよね。
    その現実とどう向き合っていくのか、折り合いをつけていくのか。
    公務員だけじゃなくて、どの仕事にも当てはまることなんじゃないかな。
    みんな同じように生きてる。座長来宮が言うように、日本人なんだなぁっていう生き方。

    これで良かったんだよなって悩む主人公の心境が痛いほどわかってしまう。
    それでも、今という現実を受け止めて、奔走する姿が、かっこいい。
    サラリーマンってやはりすごい。家族のためなら、この仕事をやり遂げる。うん、サラリーマンってすごいよ!

  • 読後感としては面白いんだけどスカッとしない。

    展開が現実味に欠けてしっくりこない点が多い。
    しかし、公務員のダメっぷりはリアルに描かれている。

    テーマパークを再建してスカッと!を期待したが期待が上回ってしまったかなという印象。
    部下やかつての仲間、不良たちなど愛すべきキャラが多く、彼らとの絡みは楽しかった。

  • 想像したら笑みがこぼれてしまいそうな(特に公務員ネタの)ジョークが満載。役所の短所や問題点をコミカルに描写されている。

    負の遺産、公共事業の遊園地を繁盛させるというテーマは、すごく面白そうな話の割にいまいちエンターテイメント性に欠け、期待した分がっかりした。続きが気になるような盛り上がりは、最初から最後までない。なのでいつまでも感情移入ができず、現実逃避にはイマイチ。

  • お役所体質に染まり閑古鳥がなく第3セクターのテーマパークに出向になった地方公務員の主人公が、ゴールデンウィークイベントの新企画をまかされたことをきっかけにテーマパークの再建に奮闘する物語。
    主人公に感情移入しやすく、主人公と腐れ縁の劇団の座長来宮や部下の柳井など他の登場人物もキャラが立っていて魅力的なのが多い。ストーリーもテンポがよくて面白く読めた。
    しかし、お役所体質の描き方がデフォルメされすぎていて、流石にこんな市役所はどこにもないだろうと感じられて、ちょっと興ざめするところがあった。また、現実はそううまくいかないということを示したかったのかはわからないが、最後の女性市長就任以降のくだりは蛇足だったような気がする。

  • つまらなかった。

    箱物行政で作ったアミューズメントパークを公務員が立て直すというお話。

    かなりコミカルに描いているので、ある程度リアリティを求める私には合いませんでした。コミカルなわりには笑えないし…

    面白いとか、つまらないとかいうより、全然物語に入り込めない。
    多分、主人公のキャラが薄いというか、感情表現が少ないんだと思う。

    この作家は二冊読んで両方ともハズレなので相性悪いのでしょう。

    あまりオススメしません。

  • 公務員が荒廃したテーマパークを再建する話。
    公務員の鈍重さとか、市長戦の戦略、地位を手にすると人間がどう変わるのか、といったところは参考になった。

    民間ができないからこそ手を差しのべる必要があることをこなすのが公的機関だけど、本当に必要とされ、役に立つものなのか、公務員からの視点と民間側からの視点が異なり、その見極めが難しいんだなーと感じた。

    旧例を踏襲してばかり、責任逃れと自己の保身ばかり気にする人間にはなりたくないなと思った。
    「ボトムアップでゴーゴー」
    自分で必要なこと、いらないことは何かを考えて、行動に移せる人間になろうと思った。

  • はじまりが愛しの座敷わらしに似ている。
    そしてはじまりの章がいちばんすきだ。

    田舎の町、市役所の出向で赤字のアテネ村を盛り上げることになった主人公、子供は2人。
    個性的なメンバーがどんどん増え、ゴールデンウィークイベントは大成功におわる。

    しかし市役所の人間たちの欲や闇にどんどん引きずられてしまう。

    メリーゴーランドはいつまでもまわる、
    理不尽も、納得のいかない平等も平和も、ぜんぶ続いていくような降下していくおわりかた。

  • 話の通じない奴をギャフン と言わせることもなく・・・

    『神様によろしく』のような報われた感もなし。
    荻原浩の爽快感が味わえず ラストも消化不良ぎみだなあ

    『再建』の言葉に期待し過ぎた!
    おカミとの痛快バトル劇ではなかったのね。
    自分の勝手な想像より大人センチメンタルだった。

    裏表紙のプロット解説、ちょっと趣旨が違くない?

    公務員エピソード、ありがちなネタだけど こういうあるあるネタは出てくれば出てくるほど面白い。

  • 意外に面白い。
    が、展開のネタ見えすぎて、やっぱり....になっちゃって
    いまイチ楽しめなかった。

  • とても楽しく読めた。
    市役所の公務員達のやる気のない仕事ぶりを面白く描いているシーンは如何にもあり得そうに思えてきて笑ってしまう。主人公の啓一が妻の路子に「ガツンっていう感じの迫力が足りない」と言われたあたりから変わっていく様子がよく分かる。最後にはむしろ頼り甲斐がある男になっていたと思う。夜のメリーゴーランドに家族で乗るシーンは少し寂しくもメルヘンチックだった。
    ふたこぶらくだの座長は最高!

  • おもしろかった。
    うまくいきすぎなところもあるけど、一生懸命やってるからうまくいってもいいじゃない(*^^*)

    あんなに暇な部署ばかりの市役所はないでしょうけどね。

  • 最初、あまりおもしろいと思えなくて、エンジンかかるまでに時間かかりました。
    来宮さんとシンジ達が出現したあたりからおもしろくなってきたけど、、せっかくあそこまで盛り上がったのに、ラストに向かって気分は急降下。
    急降下な感じは、メリーゴーランドというよりジェットコースター。
    しかも絶叫ナシのお子さま向けコースターという感じでしょうか。。
    この本を読んで、役所とか税金とか、、やるせない気分になりました。

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