オイアウエ漂流記 (新潮文庫)

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著者 : 荻原浩
  • 新潮社 (2012年1月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (684ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101230368

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オイアウエ漂流記 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 漂流物といえば、『十五少年漂流記』『ロビンソン・クルーソー』『無人島に生きる十六人』が思い浮かぶ。
    環境も人間関係も過酷な状況をどうやって克服していくか、果たして何人生還できるのか、というのがサバイバル物の面白さだと思う。
    成人した男女の人間関係に、しがないビジネスマンの上下関係を絡めたり、微妙な新婚夫婦を絡めたり、犯罪の匂いのする謎の外国人が登場するので、期待感は大。
    最初の頃に、一番頼り甲斐のありそうな機長が死んでしまうことで、一層波瀾が予想され、どんどん読み進む。
    84歳のおじいさんが小学4年生の孫と一緒にいる、という年齢幅の設定は、如何にも現代だなぁ、と思う。最近のお年寄りは、そんじょそこらの若者よりは逞しいから…と思ったら、アニハカランヤ、お爺さんは少々記憶が混乱していて、頭の中はいまだにガダルカナル戦地に居るらしい。皆の期待を集めて輝く瞬間もあるが、それ以外は寝てるか、つまみ食い。
    やはり、サバイバルの中心は気力・体力・知力・判断力・行動力、加えて協調性と言いたいところだが、的外れなのや憎たらしいのが常に居るわけで…。
    サバイバル・犬とくれば、『南極物語』のタロジロ。私の中では、今後、カーゴことオイアウエが加わる。ずっと牡だと思って読んでいて、最後にそうだったのか!と思わず身を乗り出してしまった。
    だからといって、古今東西言い古されてるように、『母は強し』と偏るわけでなく、おしなべて、どんな人間も、威張りん坊も意気地なしも偏執的思考の持ち主も、老いも若きも男も女も、生きていく力に溢れているんだ、と安心できるお話。

  • 【南太平洋の上空で小型旅客機が遭難、流されたのは…無人島!?生存者は出張中のサラリーマンと取引先の御曹司、成田離婚直前の新婚夫婦、ボケかけたお祖父ちゃんと孫の少年、そして身元不明な外国人。誰もが精一杯のサバイバルは、いつしか愛しい日常に-。ちょっぴり苦い笑いと愛の漂流記】

    旅行が好きなので読んでみた。がっつりサバイバルサバイバルではなく、ほっこり系かな。食物を取りに行ったり飽きがくるとこも若干あるけど、ユーモアが散りばめられていて笑える。

  • 生きる力がすごい!
    ちょっとヘビーに感じた。

  • 飛行機が墜落し、漂流して無人島にいるというのに、
    お気楽というか、さすがにそこまでアホな上司はいないんじゃないのかなぁ、
    と、若干イライラ?しながら読み続けましたが、
    色々な想いや人間関係が絡み合った結果、
    段々と結束していく感じが後半にいきていくので、
    ああ、このためのブラフだったのかな、とか思いました。

    もう少し早く救出されるのかと思いきや、案外時間がかかったのは意外だったかな。
    後日談、みたいなのもちょっとあればよかったかな~とか思いましたが、
    それはご想像に~って感じなのかな(笑)

  • 荻原浩らしさが一杯の冒険サバイバル小説。登場人物それぞれに十分遊ばせてあきさせない。出張のともには最高だが、飛行機に乗ってから読み出すと着陸できるのか少々不安になったりする。ラストがまたやってくれる。

  • 飛行機墜落で無人島に漂流。
    なんとなく展開がわかりそうかな、と思ったけど
    それぞれの登場キャラが いい味出してて よかったかも。

  • 漂流物来ました!

    普通のサラリーマン達が漂流したらどうなるのかっつー書かれたら確かに読みたい、読むしかない。
    いやはや面白かった。流石の荻原浩。

    解説の西村淳が見事に書いているように、このての漂流物にありがちなエキスパートがいない、これがよく分かってらっしゃる!て感じ。リーダーシップを颯爽と発揮する人もいない、皆うじうじと行動するばかり。これが良い。

  • 子供の頃読んだロビンソン・クルーソー漂流記を当然のごとく思い出しながら読み進めました。オンボロのラウラ国際航空機に搭乗した運命共同体ともいうべき10人の乗客と1匹(犬)の運命は・・・設定は非常に深刻な場面であるはずなのですが、人物表現が至極ユーモラスに描かれているので、何度も吹き出しそうになりながら読みました。
    南太平洋上を航空中のプロペラ機は、落雷をうけ洋上に緊急着水、頼りのトンガ人の機長も着水のあと、愛犬のセントバーナードを残して浸水した飛行機の起こした渦に巻き込まれて命を落とします。彼らを乗せた救命ボートは南太平洋上のどこかにある無人島に漂着し、サバイバル生活が始まります。この運命共同体の10人と1匹の面子が何とも絶妙です。新婚旅行中の夫婦、会社の接待旅行中のサラリーマンたちとその得意先の社長、兵隊経験者の認知症気味の老人とその小学4年生の孫、環境保護団体の過激派の活動家の外人という面々。彼らは漂流生活の初めの頃こそ、それまでの生活の役割や習慣を続けるのですが、途中からそれをかなぐり捨て、それぞれの秘めていた本来のパワーを発揮し始めます。その落差がお見事!それぞれが命をつなぐため、必死に自分の得意技を披露します。文字通り自給自足の生活を続けるための、死ぬか生きるかの瀬戸際の場面が続出します。それは文明生活に浸っていて軟弱になっていた人間の忘れていた能力でした。
    この小説の全編を貫くのは、死んでしまったトンガ人の機長が残した「オイアウエ」という言葉。それはつらいときも楽しいときもトンガの人は「オイアウエ」と言う。つらいのも楽しいのも同じこと。それが生きることであるというメッセージがとても心に残りました。

  •  喜怒哀楽すべてを表す言葉で、嬉しいとき、悲しいとき、トンガの人々はこう云うのだそうだ。「オイアウエ」と!タイトルに冠したサバイバル冒険小説。
     トンガからラウラ?へ向かう小型旅客機が、嵐に遭遇し南太平洋に墜落。乗っていたのはトンガにゴルフ場建設の視察旅行で訪れた4人のサラリーマン、スポンサーとなる御曹司の息子、新婚旅行中のカップル、戦友を慰霊する目的で来たボケかかった祖父に小学4年生の孫、体に入れ墨がある金髪の外国人、そして機長の相棒セントバーナード犬。
    彼らが漂流してたどり着いたのは名も知らぬ無人島だった・・・・・・。

     火をおこす、椰子の実やマンゴーなどの果実を採ったり、魚やウミガメをさばく、など詳細にそれぞれの視点で語られていく。ページを捲るたびにギャグ連発で笑いがこぼれるが、巻末の解説でも触れていた「(中略)俺たちは自分の家の食糧に勝手に名前をつけただけだからな。覚えとけ。肉屋に並んでいる肉の賞味期限ってのは、鶏や豚や牛の初七日の日取りみたいなものだってことを」というせりふに、生き物を食うためには、殺さなければならないと、ふと気付かされる場面だ。こうした現実感も心に突き刺さる!
     さて、彼らは一体脱出できるのだろうか?と、読み進めていくとラストで・・・えっ!どういうこと?ハッピーエンドなのか?何だか肩透かしを食わされたようで微妙な読後感(^_^;)

  • 670ページぐらいある厚めの本。
    てんでバラバラの10人による愉快なサバイバル物語。
    ウミガメやそのタマゴを食べたり、椰子の実をとって食べたり繊維を編んだり。
    道具を作ったり、火を起こしたり。
    生きていく術もいろいろ面白くかかれています。

    生きるということは?
    食べるということは?
    人間って?
    など、考えさせられる作品でした。

    たしかに動物を食べるということは命をもらっているということ。
    「感謝の謝は謝罪の謝だ」
    「殺すのが嫌ならパックに入った肉を見つけて来い」
    と。。

    長いけれど面白いのでスイスイ読めました。。

  • タイトルからもわかるように、サバイバルものなんだけど、このジャンルの殺伐としたイメージを裏切られるような割とゆるい漂流記。
    登場人物がそれぞれどこかとぼけた感じで、生命の危機にあるというのにそれがちゃんとわかっている人が主人公くらいなものらしいところが面白い。
    生き延びるために殺伐とした空気になりそうなものだけど、意外なほどそうはならず、決して友好的ではなかったはずのお互いが少しずつ譲歩して、それなりにうまくやっていくようになるのは微笑ましかった。

    冒頭からついてなさそうな感しかなかった主人公が最終的には幸せになってよかった。

  • 漂流ものは面白い。実際に起きたらこうしようと登場人物に重ね合わせて読んでるが、きっと現実は厳しいだろう。キャラクターが際立っていて楽しくあっと言う間に読んでしまった。

  • ゴルフ場を建設するためにスポンサー企業の副社長(二代目のバカ息子)とトンガからラウラに向かう建設会社の社員4人。

    自分の年齢と周りの環境に焦ってお見合い結婚を決めたOLと理系の頼りない夫。

    戦友を慰霊する旅をしたばかりの祖父と孫。

    乗客中唯一日本人ではない欧米系の外国人。

    そしてトンガ人の機長と副操縦士(!)のセントバーナード犬。

    嵐に見舞われ不時着した飛行機から逃げ出し、ようやくたどり着いた先は無人島。

    蠅の王よりは生々しさが少ないものの、食べること・生きることについて考えさせられてしまう話でした。

    それでも暗くならないのは荻原さんならでは。

  • キャラクターは立ってるし、途中、かなりリアリティもあるし。でも、ラストがなぁ……少し残念。

  • ユーモア溢れる流れに一気に読み進む。キャラ丸出しの登場人物が、時おりそっと見せる裏の一面にひとを感じた。2017.6.1

  • 文体が好きになれないな。
    漂流生活はリアルに思えたり思えなかったり。

  • 私は旅が好きだ。飛行機も好きだ。
    国内でも外国でも、見知らぬ場所を訪れるのは楽しい。
    しかし、あまり漂流記は読んだ事が無い。
    「十五少年漂流記」も「ロビンソンクルーソー」も。
    そしてまだ、漂流した事も無い。

    チャップリンの映画で、雪山(?)で遭難するのは
    見た事が有る。靴とか煮て食べてた。

    「漂流」「遭難」「無人島」
    絶対嫌だけど、なんでかロマンを感じる文字。
    いやだけど。

    荻原宏さんは作品に、都会の人の考え方を書く。
    というか、東京とか大都会生活者の共感度高そう。

    語り手の一人が、主人公(?)若手サラリーマンだ。
    遭難する人達の中に、会社の上司×三人。
    得意先の御曹司一人。
    堕ちた後の極限生活より、飛行機が落ちる前の
    この人達の言動の方が気分が萎えた。
    無人島に住むのとこのサラリーマンになるのと
    どっちか選べって言われたら無人島。

    新婚さん男女。ワケあり。奥さんも語り手役。
    爺ちゃんと孫。男の子が語り手役。
    怪しい外国人。

    飛行機堕ちなくってもなんだか騒々しげなメンツ。

    暖かい島に堕ちてまだ良かったね…と、心から思う。
    獄寒の今の気候で読んだ。
    家の前で外で寝たら死にます。さむい。

  • 楽しく読めた。終始。

    登場人物は皆、個性豊かで、そういう映画を見てるかのように漂流生活が目に浮かぶ。

  • サバイバル小説のエンターテイメント。

    無人島に漂流した10人と一匹の暮らしぶりが楽しい。
    この10人の色分けも面白いのだが、果たして助かったあとの人間関係(会社関係)はどうなっていくのか、それは想像次第。

    ただ、ちょっと長めかなぁ。

  • ラストが惜しかった

  • スタートの墜落のシーンから面白かった。
    現代の日本人達が遭難すると確かにこんなかも。登場人物達がみんなコミカルで、日々のサバイバルシーンもミョーにリアリティーがあって楽しく読めた。ロビンソン・クルーソーより蝿の王より現実的な遭難の話だと思う。

  • 尻切れトンボな感は否めないが、
    楽しくは読めた。
    仲間間でのサバイバルではなく、
    互いが無い知恵を振り絞って
    協力していく・・・そんな内容がほっこり出来た。

    個人的には
    数ヶ月後?全員救出後の
    会社生活や夫婦生活・・・・
    新たに出来たカップルなど
    続編が少しでも書かれていると
    少しだけ残ったモヤモヤが消えたんだが・・・

    幾ら悩んでも解決出来ない
    悩みで心が痛い今
    私が叫びたいよ。
    「おいあうえぇ~」

  • 面白かった。最後も良かった。

  • 久々の荻原浩。飛行機の遭難で孤島にたどり着いた、凸凹10人のサバイバル記。おちゃらけた筆運びで、シリアスな感じはない。タイトル、「アイウエオ漂流記」だと思ってた。

  • 個性的な登場人物、すぐ目に浮かぶ風景描写、随所にちりばめられるコミカル具合がたまらなく面白い!無人島に持って行けば実用書として活躍しそうな細かい説明もいい。帰還できた(と信じてる)後のストーリーも見たくなってしまう。きっとそこだけで何ページも楽しめそう。

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オイアウエ漂流記 (新潮文庫)の作品紹介

南太平洋の上空で小型旅客機が遭難、流されたのは…無人島!?生存者は出張中のサラリーマンと取引先の御曹司、成田離婚直前の新婚夫婦、ボケかけたお祖父ちゃんと孫の少年、そして身元不明な外国人。てんでバラバラな10人に共通しているのはただひとつ、「生きたい」という気持ちだけ。絶対絶命の中にこそ湧き上がる、人間のガッツとユーモアが漲った、サバイバル小説の大傑作。

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