旅する力―深夜特急ノート (新潮文庫)

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著者 : 沢木耕太郎
  • 新潮社 (2011年4月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101235189

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旅する力―深夜特急ノート (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 紀行小説「深夜特急」シリーズの著者による<旅>論の集大成となる長篇エッセイ。

    自分も21歳の頃、一人バックパックを背負って鉄道で1ヶ月半かけて欧州を巡った。
    夜のピカデリーサーカスの喧騒、夕暮れ眩しく煌めくナポリ湾のさざ波、早朝到着したウィーン中央駅でかじかむ手で飲んだ熱いカプチーノ、独りグラスを手にしたマドリードのバー。
    本書を読みながら、まだ携帯電話もない時代の宿も決めず行き当たりばったりでやや無鉄砲だった貧乏旅行をなつかしむ。

    その後何度か海外に行く機会に恵まれたが、それらは“旅行”であって“旅”ではなかったように思う。
    まさに旅は「途上にあること」であって、<旅>論を通して若く途上にあった日に“旅”した人のノスタルジアを掻き立てる一冊。

  • 深夜特急の旅に至るまで、深夜特急を書くまで、タイトルの由来が書かれてる!
    持っていった荷物も参考になる!
    旅をしていると自分が人として小さいことに気づき、1人が好きでも人といることが好きなことに気づける!
    危険を察知する力と危険を回避する力は自然に身につく!
    恐れずに。しかし、気をつけて。

  • 久しぶりにまとめて休みが取れて、ボルネオの海に行くこととなった。機上で読んでみた。

    著者の「深夜特急」はあまりにも有名ですが、正直バックパックの旅にはあまり興味がなかったのでこれまで読んでいませんでした。この作品は、「深夜特急」がうまれることとなったのか、背景や動機などを中心にまとめられています。面白い!

    行こうと思えば、それほど苦労をすることなく世界中のどこにでも行ける世の中です。

    ・「どこへ行く」ということよりも、行って「どう感じたか」が重要

    ・旅を面白くする年齢がある訳についても触れられていて、ある程度経験をつんでいて、なおかつ知りすぎてもいない年齢が旬だという。なるほど。
    その年齢でしかできない旅がある。

    ・旅は自分の身の丈を示してくれる。困難やトラブルに対応する力が試される。まさにアドベンチャーですね。このへんはやっぱり一人旅でないと味わえないでしょう。

    最近自分も意図的に一人旅を好むようになってきたのですが、このようなことを魅力に感じてきていたからかもしれません。

    旅はやっぱりいい!本物に触れられる。

  • 70も過ぎる義祖母は、旅が大好き。
    そんな彼女が、同じく旅を愛する私に言った言葉は、『あのとき、旅に使ったお金が、旅をしなかったからといって、今ここにそのお金が残るわけじゃない。』
    旅の適齢期にあった旅を惜しむことなくしておくべきだと。
    70過ぎてから行けるところには限りがあると言っていた。
    また、この本の中で沢木耕太郎は、旅の適齢期は、ズバリ26歳だと言っている。


    ーーーーーー
    つまり、あの当時の私には、未経験という財産つきの若さがあったということなのだろう。もちろん経験は大きな財産だが、未経験もとても重要な財産なのだ。本来、未経験は負の要素だが、旅においては大きな財産になり得る。なぜなら、未経験ということ、経験していないということは、新しいことに遭遇して興奮し、感動できるということであるからだ。
    もしそうだとするなら、旅をするには幼ければ幼いほどいいということにならないか、という疑問が湧いてくるかもしれない。しかし、それはそうならない。極めて逆説的な言い方になるが、未経験者が新たな経験をしてそれに感動することができるためには、あるていどの経験が必要なのだ。経験と未経験とがどのようにバランスされていればいいのか。それは『旅の適齢期』ということに関わってくるのかもしれない。
    ーーーーーーー

    旅の適齢期を過ぎた私の、これからの旅は、一泊300円のシーツに包まり、安いビールをたらふく飲むことではないことは確かだ。
    うーむ、考えさせられた。
    2012年始めに読んで良かった旅の力。

  • 旅をすることは自分を作ること
    旅をして気付いたことは
    無力だということ
    自分の中で考えさせられる映画やドラマは
    Nのために
    きいろいゾウ
    風に立つライオンだった。

    この本のあとがきがインタビュー形式になっていて普段ならインタビュー形式のものはすっ飛ばして終わりだが、大沢たかおと沢木耕太郎のインタビューだったため、最後まで漏れなく読んだ。
    ドラマがやっていたことはこの本を読んで初めて知ったし大沢たかお演じる沢木耕太郎という点でもドラマを見たいと思った。

    サイン会の話で、旅に出る前の億劫さを実感した女の子について、私も同じ感覚になったことがあり、これは誰しもなることなんだと思った。

    旅をする前にバッグやリュックに必要なものを入れる行為がすごく苦手だったが、それは旅に出たくないという意志の表れだったんだなと認識

    再度読みたいと思う。
    自分のやりたいことがようやく見つかり、これから突っ走る勢いで指南書になれば良いと軽く手に取った本であったが、突っ走って疲れた後に再度読みたいと思った。

  • 恐れずに しかし気をつけて

    こんな旅がしたいなあ

  • バックパッカーのバイブルと謳われた『深夜特急』の裏側を、著者の沢木氏自身が語っている。

    なんとなく勝手に学生時代の沢木氏が主人公なのだと想像していたが、実はその当時から執筆の仕事をしていて、旅に出発したのは26歳の頃だったらしい。更に深夜特急が作品として世の出たのは、旅が終わってから10年も経ってからだったそうだ。

    本作のタイトルでもある『旅する力』とは、旅だけではなく日常生活や仕事など、人生の局面においても必要な力であるのだと思う、作品中の印象的な言葉を記しておきたい。

    ”面白がり方の技術”
    ”ほんとうにわかっているのは、わからないということだけ”
    ”風景の中に、不意に私たちの内部の風景が見えてくることがある”
    ”重要なのはアクションではなくリアクション”
    ”経験は大きな財産だが、未経験もとても重要な財産なのだ”
    ”問題は予期しないことが起きるということを予期していないところにある”

    あの旅が沢木氏に与えた影響は計り知れないものだったと思うし、1970年代の旅行記がいまだに多くの人々に与えている影響は、それ以上に計り知れないのかもしれない。

  • 筆者が作家としてデビューしてからの事や、若い頃の一人旅、深夜特急の旅について書かれたエッセイ。
    筆者である沢木氏は大学時代にスペイン語を太ったメガネの中年のオッサンに教わっていたというエピソードがあるが
    そのセンセイがあの松田毅一だと知ったのがもっとも驚きだった! ルイス・フロイスの『日本史』を現代日本語に訳した、あの松田毅一と沢木耕太郎がこんな所で繋がっていたとは!!

  • あの「深夜特急」の
    「出発前」「本作には入れられなかった旅行中の裏話」
    「ロンドン到着後」の話がショート・エッセイ集になって。

    「旅には適齢期がある」という言葉、
    なんとなくわかるような気がする。
    そういえば26歳の時に行ったスペイン以来、
    外国旅行をしていないなぁ。
    20歳になってからそこらへんにかけては、
    チャンスがあれば外国に行きたくて仕方ないような気がした。
    それがいつの間にやら旅行といえば国内になり、それも
    疲労がたまらないような無難なスケジュールにして・・・。

    しかし、たとえかつてのような旅が出来ないとしても、
    またどこかを旅したいと思う。
    26歳のあの時から約10年間、
    今の私はどのような旅が出来る人間になっているのだろう。
    旅を通じて己の身の丈を知りたいような気がする。

  • 深夜特急を読んだ人は、これを読まなければなりません!
    書店で、「深夜特急」に似た装丁のコレを見付けた時、驚きました。

     内容は、物書きとして仕事を始めた時から、旅に出てあの名作「深夜特急」を紡ぎだすまで。そして現代に至り、ここまで自分の事を書いていいのか?と思うほど。「深夜特急」を読んだのはもう10数年前ですが、この衝撃は覚えてます。そして違和感も。その違和感の答えがこの「旅する力」にあります。


     私にとって、旅と言えるのは20~21歳で行ったMotoによる日本一周でした。計五ヶ月間の“明日の予定の無い旅”。ガソリン代のために、食うものを惜しんだ貧乏旅でしたが、それが今の自分の原動力になっていることは間違いない。
     
     日本一周の途中では、おぼろげながら「アメリカ横断」なんて言う計画もあった私が、もし当時「深夜特急」を読んでいたならば、間違い無く海外に出ただろう。幸いなのか?すぐに女に惚れ、沢木さんが旅に出た歳には所帯持ちとなり、サラリーマンになっています。


     深夜特急を読んだ人は、これを読まなければなりません。これは断言出来る。「深夜特急」が多くの人の背中を押した事は、間違いない事実です。もう一度、あの興奮に浸りませんか?
     「旅には適齢期があるのかもしれない」と言う言葉の通り、今の自分に出来る旅があるはずです。


     恥ずかしながら、沢木さんの著書は「深夜特急」以外に全く知りませんでした。この本を読んで、中に出てくる沢木さんの作品にも非常に興味がある。
     面白くて一気読みしたため、気になる本のマーク忘れている事を、このレビューを書いている段階で気が付きました。
     よって、必然的に再読に入ります。ぶくぶく。。。

  • 随分と前に家内が買ってきて、家に置いてあったのを見つけて読んでみた。
    著者の旅とは全くの別物だけど、自分の旅の色々な感覚が蘇ってきて、胸を締め付けられるような懐かしさに浸りながら読んだ。
    『知らないことによる悪戦苦闘によって、よりよく知ることができることもあるからだ。その土地を、そして自分自身を。』
    『「窓の外を見たり、なにかほかのものを見るとき、自分がなにを見てるかわかるかい?自分自身をみてるんだ。ものごとが、美しいとか、ロマンチックだとか、印象的とかに見えるのは、自分自身の中に、美しさや、ロマンスや、感激があるときに限るのだ。目で見てるのは、じつは自分自身の頭の中をみているのだ。」』
    『しかし、「移動」そのものが価値を持つ旅はさほど多くない。大事なのは「移動」によって巻き起こる「風」なのだ。いや、もっと正確に言えば、その「風」を受けて、自分の頬が感じる冷たさや暖かさを描くことなのだ。』

  • 沢木耕太郎が、「旅」と『深夜特急』についての思い・エピソードを綴った作品。
    著者は、序章「旅を作る」を、「旅とは何か。その問いに対する答えは無数にあるだろう。だが、私には・・・次の定義がもっとも的を射たもののように思われる。《家ヲ出デテ、遠キニ行キ、途中ニアルコト》 旅とは途上にあること、と言うのだ。ここから人生は旅に似ている、あるいは旅は人生のようだという認識が生まれてくる。人生もまた「途上にあること」と定義されうるからだ」と書き出す。
    そして、
    第一章「旅という病」~その病に冒された小学生の頃から、26歳で旅立つまでの旅にまつわる思い出
    第二章「旅の始まり」~ユーラシアからロンドンへ向かう旅となった経緯
    第三章「旅を生きる」~書かれなかった旅中のエピソード(ここには、後に『流星ひとつ』のインタビューを行うことになる藤圭子とのパリ・オルリー空港での出会いも書かれている)
    第四章「旅の行方」~旅から帰って、10年後に第一便を書き始め、更に6年後に第三便を書き終えるまでの長い道程
    第五章「旅の記憶」~完結後の後日談
    が綴られ、
    終章「旅する力」を、「私が旅という学校で学んだのは、確かに自分は無力だということだった。しかし、それは、新たな旅をしようという意欲を奪うものにはならなかったのだ。」と結んでいる。
    著者はコラム集『シネマと書店とスタジアム』で「私にとってピート・ハミルは、書いているすべてが共感をもって理解できるという、アメリカのジャーナリストの中では例外的なひとりである」と書いているが、私にとって沢木耕太郎はそうした書き手であり、本書についても旅に関する全て(技術的なものは除く)が語られていると言っても過言ではない。
    「旅にはその旅にふさわしい年齢があるのだという気がする。たとえば、わたしにとって『深夜特急』の旅は、二十代のなかばという年齢が必要だった。もし同じコースをいまの私が旅すれば、たとえ他のすべてが同じ条件であったとしてもまったく違う旅になるだろう。残念ながら、いまの私は、どこに行っても、どのような旅をしても、感動することや興奮することが少なくなっている。・・・年齢が、つまり経験が、感動や興奮を奪ってしまったという要素もあるに違いない」。。。全く同感である。
    それでも、旅の計画を立てているとき、見知らぬ街を歩いているときの心の高揚感はなんとも言えないもの。これからも、新たな旅を続けたいと思う。
    (2008年12月単行本了)

  • 旅の熱未だ冷めやらず…
    日曜日、夢中になって駆け抜けた深夜特急に続編があることを知り図書館のweb検索で見つけたが奇しくも月曜は休館日、そうそのたった1日が待てずにブックオフを2件ハシゴしてまでも読みたい情熱。
    内容としては裏話、秘話という程でもなく淡々としたエッセイ然とした造りに少々興醒めは否めないがロンドンその後などシリーズ走破した者にだけ与えられる記念メダルみたいなもんかな。
    旅の記録は役に立った、こう書けばいいのかと目から鱗…今更ながら。
    旅は学校、老いぼれの特待生で復学しますか(苦笑)

  • 深夜特急に書かれていない事がすこしぐらい書いてあったりする本。知らなかったけど、大沢たかおでドラマ化されたんだね。DVD見てみたい気もする。
    旅に出たい。ここから抜け出して先(ゴール)が決まっていない冒険に出てみたい。

  • 深夜特急の補足。
    深夜特急ファンなら読んでも損はない。

  • ところどころ面白いけど、読まなくてもいいかな。

  • 「深夜特急」の旅に出るに至った経緯や後日談、サイドストーリーなどを纏めたエッセイ。「深夜特急」自体がそうなんだけど、この人の文章って何となく自分でだんだん悦に入ってくるところがちょっとかわいい(失礼)。しかも、歳のせいかその傾向がますます。このナルシストな旅はどこかで読んだことあるな、と思えば、金子光晴じゃないか…。深夜特急ではあまり重要なパートを占めてこないヨーロッパ編は何だったのかのあたりは新しいストーリーでふんふんと読んだ。そして旅の適齢期、って言うあたりは、ちょっと寂しい気分にもなりつつ、今の年にふさわしい旅をしようと言う気にも。

  • 私自身が旅について感じていることが、文字になっている、そんな感じ。

    旅のバイブルというより、旅をすることに対する姿勢に似たものを感じて、心強い同志というか。。

  • 旅ノートを今度からつけよう。やっぱノートなんだよなぁ

  • これは深夜特急のメイキングみたいな感じで記述が本編とややダブります。いろいろな旅行記の紹介があった中、面白そうなので、金子光晴の三部作に挑戦することにします~

  • ただ旅をするだけではなくて、旅に出て自分が何を感じるかを大切にすることが旅を楽しむということかな、と思いました。友達と一緒に旅行に行って、でも何年かしてその時の話をすると覚えていることが少しづつ違って面白いですねぇ。

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旅する力―深夜特急ノート (新潮文庫)の作品紹介

旅とは何か、なぜ人は旅へと駆り立てられるのか?冒険と叙情に満ちた紀行文学であり、瑞々しい青春記でもある名作『深夜特急』の誕生前夜、若き著者には秘められた物語の数々があった…。幾多の読者からの絶えざる問いかけに初めて、そして誠実に応えた"旅"論の集大成、著者初の長篇エッセイ。

旅する力―深夜特急ノート (新潮文庫)の単行本

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