魔性の子 (新潮文庫)

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著者 : 小野不由美
  • 新潮社 (1991年9月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (437ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101240213

魔性の子 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 内容が本編とはまた違った内容で重苦しかった。
    なかなか硬質な文で読み進まなかった(-_-;)

    「風の海 迷宮の岸」と「黄昏の岸 暁の天」の泰麒の外伝。
    ホラーのようなファンタジーのような不思議な作品でした。
    (ホラーとは言い切れない)
    (ちょっと“屍鬼”を思い出してしまいました)

    「生きていく辛さ」「人々の無情さ」「閉塞感」「抑圧感」
    現代の不条理、理不尽さで息苦しくって、10代に読んでいたら
    ビリビリ響くものがあっただろうなぁ…と感じました。

    =この世界は理不尽で悪意に満ちている=
    =ここから逃げればどこかに居心地のいい世界があるんだと思っているんだ=
    =この世界もこの世の人間も、全部消えていなくなれ。=
    =自分の夢でない世界は消えてしまえ=

    高里=蒿里(泰麒)と教生・広瀬の物語。

    これは「風の海 迷宮の岸」と一緒に読んで
    「黄昏の岸 暁の天」を読んだ後に、再び読めば
    きっとぴったりくるんだろう。

    高里と泰麒が同一なのは理解できるけど
    延王、廉麟、白汕子がなぜか関わってくるのか
    泰麒の角がどうして折れてしまったのか、
    なぜ失踪することになったのか、どうして蓬莱に
    戻ることになったのか、そこが分からないので
    また再読すること機会が出てくるでしょう。

    その時がまた楽しみでもあります♪

    十二国記の外伝と知らずに単品で読むと
    世界観がさっぱり分からないので、かなり拷問だと思う。

  • 面白かった。ストーリーテリングも上手いし、抑制された文体もいい。
    ん?十二国紀シリーズなの、これ?
    読んだの失敗だったかなぁ・・・。

  • 【うろ覚えで感想】
    十二国記を読み終わった後だったので、ホラーではなく番外編として。
    なので主人公の広瀬よりも、高里のぽっかり空いた気持ちや惨劇を起こすモノたちの思いの方に興味が偏りました。またこれを読んだのが子供のころで、広瀬や高里と同じように自分も「居場所はここじゃないんじゃないか」などと思っている時だったので、最後は残される広瀬に共感してしまいました。高里が羨ましくもあり・・・。
    読了後は十二国記の『黄昏の岸』を読みたくなります。


    【再読】
    嵌りに嵌って一気に読んでしまいました。
    先に十二国記を読んでいれば外伝として、読んでいなくてもかなりホラーでぞくぞくしながら読めます。でもやっぱり十二国記を読んだあとの方があらゆるところで、そうだったのか!と思えて倍楽しめるんじゃないかしら。
    本当に故国があって全身全霊で帰りたいと叫ぶ権利のある高里と、世迷言にすぎなかった広瀬。
    広瀬の報われなさが自身と被るというか、どんなに逃げたいと思っても結局ここで生きていくしかないんだなと。
    どこまでも人間の醜さが露見していて思わず人間やめたくなりますね。

  • 「き、を知りませんか」

    この人智を超えたような文字の羅列が既に怖いんだけど…(泣)。

    ラスト近く、高里だけが自分の本当の居場所に帰るときの、広瀬の焦燥感がとても苦しかった…。

  • 泰麒が蓬莱に戻ってきてからの暮らしについて、教育実習生の広瀬目線で物語が成る。

    泰麒こと高里は小学生の時忽然と姿を消し、その1年あまりの記憶がない。
    こちらでは神隠しと言われているが、異世界の戴国で泰王に仕える麒麟だった。

    高里の周りでは、彼に害をなす者の怪我、死亡者が後を絶たない。
    気味悪がれ、また恐れられ孤立していた。
    そんな高里を気にかけ、広瀬が助けようと必死になってくれた。
    彼もまた、この世界に居場所がないと感じていたからだ。

    指令の暴走により事件は起こされていた。
    高里を守ろうとしてのことだが、日に日にエスカレートしていった。

    今までに読んだ裏側を描いたお話だったが、楽しめた。
    他の人物のこういったお話も読みたいな。

  •  遠方への出張があり、行きも帰りも1時間くらい電車に乗りっぱなしだったので、たっぷり読むことができました。
     十二国シリーズの再読をしていましたが、この作品だけは読んでいませんでした。初めて読んだときは、ミステリーだと思っていて、途中から「あ、ホラーだ」と思いながら読み、最後は「なんだったんだ、一体・・・」と思ったことを思い出しました。十二国記を読む前だったからです。
     十二国記、とくに「黄昏の岸 暁の天」を読んだばかりだと全く違う空気で読むことができました。こんなにも多くの人が死んでしまっていたのですね。もっと早くに見つけられていたら、泰麒の記憶が戻っていれば、色々考えることがありますが、でも、それでも戻れて良かったと安心してしまいました。
     小野さんは十二国記の設定、世界観をこんなにも作りこんでいたんだなと感動しました。

     <以下引用>
     「決してお側を離れないと誓ったのに」・・・
     「ぼくが王の側を自発的に離れるなんて、ありえません」(p.408、p.409)
     
     どうか、1日も早く戴に平和を、と祈るばかりです。

  • 再読。

    十二国記シリーズをまとめたくてカテゴリをファンタジーにしたがこれは十分にホラー作品。
    またもや人の醜さを思う存分見せつけられる。
    どこまでも不幸な戴麒。

    戴国のその後をぜひ書いてもらいたい!!

  • 十二国記シリーズを読んでからなので、ずっと泰麒ー!!ってなってました。なるほど、逆の時点からみれば間違いなく十二国のある世界もそこに生きる者もその道理もホラーなのだわ。ラストの広瀬が本当につらかった。選ばれたかった、って、それ、ほんとに、もう、って言葉に尽くせない気持ち。

  • 「黄昏の岸 暁の天」のこちらの世界バージョンの話。
    高里要と、彼の通う学校に教生として行った広瀬の物語…というか、高里の謎と影に捉われていく広瀬の物語、なのかも。

    十二国記を読むにあたって、これから読み始めたのですが(今にして思えばなぜ)最初の頃はとくかく高里くんが好きで!
    再読した時には、一体なぜそんなにも高里くんが好きだったのか分からず戸惑い、今回の再読では読み始めた当初から、最後の広瀬を見るのが、何とも言えない気持ちになりそうだな、と思って読みました。
    そしてその予感はモロ当たりしたのでした。
    いろいろな意味で、気の毒…というのとは違うか。
    帰る彼と残される自分。
    その対比がたまらない。
    初読の頃は、まだ広瀬に近い位置にいたからこそ見えなかったものが、今は見えた、という感じかも。
    献身的なほど勤めてくれる彼を見る度、チクチクと痛む胸。
    今後、残された彼がどう生きて行ったのかを、知りたいような知りたくないような。

    でも帰った高里くんの方も、決して平穏でないことは本編を読めば明らかで。
    後はただ、驍宗さまが早く見つかって欲しい、ということだけです。
    もう何年行方不明のままだ(私たちの世界時間で)

    しかし、改めて読むと、何たる大迷惑な話だ。
    ここに出てきて死んだ人のほとんどは、本当に死ぬことなどなかった筈の人たちだ。
    でもどの死もそういうものかもしれない。

    そして改めて読むと、本当にホラーだ(-_-;)
    最初にこの本から入ったはずの自分ですら、初読の時のことはあまり覚えていないのですが、十二国記読んでいないで読む人は、書かれていることがどれだけ分かるのかな。
    読んだ後ならそれは分かるけど、十二国記読まなければ読まないままで、そういうものだと置け入れていた気がするけど。

  • 泰麒の人間界に戻ってきたときの話。
    ホラーではないと思うけどたくさん人は死ぬ。

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魔性の子 (新潮文庫)の作品紹介

教育実習のため母校に戻った広瀬は、教室で孤立している不思議な生徒・高里を知る。彼をいじめた者は"報復"ともいえる不慮の事故に遭うので、"高里は崇る"と恐れられているのだ。広瀬は彼をかばおうとするが、次々に凄惨な事件が起こり始めた。幼少の頃に高里が体験した"神隠し"が原因らしいのだが…。彼の周りに現れる白い手は?彼の本当の居場所は何拠なのだろうか?

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