ワニはいかにして愛を語り合うか (新潮文庫 た 49-1)

  • 新潮社
3.48
  • (8)
  • (10)
  • (22)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 171
感想 : 15
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101238111

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 動物行動学の視点から男女がどうしてここまで思考や行動が変わるのかなど今までにない視点が加わった気がする。

    人間も、動物だから理性で云々いうよりはもともと持っている性差や進化の過程を理解していた方が話が早いかもしれない。笑

    生き物は基本的に自分の遺伝子をいかに残すか(種族繁栄)というところが根本にあって、男性はいかに数を増やすか女性は子どもを安全に育て上げられるかが根本にありそうなのでそこに大きな差がある。

    ゴリラやオラウータンが一夫多妻制の理由、チンパンジーの発情期の話、人間の胸が大きくなった理由などどんどん話がつながって面白かった。
    特に一夫多妻制の場合は、とにかく強い遺伝子があればよいから遺伝子の強い雄からよい。
    育てるのに苦労が少ない場合や集団行動なら一夫多妻制が成り立つし、雄がいなくてもやっていける。
    が、独り立ちまで時間のかかる生物の場合は一夫一妻制で協力して子育てする必要がある。
    人間の場合は後者なので、そこは世の男性に理解してほしいところ。特に今は核家族だし。

    小ネタになるものもいっぱいあってきちんと自分のものにして子どもにおしえてあげたいなー!

  • 著者の初作品とのこと。動物学教室の大学院生だった時に日高先生から依頼があったらしい。日高先生の眼力もたいしたものだ。さて、動物の生態の比較から人間の行動の不思議を仮定する。真実でないかもしれないが、男女関係の話なので一般受けする。2018.3.13

  • 4-10-123811-1  191p 1998・5・15 11刷

  • 竹内氏の文春連載は楽しく読んでいた。
    竹内氏の師匠の本はあまり読んだことがなかった。やっぱり師匠と弟子,同じような内容と文章だなと思ったら,対談以外の文は竹内氏が書いたようだ。大学院生の時に研究意欲を失った竹内氏に日高氏が翻訳や本の執筆を依頼した流れから生まれた作品らしい。人の縁,時の不思議を思わせる。

  • 何故、そう行動するのか、それにはすべて理由があった!

  • 「理屈で話し合えばわかる、というのは幻想に近い。人間は要するにワニなのである。」
    タイトルが素敵

  • (1994.05.28読了)(拝借)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    オスガエルは必死に鳴いて思いの丈を伝えます。何千羽も同時に出産するコウモリには、親子の合言葉があります。ご馳走を見つけたチンパンジーは、叫び声で仲間に知らせます。動物たちは結構うまく意思を伝えているようなのに、すごく頭がいいはずの人間はなぜ、自分の気持が分ってもらえないと悩むのでしょう。それば昔ワニだったことを、私たち人間が忘れてしまったからなのです。

  • 「ワニはいかにして愛を語り合うか」5

    著者 竹内久美子、日高敏隆
    出版 新潮社

    p16より引用
    “脳の新皮質がどのように理路整然とした言語で説明しようとし
    ても、ワニの脳が嫌いといえば、どうしようもないのだ。それを
    ことばで説明することはできない。”

     動物行動学者である著者二人による、動物のコミュニケーショ
    ン等について書かれた一冊。
     カエルの集団見合いについてからサルのおしりについてまで、
    合間に二人の対談を挟みながら書かれています。

     上記の引用は、日高氏によるプロローグの中の一文。
    好き嫌いは理屈ではないというのは、こういう事なのだろうなと
    思いました。
     あとがきを読むと、どうやらこの著作が竹内氏のデビュー作で
    あるようです。氏の他の著作に比べると、少々文章が堅苦しい印
    象であるのはこの為かも知れません。

    ーーーーー

  • マジで良書

  • 言葉を持たない昆虫、は虫類、ほ乳類など動物がどのような方法でコミュニケーションをとっているかについて解説している。動物は自分の遺伝子のコピーを最大に増やすことを目的に生きているから、コミュニケーションの大部分もこの目的を達成するために行われる。人間も動物の一種であることを常に意識しながら一気に読み終えた。

全15件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

竹内久美子
1956年愛知県生まれ。京都大学理学部を卒業後、同大学院に進み、博士課程を経て著述業に。専攻は動物行動学。著書に『そんなバカな! 遺伝子と神について』『シンメトリーな男』(ともに文藝春秋刊)、『女は男の指を見る』(新潮社刊)、『ウソばっかり! 人間と遺伝子の本当の話』(小社刊)、『女はよい匂いのする男を選ぶ! なぜ』(ワック刊)など。

「2022年 『66歳、動物行動学研究家。ようやく「自分」という動物のことがわかってきた。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

竹内久美子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×