ごきげんな裏階段 (新潮文庫)

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著者 : 佐藤多佳子
  • 新潮社 (2009年10月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (174ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101237350

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ごきげんな裏階段 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • ブクログ仲間さんの魅力的なレビューを目にした途端に
    もう、読まずにいられなくなってしまった本です。

    読み始めてすぐ、第1話の主人公、学とくるみ兄妹の年代まで
    脳内だけは〇十年も一気に若返ってウキウキしてしまう、お得な体質の私♪

    わかるなあ。この、じめじめして薄暗くて、なんだか背筋がぞわっとするのに
    すみずみまで探検してみたくなっちゃう、裏階段。

    裏階段からにょきにょき生えたタマネギをあくあく食べてタマネギねこになり、
    (でも、ほんとうは、猫にタマネギとチョコレートはあげてはいけないのだけれど)
    洗うたびにどんどん縮んで白アリの赤ちゃんくらいになってしまう、猫のノラがかわいい♪
    学くんじゃないけど、耳の穴に入れて、猫らしいわがままな発言を
    「はいはい♪」と、ずっと聞いてあげたくなります。

    2話めに登場するのは、武蔵の二刀流よろしく、背中に2本の笛を背負い
    ドクダミの笛で不運のメロディを奏で、ヒマワリの笛で幸運のメロディを奏でるクモ。
    どうせ『モンシロチョウの初恋』みたいのが聴きたいんだろ、なんて言いながら
    『2007年、ゴキブリの悲劇』などという不吉な曲を聴かせたがる
    人の悪い(クモの悪い?)性格の、このクモが傑作。

    3話めの煙を食べる煙男モクーは、現代の分煙社会に悩む愛煙家にはまさに福音。
    喉から手が出るほど手に入れたい存在なのだろうなと思ったら
    煙草好きのお客が集まるお店では、かえって敬遠されてしまったりして。

    こどもの頃の、楽しくてちょっぴり怖くて秘密の匂いのする
    ワクワクドキドキのエッセンスがぎゅっと詰まった、ごきげんな本です♪

  • □漫画を読むのは人より遅い
    □小説を読むのは人より速い
    □夢見がちな子供だった
    □動物と話したかった
    □児童書が好きだ

    3つ以上あてはまれば読んでください。

    10歳くらいまで、漫画を読ませてもらえませんでした。
    TVゲームももちろんダメ。テレビ番組もNHKか子供向けの教育番組、衛星放送やアニメ、バラエティも罪のないものしか見てはいけませんでした。

    21歳の若さで親になった母。見た目は流行りのファッションに身を包んだオネエチャンでしたが、子供の教育には熱心だったのかなぁ。塾やお稽古に忙しい小学校時代でした。その割におぽんちに育ってしまいましたが…笑

    一番の楽しみは本を読むことで、ご褒美もお誕生日プレゼントもほとんど毎回、児童書をリクエストしていたものです。
    プロイスラー、エンデ、ダール、ケストナー、佐藤さとるや福永令三…他にもたくさん好きな作家さんがいます。

    この作品もかつて「児童文学好きな子供」だった方なら好きだと思うんだけどなぁ…。

    タマネギを食べるネコ、幸せと不幸をつかさどる笛を吹く蜘蛛、あらゆる煙を食べる煙おばけ。
    アパートの裏階段に潜む不思議なものたちとの出会いは大人になった今でもわくわくします。

    「神様がくれた指」「しゃべれどもしゃべれども」など楽しい作品の多い佐藤さんのルーツ、ここにあり!

  • アパートの裏階段に出る、奇妙な生き物をめぐる短編集。奇妙な生き物(蜘蛛や煙や猫)ですが、それをそのまま受け入れて日常生活を送るアパートの住人。解説に児童文学ですが、「大人の心の中にある子供」へ向けた本という書き方があり、それがぴったりです。

  • 2016/03/26ブックオフ購入
    2016/07/20読了

  • アパートのボロい裏階段には不思議なイキモノがいる

    たまねぎネコや、笛を吹く蜘蛛、姿を変えられる煙おとこ

    そんな不思議な場所と子供たち

    絵本を読んでいるような、ふんわりした気持ちにさせてくれます

  • 「タマネギねこ」頭がタマネギになった猫と家族の話。
    「笛吹きクモ」笛を吹くクモとリコーダーの練習をしているボクの話。
    「クモーの引越し」煙を食べるクモーと家の中では喫煙禁止の家族の話。

  • 読了。
    ごきけんな裏階段
    佐藤多佳子

  • 児童文学!!
    ミステリーばっかり読んでいたから、ほんわか、やわらかな物語に癒された。
    大人が読んでも問題なし。

  • やっぱりファンタジーは合わないみたい。

  • ひっそりと佇むアパートで起こるはなし。
    玉ねぎネコ・不幸の笛を吹くクモ・ケムリおばけなど、短編ごとに登場し物語にインパクトを与えた。

    自分がこういう児童文学に出会っていたら、もっともっと本が好きになったんだろうなと思う。
    氏の作品は児童文学もよいが、『しゃべれども・・・』のような作品もこれから沢山書いてほしいな。

  • この人は、子供の目線で物事を捉え、
    子供の心象を表すのが本当にうまい(^ ^
    また、擬音が独特で面白い(^ ^

    大人から見れば「狭い世界」も、
    子供にとっては「今現在の人生の全て」だったりする。
    その世界観と、これまた大人にとってはつまらないことも
    子供には「人生を左右する大きな出来事」になることを
    肩肘張らずに鮮やかに現出させてくれる。

    基本的には「絵本ぽい」お話であるが、
    しかし、なのか「だからこそ」なのか、
    色々と深読みができそうだ(^ ^

    子供から大人まで、いま元気な人も落ち込んでる人も、
    「その人なり」の読み方ができそうな佳作(^ ^

  • アパートの裏階段にはふしぎが待っている。タマネギ頭の喋る猫や不幸と幸福の笛を吹く蜘蛛や煙のおばけ。子どもたちはふしぎに出逢っても動ぜずふしぎを楽しみ、大人はあたふたしながらも慣れていく。そんな様子も面白かったです。元々児童書として発表された作品だけあって、ふしぎを楽しむという物語の面白さの根幹となる部分がメインとなっています。また3編とも同じ舞台なので、人物がちょっとづつ繋がっているのも楽しいですね。

  • とあるハイツの裏階段で起こる不思議なお話。
    2013/09/03

  • ☆4
    3階建てのアパートの裏階段は日も当たらないしなんだかいつもジメジメしてる。だけど、そこには秘密の生き物達が隠れ住んでいるんだ。タマネギを食べるタマネギネコ、幸せと不幸せを司る笛を吹くクモ、煙を食べる煙おばけ!キラキラした好奇心でいっぱいの子供たちと彼らがこっそり出会う時、物語の扉がそっと開きます。ちょっとジブリっぽい。
    私もアパートに住んでた時、秘密の場所があったなぁ。

  • こういうのも「ナンセンス文学」という部類なんでしょうか?文庫本という雰囲気ではないです。何篇かを絵本化したらどうだろう。

  • ちょっとしたSFを感じられる、児童小説。不思議な出会いにワクワクする短編で、特にモクーの話は"ごきげん"が似合うお話(^ω^)

  • 爽やかめな表紙とは違って
    ちょっとシュールだ。

    タマネギ頭じゃ猫は可愛くないと思う。。

  • 『サマータイム』を読んだあと、図書館にあったのを借りてみた。佐藤多佳子の初期作品集。アパート「みつばコーポ」の裏階段に、フシギなイキモノがあらわれる話が3つ。

    こういうヘンなものと出会うのは子どもだけかというとそうでもなくて、親の目にも見える。そこが新鮮。子どもも大人も、ヘンなイキモノと過ごした時間の後で、ものの見方とか行動とか、ちょっとずつ変わっている。そんな話だった。

    第1話は「タマネギねこ」。学とくるみの306号室にはいりこんだノラ猫は、なぜか生タマネギをかじる。両親には飼えないといわれ、学は裏階段にノラを放す。ある日、裏階段にはうじゃうじゃとタマネギが鈴なりで、ノラがせっせとたまねぎをかじっていた。けれど、10分後にお父さんをひっぱっていったときには、タマネギもノラもすっかり消えていた。

    そして306号には子猫のからだにタマネギの頭がついたイキモノがあらわれた。猫のようにミューミュー鳴きもするが、このタマネギ猫は人間の言葉もしゃべる。306号にいついた猫は、くさりかけたタマネギのようなたまらぬにおいを発しては、シャンプーされ、そのたびに小さくなっていった。大福ぐらいになり、ビー玉ぐらいになり、シロアリぐらいの大きさになって… オニオンスープにぽちゃんと落ちて、それきり猫の姿は消えてしまう。

    次の日、裏階段にいた金茶の子猫は306号に連れ帰られ、ノラが戻ってきたとみんな大喜び。学の母さんは「まあ、なるようになるでしょう」「ノラをないしょで飼ってみましょうよ」と言うのだ。管理組合の理事長・有沢のおばばの目をぬすんで。

    第2話の「ラッキー・メロディー」では、笛を2本もった、しゃべる蜘蛛があらわれる。両親の旅行のあいだ、212号室のおじさん宅に居候している一樹は、下手なリコーダーの練習をよそでやれと言われて、裏階段へ。そこで練習していたら、蜘蛛から「へたっぴ」と言われてしまう。蜘蛛は、笛の吹き方を教えてやろうかと言い、実際に自分が笛を吹いてきかせる。

    一樹の音楽のアリババ先生は、なんとそのアパートの管理組合の有沢のおばばだった。「ちょっとウチへいらっしゃいよ。笛てあげます」と言われて、一樹はしぶしぶアリババ先生の部屋へ。「練習しないから下手なんじゃなくて、練習しても下手なのかね…」と一樹の練習をみてアリババ先生はつぶやく。

    笛吹き蜘蛛に手伝ってもらって、笛のテストはうまくいった。だけど、先生をだましたようで気分がわるい。両親が帰ってきて、一樹は家へ戻り、蜘蛛は裏階段に戻った。いやみな蜘蛛は「またテストに協力してやろうか?」と言うのだが、一樹はリコーダーをせっせと毎日練習している。今度のテストまでにはなんとかあの蜘蛛と同じくらいうまくなってやるのだ。

    第3話「モクーのひっこし」では、とうの昔に使われなくなって蓋をしてあったアパートのダストシュートを、ナナとパパがこじあけたら、そこから「煙男」があらわれる。「腹がへった、煙草の煙が食いたい」とさわぐ煙男に、パパは煙草に火をつけて、フカフカと煙をはいてやった。

    アパートの住人も次々と禁煙して、どこも魚なんか焼かなくなって、けむりおばけのモクーは腹がへって仕方がない。とうとうママにもみつかって、「あなた、もう、煙草は一本も吸わないでちょうだい! 煙草なんて吸うから、あんなバケモノにつけこまれるのよっ」と言われてしまう。

    「モクーは引っ越しさせよう」と、パパは知り合いがやっている煙もくもくのスナックへモクーを連れて行く。そこの強力なエア・クリーナーとして、モクーはばくばくと煙を食い、さらには煙でいろんなもののかたちになってみせる"煙のファンタジー"芸も披露することに。

    モクーの芸をみたママはすっかり意見がちがってきて... 続きを読む

  • 摩訶不思議な生き物たち、こんな妖怪なら出会ってもきっと楽しい。
    http://matsuri7.blog123.fc2.com/blog-entry-132.html

  • すごくかわいいメルヘン(?)ファンタジー
    でも、これって児童ファンタジーですよね?
    文庫化して採算あうのかしら…
    と、大人は考えてしまいます(笑)

  • なんとびっくりファンタジー。そんでもって児童文学。
    …勝手に普通の小説をイメージしてたもので。

    大人が読んで面白いと思うかどうかは、微妙なところかもしれません。

  • 一風変わったファンタジー。
    大人の事情には関係なく、子供は楽しみを見つけるのね。

  • あるアパートの裏階段でおこるちょっぴり不思議でメルヘンチックな3つのお話。

  • 短く繊細で不思議な日常の話です。

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