球形の季節 (新潮文庫)

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著者 : 恩田陸
  • 新潮社 (1999年1月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101234120

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球形の季節 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 彼らがどうなってしまったのかは読者の想像に任せる。といった感じの結末。
    閉鎖的環境と少年少女の盲目的信仰心と情報拡散力の賜物。

  • 恩田陸さんの作品を三冊連続で読んでみました。

    『六番目の小夜子』と同様、少し背筋がぞくってなるタイプ。
    現実の隙間に隠されている部分をみせつける作品。

  • 土地に縛られる閉塞感。根源の見えない噂。実際に起こる怪奇。昨日と同じ友達なのに、「何かが起こる」「何かが違う」怖さ。

    帰郷率が高い谷津という町。みのりは故郷を愛し、久子は憎み、弘範は惓んでいる。
    誰もが知り合いの・薄靄のかかった・ワンテンポ遅い谷津という何千年もまどろんできた地域と、そこで生きる感受性の強い少年少女たち、そういうものが組み合わさって作られた不思議なお話でした。
    終わりが「んんんん?それで?」という感じになったのが残念。連作もの的な続きがあるのかしら?

  • 閉鎖的な田舎町とそこにある4つの学校。閉じられた空間の中で「人が消える」という奇妙な噂話が伝播しはじめ、いつしか本当になっていく。
    主人公たちが噂の謎を解き明かしていく話なのかと思って最初は読んでいましたが、一筋縄ではいかない感じでしたね。

    閉鎖的な場所だからこそ、意図的に噂をコントロールできるというか。話の内容もさることながら、人の意思の怖さを感じる話でした。

  • 谷津の町で暮らす高校生たちの間にまことしやかに広まる噂。いなくなる生徒、仕掛けられた罠、願いと希望。日常の尊さと、大切なことを思い出す旅。ラストは解釈をなげた感じ。

  • 人物設定や背景描写は、違和感なく読めてしまう一方で、どこか違和感のある人物描写やミステリアスな事件があるため、読み始めからは、自身が物語の世界に入り込むのに四苦八苦する。
    この四苦八苦が楽しい、恩田ワールド。
    ローファンタジーの真骨頂かな。

    設定としては、“田舎×学校”という閉塞感を感じざるを得ないものだけれど、「自由に伴う責任」について、それに対峙する準備を恐れていたり、遠回りしてみたり…という誰でも必ず通るであろう悩みのタネが話の中心。

    あるある!という共感しやすいテーマを、不思議感満載のローファンタジーで包み込む構図が流石。

    それに気が付くのは最後の方なのだけど。

    久しぶりの恩田ワールドで、感覚を取り戻すのに時間がかかり、物語を純粋に楽しめなかった気がする。

    再読したいリストに追加。

  • 先ほど長々と書いて更新したら全部消えた。
    もう一度書く気が起きないので、消化不良な作品だったとだけ書いておきます。

  • 登場人物の名前が覚えられない。閉鎖的で排他的な田舎の描写がやたらリアルでうまい。途中までワクワクして読めたけどふわっと終わってしまうところが恩田陸だなあ、と。ホラーではない、ファンタジー。

  • わくわくして読めました。
    もう少し終わりがすっきり爽やかに括られていればもっと好きになれたな。

  • 閉鎖的な田舎、退屈な日常、高校生たちの好奇心、閉じられた空間であるからこそ強まる"噂"の魔力。実際にファンタジーも入ってるけど、そういったものを描くのは本当にうまいと思う。
    恩田さんの描く高校生は基本的に好きなので今回も楽しく読めたけれど、いつもと違って特筆して好きな人物が出来なかった。個性が薄いと言うわけではないのに不思議。語り部が場面ごとに目まぐるしく変わるせいかもしれない。
    ラストは賛否両論だろうけど、みのりの存在や彼女の中にある揺るぎない結論のようなものを、ひどく尊く思う。

  • 『緑は危険』が気になる。。

    自分にとっては大好物なラストでした。その後を色々想像してしまう。

    登場人物、目立ちたいが故のいわゆる霊感強い女の子かと思ったら本物でした。すみません。。

    何不自由なく暮らしていても悩みはあるだろうし
    逃げられない状況下で苦しんでいる子もいるだろうし
    住んでいる場所同じであっても、
    「みんな違って」となるのだなぁ、と改めて感じた。
    何分学生時代は遠い記憶のかなたなので。

    登場人物が多いのに、実在するように書き上げる作家さんて凄いなぁ、とこの年になって気づく。
    違う子に重点を置いてまた読み返したい。

  • 東北の山間の小さな町
    閉塞的な生活に倦む高校生たち

    突然ひろがった奇妙な噂やおまじない
    みんなが「ここではない世界」へ「跳ぶ」ことを
    望んでいるのだろうか

    不思議な雰囲気ただよう
    恩田ワールド

  • 恩田ワールド全開なファンタジー。
    どんでん返しとか綺麗な結末を望む人には物足りないと思うけれど、私はこの独特な世界観と、気付けばその世界に意識が取り込まれている感じがとても好きなため、読んでいて心地よい。
    言い様のない不可思議な存在が常に付きまとってくる雰囲気も好き。

  • 再読。
    今読むと「球形って・・・ああ~~~なるほどね・・・・・・」ってなります。
    わりと今後の恩田作品を彷彿とさせるねたが盛り沢山なのが、初期からも読み取れますね。ソフトブラック恩田。

  • 高校生達が中心の話だけど、小夜子や夜のピクニックのような学園物語という感じではなく、どちらかというと常野物語のニュアンスが濃い。
    母親に虐待されている少年や火事で家族を失った少女などまた思わず目をそむけたくなるような境遇の子が出てきたり、クール過ぎる少年がでてきたり何気に怖い。

  • みんなの心の奥底にある無意識が、見えない形を成していくようだった。

  • 10年以上ぶりに再読。内容は全然覚えてないのに、ある部分には既視感があったりして不思議だった。冒頭の夜の感覚や不安は共通すると思った。多くの人が出て来るなかで、その繋がりがすごい。あの人はこの人でもある感。最後、教会へ行くのが男ばかりなのが気になる。久子は行けなかったけど、漠然と久子のほうが拒絶した印象がある。結局のところよく分かってない。

  • ストーリー全体から何らかのメッセージを探すなら「自由に伴う責任と決断を恐れている」という一文であろうか。また、変化のない日々への幸福感と不満の相容れない心情が異世界と現実世界の往来を題材に絶妙に表現されている。提起された問題の結論が読み手に委ねられており、読者それぞれのエンディングを創造することが要求される。
    蛇足ながら、準主役級の登場人物が次々と登場し話の主体が変わるため、逆に言えば自身を投影しながら読めるという絶対的な主人公がおらず没頭できなかったという印象である。途切れ途切れ読むよりも物語全体を俯瞰して雰囲気全体を楽しむためのファンタジーだと思う。

  • 村上春樹的な
    ちょっとわからん系小説。
    言い回しはいいものちょこちょこ。

  • 再読。初読は十年ほどは前かな?

    見え透いた日常からの脱却というものを誰もが願っている…というのはテーマとしてはありふれたものであるかもしれないけど、恩田陸の味付けはやはり好み。
    本当の谷津、は恐怖の報酬日記で何度か書かれた恩田陸の心の原風景そのもの。

    本棚残留決定。

  • 再読。田舎×学校という閉塞感の2乗の中で、不穏な雰囲気をたっぷりと描き出しながらいろんな高校生がふたつの世界をさまよっている。高校生特有の不安定さに、私もこんなんだったなあ・・・と思い起こされる。恩田さんの描く高校生って少し大人びて、ときに超越していて結構好きです。

  • みんな待っている。
    この平凡な日常、つまらない生活から自分たちを救い出してくれる。
    自分の願いを叶えてくれる、自分たちを裁いてくれる、大きな力を持つ、そんな誰かを――。

    東北のある田舎町で、高校生を中心に広がる奇妙な噂とおなじない。四校にまたがる「地歴研」のメンバーはその噂の出所を突きとめようとするが、その矢先、噂は現実のものとなる。そしてまた新たな噂が流れ始め――。閉塞的な町。平凡な学園生活。漠然とした未来。高校生たちの外界へ飛び出したいという欲求、大人になるという不安、そして願いが作り上げる幻想を描く学園ホラー。

    なんとなく常野的。自分も東北の田舎町育ち。作品に漂うこの雰囲気、たぶん分かる。

  • 登場人物が無駄に多く散文だなという印象だった。一気に読めばまた印象が変わるかも知れないけど、大抵の人は途切れ途切れになってしまうと思う。
    そうなってしまうともう、あれ誰だっけ? どういう人だっけ? の繰り返しで全然物語りに集中できない。
    最終的にどうなってしまうのか、気になってしょうがない終わり方でここまで苦労しながら読んだのにと嘆きたくなる。
    色々とキャラクターに細かく性格設定がされていたが、どのキャラも好きになれなかったのは残念。視点がころころ変わり感情移入しにくかったからかもしれない。
    結局の所、偽善でしかない噂の首謀者の鬱屈した気持ちの正体はなんだのだろうか。病弱ということだけなら、なんとも悪質。
    丹野静の役割は藤田晋で十分だったろうし、忠彦と孝彦が双子である理由もなかった。マサルがいなくても物語に支障はない。
    登場人物が減ることで恐怖が分散することなく伝わってきたような気がします。

  • 恩田陸の小説はこの本を最後に読むのをやめた。

  • ラストがあんな感じでなかったら、★5でした!
    日常に忍び寄る不思議な世界…その伏線、描写はすばらしいです。学生のときってそんな雰囲気が漂う、噂とかおまじないとか。
    大人の階段を上がる不安な気持ち、憧れ、諦め、安心なこの場所へ留まりたい、誰かに導いてほしい、そんな気持ち、とても懐かしいです。同じように悩んだので、とても共感できました。
    せっかくここまで積み上げた伏線の結果が~と残念になるラストを何とかしてほしかった。

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