人の砂漠 (新潮文庫)

  • 629人登録
  • 3.75評価
    • (65)
    • (63)
    • (101)
    • (9)
    • (2)
  • 52レビュー
著者 : 沢木耕太郎
  • 新潮社 (1980年12月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (524ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101235011

人の砂漠 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 陽の当たらない生活を強いられた人々を描いた沢木耕太郎のノンフィクション集。昭和40年代後半という時代の出来事であり、私の生まれる数年前~直前にこのような世界が日本にあったという事実に驚かされる。いや今も存在していて、自分が目を背けているだけなのかもしれない。近づいて肌身で感じたい世界だとは決して思わない。それでも引き込まれてしまうのは、各短編に出てくる人々の生き様が強烈すぎるからだろうか。

  • 断片的に読んだため読後の印象が散漫だが
    ・「おばあさんが死んだ」・・・元歯科医の老女
    ・「鏡の調書」・・・銀座の煙草屋と称した詐欺師の老女
    の話が特に面白かったように思う。

  • いろいろな生き方をしている人間にスポットをあてた短編集。「鼠たちの祭」では穀物相場を張る相場師たちの生き方を紹介している。桑名の板崎氏の激しい浮沈のストーリーには感銘を受ける。

  • 沢木さんは私の知らない世界に案内してくれる。
    フィクションなのに小説の様に面白い。
    この本は、8つの世界について書いてある。
    孤独死、婦人保護施設、与那国、根室半島、屑の仕切場、相場師、天皇不敬罪、詐欺師。
    どれもうわっつらを拾っただけの文章ではなく、沢木さんが足で拾い集めたり体験した中での文章なのですごく伝わってくる。
    このような世界があるなんて、私はまだまだ世間知らずなんだなぁ。

  • 沢木耕太郎独自の視点が濃密な人間模様を織り成す。収録された8篇いずれのルポも素晴らしい。個人的なお気に入りは沢木氏の人への暖かい視点を感じる「屑の世界」だが、天皇への(旧)不敬罪を犯した者たちを追った「不敬列伝」が作品として光る。社会的タブーを敢えて取り上げ、事件当時の新聞記事を冒頭に置き、意外にも普通の等身大であった者たちの姿は興味深い。

    「深夜特急」「バーボン・ストリート」で見せる軽やかで都会的な文章とは一味違う、深くて濃い空気感を味わうことができる一冊である。

  • ルポの大傑作。
    8作ある中で、一つも重なるものがない。こんなにも違った見方が出来るのか、と感激する。
    餓死した老夫婦の悲壮さを描いたと思ったら、南の島で太陽と褐色の肌を描く。そして、一つ一つに人が印象深く描かれている。
    僕もこういうルポを書きたい。

  • 2013.7.28読了。

    ジャンルとしてはルポルタージュ、ノンフィクションであるが 、その衝撃や感動、熱量といったものは小説をはるかに凌駕する。

  • 日本で生きる、
    様々な人たちの
    知られざる生活。

  • 再読なので評価無し

  •  このノンフィクション短編集に登場する人たちは、決して英雄じゃない。世間から弾かれた人たち、世間から目を向けられない人たちだ。
     「おばあさんが死んだ」は、孤独死した老人の話。著者の丹念な取材と見事な文章によって、一人の人間の人生の悲哀がこちら側にひしひしと伝わってくる。
     著者は老人を取材対象ではなく、ひとりの人間として見ている。その誠実なまなざしが物語に力を与えているのだと思う。決して社会的な問題を提起するわけではない。ただひたすらその人の人生を深掘りし、真実を汲み取ろうとする。それが沢木耕太郎というライターのいちばんの魅力だと思う。

全52件中 1 - 10件を表示

沢木耕太郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
沢木 耕太郎
村上 春樹
宮部 みゆき
村上 春樹
有効な右矢印 無効な右矢印

人の砂漠 (新潮文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

人の砂漠 (新潮文庫)の作品紹介

一体のミイラと英語まじりの奇妙なノートを残して、ひとりの老女が餓死した-老女の隠された過去を追って、人の生き方を見つめた「おばあさんが死んだ」、元売春婦たちの養護施設に取材した「棄てられた女たちのユートピア」をはじめ、ルポルタージュ全8編。陽の当たらない場所で人知れず生きる人々や人生の敗残者たちを、ニュージャーナリズムの若き担い手が暖かく描き出す。

人の砂漠 (新潮文庫)の文庫

人の砂漠 (新潮文庫)の単行本

ツイートする