ライオンハート (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101234151

感想・レビュー・書評

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  • 面白い!と思ったけどだんだんよくわからなくなって途中でやめた…

  • どちらが先かは知らないけどカゲロウデイズみたいだなと思った。よくわからないしそんなに面白くもないけど平易な文だし最後まで読むのは苦痛ではない。

  • よく分からなかった。夢と現実、過去と現在と未来。時代を超えたロマンティックなラブストーリー?だけど私には最後まで全てが繋がることなくふわふわした感覚で終わってしまった。

    ただ、ひとつひとつの場面ではその世界観に引き込まれ、不思議な尊い感じを覚え、とても読みやすく、このファンタジーな世界にどっぷり入り込むことができた。
    要所要所で出てくる情景の神々しい感じとか、まるで絵画のように頭に浮かんできてちょっと心地良い

    色んな視点、角度から同じ場面を読める感じで読み応えたっぷり

  • 一組の男女の魂が、時間と場所を超え、くり返し出会いつづける物語です。1932年のロンドン、1871年のシェルブール、1905年のパナマ、1603年のロンドン、1855年のオクスフォードという五つの舞台と、各章の間に置かれた「プロムナード」で展開される、1978年のロンドンでの物語からなっています。

    第一話は、エアハート嬢の到着を待つ空港で、失意のどん底にあった青年・エドワードのもとに、彼の将来を知るという少女・エリザベスが現われます。

    第ニ話は、何度も夢に出てきたエリザベトとの逢瀬に農園を訪れたエドゥアールの物語を、その場に居合わせた画家ジャン=フランソワ・ミレーが聞くという話。ニ人の短い逢瀬が、ミレーの晩年の作品《春》のモティーフになったという形でまとめられています。

    第三話は、妻を殺害したエドワードという男を追って、運河建設中のパナマにやってきたジェフリーの物語。そこには、エドワードとの出会いを求めて、娘のマチルダに連れられてやってきたエリザベスがいました。

    第四話は、処女王エリザベスの宮殿に現われた、エドワードと名乗る仮面の男の物語。「国家と結婚した」と評された彼女の「魂の無垢なる部分」は、無垢であるがゆえに、伴侶と結合することを許されません。死の間際に叶えられたほんの一瞬の逢瀬に、女王の魂はすべてを凌駕する輝きを見ることになります。

    第五話は、エレンという妻がありながら、くり返し夢に現われるエリザベスという女性を追い続ける男・エドワードの物語。エリザベスのことを記したエドワードの日記を目にしたエレンは、幼いころの記憶をとりもどし、自分のほんとうの名前を思い出します。

    プロムナードでは、一枚のハンカチを残して、女性記者エリザベス・ボウエンの前から姿を消してしまった大学教授のエドワード・ネイサンの物語がつづられています。

    「あとがき」で著者は、男女のすれ違いを描えがいた「メロドラマ」を書きたいと語っていますが、一つの恋愛小説としてではなく、一つのモティーフでつながれた連作短編集として読んだほうがしっくりくるのではないかという気がします。

  • 不思議な心地よい読後感。過去を行ったり来たりするストーリーはついていけないことも多かったが、それも含めて、こんなことが起きたらなあと思わせる展開だった

  • 繰り返す一瞬の恋の物語
    各編冒頭のプロムナードと絵画をモチーフとした短編で構成されており、これらを1つの共通点(『from E to E』のハンカチ)がつないでいる。

    ※プロムナードは、展覧会の絵という組曲において、絵の印象を描いた曲と曲との合間に演奏されるもので、組曲全体の統一と次の曲への準備が目的(らしい)

  • 一章目、エアハート嬢の到着で泣いた。
    それだけで読んでよかったと思ってしまった。

  • 恋愛小説は苦手なのかもしれない。恩田陸さんの本でたまに感じるパラレルワールド的な世界観が私には理解できないよ…ってなるけど、イギリスの歴史とか文学作品、芸術の知識があればもっと面白く読めたのかもしれない。教養身につけたいなって思った本だった。

  • ラブストーリーと書いてあったので読んだら、これは本当にラブストーリーなのか?とモヤモヤしてしまった。
    魂が惹かれ合うというのは恋とか愛とか超越した全く別のものだと思ってるので、それが恋愛要素を前提として話されるとなんか…(つまりは解釈違い)

    いくつもの時を超えて魂が惹かれ合うというのは自分の好みのテーマのはずなのに何故かはまらなかった。
    時代的に配偶者がいないと駄目というのもわかるんだけど(特にエリザベス)結局その時の配偶者を裏切っている感じがして駄目だった。自分が潔癖過ぎるんだろうか。結局その時代の自分の最期になってから気づいて結ばれないというのは良かったけれども。
    ええ…エリザベス1世なの?そして姉弟愛だったの?というのもちょっと拍子抜け。だってその前に語られたものに明らかに男女間の恋情が見えてるんだもの。最初からそういう愛を抜いたものであったのなら姉弟愛で納得できたのにな。
    でも恩田作品にしては珍しく理由をはっきりさせたのでは?と思う。大抵「何故」という部分がすっぽ抜けてカスカスに終わってしまう作品が多かったイメージなので(ごめんなさい)、神の思し召しかどうかはさて置き、エリザベス1世とエドワード5世というはっきりした原因(?)がわかったのはすっきりして良かった。

    時系列がエリザベス1世から始まっていたらもしかするとすごく好きになっていた作品だったのではないかな、と思う。

  • 以前読んだ時よりすらすら読めるかと思ったのにそんな事はなかった…。
    時系列バラバラ系はやっぱり難しい。でもラストが好きだから一生懸命読んでしまった。もう少し頭がよかったらもっと好きになっていたであろう一冊。

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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