コキュ伯爵夫人の艶事 (新潮文庫 ふ 20-9)

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  • 新潮社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101236193

感想・レビュー・書評

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  • 藤本ひとみの本は日本人が書いたとおもえないほど
    フランスふうになっている。
    調査もてっていしているのだろう。
    フランス語に翻訳してフランス人に読ませてみたい

  • 図書館で。昔々その昔この人の少女小説を友人に借りたなあと懐かしく思いました。それにしても中世フランス辺りの女性って色々な意味で大変そう。下々には生きていく上で生活の苦しみがあり、上流の人も精神的な苦しみがあるという事なんでしょうね。最後、農夫の話はちょっと展開が急すぎるかなあと思いました。

  • 13/07/30 時代の雰囲気が良く描かれていると思う。

  • 雨降って地固まる。
    処刑人の話が良かった。

  • フランスの歴史物短編集。
    表題作を初めとする四つの物語から形成されています。
    個人的に一番好きなのは「農夫ジャックの幸福」
    恋愛が絡まないこのお話が何故か一番好きでした。
    それにしても、男も女も我儘放題だなこの時代と思わずにはいられない。何だこいつら!(笑
    金銭とか社会的立場のために夫が必要、でも同時に若い男の恋人も必要って……。
    恐ろしいなフランス、と思わずにはいられない。

  • フランスを舞台にした四つの短編で〜「コキュ伯爵夫人の艶事」は1682年、「令嬢アイセの秘事」は1722年、「ダンフェル夫人の断頭台」は1792年、「農夫ジャックの幸福」は1794年、と移り変わっていく時代背景に絡ませながら、個人の幸福と意外な運命を描きます。1994年から95年にかけて発表されたもの。手練れを見せつける作品群。後味もかなり良い方です。

  • 17世紀末から18世紀末のフランスを舞台にした4つの短編集。
    前半の2つのお話は太陽王と呼ばれたルイ14世の治世が終わり、その繁栄の残り香の中で頽廃と倦怠に包まれた貴族社会の性を中心に描きながら、その時代・社会背景を如実に描いている。
    だけど、日本人なのに、こんなにヨーローッパを舞台として巧みなストーリーを展開し、その中でうごめく人間達の描写の鋭さには 感服する感じ。
    どれもしっかりと背景になっている歴史的な事象をしっかりと捉え、有名所をチョロチョロと出しながらも、無名の人達の人間模様の奇々怪々さ、喜悲劇、情念や生き様などが読みやすく、また酔わせる文章で描かれていて、どれも面白かった。
    特に、女性を主役に描いた前3作とは異なった風合いを持つ、「農夫ジャックの幸福」は、これまでの艶やかな女性の性を読んで来た流れから最初のウチはちょっと違和感を感じたけれど、読み進めていくうちに段々と胸が切なくなり、最後は泣けてきてしまった。
    歴史の表舞台には現れない、様々な人々の人間模様が、とても生き生きとしていて、今にもそれが続いている息吹のような、そんなモノを感じた。
    元々短編よりも長編物の方が好きなんだけれど、この本はなかなか読ませてくれたな、って感じでした。

  • 不覚にも最後の話である農夫ジャックのラストにジーンときてしまった。
    「お、おやじ・・・」ってな感じで。(2004.9.9)

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著者プロフィール

長野県生まれ。西洋史への深い造詣と綿密な取材に基づく歴史小説で脚光をあびる。フランス政府観光局親善大使。著作に、『新・三銃士』『皇妃エリザベート』『シャネル』『アンジェリク緋色の旗』『ハプスブルクの宝剣』『王妃マリー・アントワネット 華やかな悲劇のすべて』『幕末銃姫伝』『i維新銃姫伝』など多数。青い鳥文庫ではKZのほかに「妖精チームG(ジェニ)」シリーズ、『マリー・アントワネット物語』『三銃士』も手がけている。

「2019年 『探偵チームKZ事件ノート 特装版 校門の白魔女は知っている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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