【旧版】深夜特急6 ー南ヨーロッパ・ロンドン (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101235103

感想・レビュー・書評

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  • いよいよ最終巻、旅は南ヨーロッパからロンドンへ。イタリア、スペイン、ポルトガル、フランス、そして目的地のイギリスである。1年に及ぶ貧乏旅行の集大成である。読者も一緒に旅行をしている気分になるので、感慨深い。
    欧州在住の身にはなじみが深い国々で、それぞれの国の人の性質とか、手に取るように分かった。著者はギリシャあたりから旅の終わり方を模索していて、これで満足、という地点に来たら完結しようと考えている。
    この著者は、どこに行っても地元の人やほかの旅行者とうまくコミュニケーションをとり、なかなか国際感覚のバランスがいいと思った。もちろん若いということもあり、好奇心が強く警戒心もあまりないのかもしれない。イタリアでは、また違う知人の知人を訪ね歓迎されたり、フランスでもたまたま知り合った日本人に親切にされたり、運もいい。ポルトガルで彼が感じたことに共感した。
    他の5巻に比べて、端折っている感もあったが、余韻を残す終わり方も気に入った。またいつか読み返したい。

  • 2019.5th
    再読。☆×4
    この本を最初に読んだのはもう20年前。大学1回生のときでした。当時はまだ海外に行ったことがなかったのですが、あれから20年経ち、海外には何度か行って、この本の感じ方もだいぶ変わりました。
    新しい国に入国するときのドキドキ感が海外旅行の醍醐味だと思いますが、まだ行ったことのない国のドキドキ感をこの作品で擬似体験できた気がします。
    10年後くらいに読み返したら感じ方もまた変わるのかな?!
    何十年経っても、売れ続けるであろう名作だと思います(^^)

  • 朝の中央線という現実ど真ん中でこんなファンタジックなノンフィクションを読み終えることは幸運か不運か。
    衝動的にあずさやかいじに乗り換えることはしなかったけど、いつでも海を見に行く精神の自由は保持したい。
    スペインに入ったあたりから、旅の終わりが近づくのを感じて物寂しさに支配されながら読んでいたんだけど、旅の老年期だの何だの言いながらも最後まで楽しみ続けて、清々しくも意外な結末で締めくくった沢木氏は本当に旅の才がある人だなと思った。

    旅の形は様々で、楽しみ方も様々だけど、自分にとっての旅の本質は動くことのような気がする。旅人は基本的に通り過ぎるだけの存在だ。現地で構ってくれるのは老人と子供だけ。その土地のことを通り過ぎる短い間で理解することはできない。「わかるのは、わからないということだけ」。
    書きかけ

  • ラストが清々しい。

  • 前半のアジア辺りがとても面白かった。
    文章が読みやすいので他の作品も読んでみようと思う。

  • 旅をしたくなる本

  • 1994年(底本1986)年刊行。全6巻の最終巻。

     イタリアからスペイン、ポルトガル。そしてエピローグたるパリからロンドン行。
     寂寥感漂う描写は旅の終わりを強く感じさせる。一方、やはりインド周辺での熱さが極端であったこと、そこが旅の最高潮であったことを想起させる最終巻である。

  • 旅行者のバイブル。何度読んでも飽きない。

  • 読んだー!
    ほんとにあのまま帰らなかったのかな?
    私は今道を外れるのがすごく怖い
    なんとかなるって思える沢木さんはすごい
    全巻の中で一番好きなのはブッダガヤのところ!

  • 意表を突いた晴れやかな終わり方。そして旅は新たに続くんだという持っていき方は、紀行文からは外れるかもしれないけど、希望を感じる。
    特に伏線を張るような物語ではなかったけど、Cの茶の国とTの茶の国の話が伏線みたいに使われていて、物珍しかった。

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著者プロフィール

1947年東京生まれ。横浜国立大学卒業。73年『若き実力者たち』で、ルポライターとしてデビュー。79年『テロルの決算』で「大宅壮一ノンフィクション賞」、82年『一瞬の夏』で「新田次郎文学賞」、85年『バーボン・ストリート』で「講談社エッセイ賞」を受賞する。86年から刊行する『深夜特急』3部作では、93年に「JTB紀行文学賞」を受賞する。2000年、初の書き下ろし長編小説『血の味』を刊行し、06年『凍』で「講談社ノンフィクション賞」、14年『キャパの十字架』で「司馬遼太郎賞」、23年『天路の旅人』で「読売文学賞」を受賞する。

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