屍鬼(五) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.97
  • (583)
  • (447)
  • (515)
  • (46)
  • (9)
本棚登録 : 4104
感想 : 362
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (478ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101240275

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 数年ごとに読み返す。どちらが主の世界なのかは、どちらの立場にたつかで考えが違ってくるんだろうな。

  • 再読

    読むたびに感想がかわる気がする

    今回は敏夫にすごい感情移入してしまい、
    途中で、綺麗事ばかりで手を汚したくない静信と、
    現実を見ない村人にすごく腹たてながら読んでしまった

    前に読んだ時はそんなことなかったのにな

    不思議な本

    また読もう

  • 人も人外の者も入り混じって人間臭さに塗れた圧巻のラスト。面白かった。1巻の冒頭が結末から入ったんだよなーと思い出しながらも、最後はちゃんとそこから更に踏み込んだ納得のエンディングで後味もよい。確かにスティーブンキングっぽい。でも、それでいて全く違うものに仕上がっているのは感嘆しかない。

  • 疑心暗鬼だ〜

  • 全5巻の大作もなんとか決着。

    これまで一方的にやられていた村人たちの苛烈な反撃に、カタルシスを得るどころか引いてしまう。
    誰もが村の異常に気付きながら見て見ぬふりをし、気づいた者は無惨な最後を遂げる中、敏夫が押した最期のスイッチによって、村人たちが狂気を孕んだ集団へと変貌する様は圧巻。
    結果として誰もが傷つき救われない結末を迎えてしまうが、その中で人しての身体を失いながら、誰よりも良心を残して死んでいった律子と徹の最後は非常に印象に残る。
    最後まで清信に感情移入することはできなかったけれども、いつか理解できるときが来るんだろうか。
    モヤモヤを感じながらも、貪るように読んだ最終巻でした。

  • 殺戮シーンが凄い。屍鬼の中に知り合いや家族がいて、それも生前と同じ姿でいるのに、次々と屠っていく。やらなきゃ殺されるとは言え、うん凄惨。
    これが欧米のものなら、神の名の下に二元論の考えで正義を執行するだけだが、日本にそんなものは無い。
    よって、大変な葛藤と狂気スレスレで殺る訳で、それがまたエグい。
    静信の小説もなかなか凄い事を言うが、すんなり腑に落ちた。

  • うわーやっと読み終えた。5冊。

    あっという間だった。が、なんとも釈然としないオチだった、、、

    いやー小野不由美さんの作品はあと味がなんともひきづる内容が多い気がする、、、

    これがホラーの醍醐味といえばそうなんだけど。なんとも言えない苦味がずっと残るんだよねぇ。めでたしめでたしのようでどうなんだろうってね。結局、、、、

    ラスト5巻で村人発狂。

    屍鬼よりも村人が恐ろしかったし、、、ここ状態あり得ると思わされる迫力。

    人間生きるためだったらなんでもしかねない、、、、

    そんな怖さのある5冊でした。

    ラストのあとがきが宮部みゆきで興奮した。笑笑
    あとがきで宮部みゆきってすごいな。と。

    そんなふうに思うのわたしだけでしょうか?笑

  • さすがというべきか、容赦がない。

    十二国記の白銀や落照を読んでからなので、特にそう思うのだけれど、多分、小野さんは「事件」とそれに立ち向かうヒロイズムを描きたいんじゃない。「事件」が起こったときの人や社会のあり方を描きたきように思う。対立する立場そのものでなく、立場によって対立せざるを得ない人々にフォーカスが当たっているといえばいいのか。

    巻末に宮部さんが述べられていた通り、そこには絶対的な善も、絶対的な悪もない。唯一神の存在しない日本社会で生まれた作品。でも、ロマン主義への反発と、その人物のとる行動にリアリティを持たせるために「環境」を細かく描くところは、少し、フランス自然主義文学にも近いものも感じる。
    「事件」とヒーローが見たい人にはおすすめできない。読んでもすっきりしないから。群像劇が好きな人は引き込まれるはず。

  • 三〜五はもう一気読みでした。

    敏夫には死んで欲しくないと思いながら、
    三巻からは屍鬼寄りの立場で読んでしまっていたので、
    ずっと是非を問いかけてくるのが辛いです。
    怖いというよりは、悲しい話でした。

  • 読了

全362件中 51 - 60件を表示

著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小野不由美の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×