黒祠の島 (新潮文庫)

  • 1667人登録
  • 3.48評価
    • (92)
    • (223)
    • (336)
    • (54)
    • (5)
  • 152レビュー
著者 : 小野不由美
  • 新潮社 (2007年6月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (479ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101240282

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部 みゆき
宮部 みゆき
小野 不由美
有効な右矢印 無効な右矢印

黒祠の島 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 失踪した仕事仲間の女性作家を探して
    たどりついたのは地図にも乗っていないような小さな島

    そこは古くから伝わる邪教を信じる島だった。

    調査への妨害。惨事のあと

    じわじわと進む推理と謎
    いつの間にか引き込まれてしまう、さすがの小野不由美作品です

  • 余所者を嫌う島で一緒に仕事をしていた人を捜しに行く。そこで 信仰の厚い島民の対応に苦心しながらその島での宗教を目の当たりにする。そこで幼少期からすごした葛木志保の生活が見えてきて…。相続や怨みなどで引き起こされた殺人。加害者にも殺す訳があり、どう裁くのか?考えさせられる内容でもあり、小野不由美の世界に引き込まれてしまいました
    2016.03.28読了

  • 再読。最初に読んだのは祥伝社文庫版だったかな? 単行本ではなかった筈。
    基本的にはホラーミステリだが、終盤で綺麗に謎が解かれるので、その点でホラー要素は薄い。
    最初に読んだ時の印象を余り覚えていないのであまりはっきりしたことを言えないのだが、主人公のイメージが随分と変わっていることに気付いた。

  • 式部さんのもどかしいと感じるくらいの推理思考を、ずーーっと読めるのが楽しい。
    解決編はあっさり気味。動機がなあー。
    ラストの、小野不由美いつものテーマによるモヤモヤに「とりあえず」の光が淡く差した感じが、なんとなく好きです。

  • とりあえず、怖かった……。生々しい表現が苦手は人は、やっぱり読まない方がよさそうです。面白いんですけどね><

  • 最初から最後まで続く緊迫感 引き寄せられるような謎の連続 フェアでありながら差し出された事件の真相にはしてやられたと思った 終りにはほんの少しの救いも残されるが、後味の悪さというよりもやるせなさといったようなものが感じられて何とも言い難い読後の余韻がある やはり小野氏のホラー・ミステリーは私にとって格別だ

  • 黒祠の意味を読んではじめて知った。神道も自分が思っていたのと少し解釈が違っていて、改めて神仏のことを調べてみたいと思った。
    内容的には、ちょっと真相が推測しやすかったかなと。主人公の推理に突っ込みながら最後まで読んだ感じ。主人公は探偵じゃないから、あえて歯痒さを感じるようにしているのかもしれないけど。

  • 怖かった・・・
    人の念が黒く凝り固まり、それが実生活にひたひたと影響を与えるような。そんな怖さ。
    夜、一人寝ていると闇の中にそうした凝りが姿を現しそうで、夢の中で悲鳴を上げて気絶する羽目にまでなった。

    ストーリーとしては、初めて自分の中で予想が的中した作品でもあった。それだけじっくり向き合うことができる骨太な内容だったと思う。

    最後、ミイラ取りがミイラになるというか、この島の風習に大きな反感と批判を持っていた主人公が、その風習に呑まれる―ある種の諦めを持つに至るところが印象的。

    それにしても・・・あー・・・怖かった・・・

  • ミステリの修行。
    探偵(のような)男が女を捜しにいわくありげな孤島に赴く、というのは日本のミステリの定石な気がしますが、設定は非常に緻密、しかも宗教ネタというのは好物。

    展開としては、松本清張とかみたいな精緻さはなくて、あれ?なんかおかしいぞ?とぼんやり気になっていたことが後々重要な意味を持ってくるところがあって、ミステリとしてはむしろ初心者向けなのかもしれない。

    ただ小野主上がさすがすごい、と思うのは、人の勘違いをストーリーの転轍にする仕方と世界観の作り方。
    前者については、この話の鍵になる殺された女は誰かということについて。頭に思い浮かべている「あのひと」について、人はそれが誰かが食い違っているのに気づかず話していても気に留めないばかりか、人殺しまでしてしまう。話の中核を最後まで解らないまま転がしていくのに翻弄された。
    後者については、宗教ってのが怖いんだってことではなくて、宗教がもたらすもの(判断停止、絶対的裁定者とか)が作品世界に織り込まれていること。この島の宗教が客観的事実のように見せかけられているけど、本当はそれは間主観的な了解でしかない。なのにそれは規範にすらなり、人々の行動や思考をコントロールする。

    十二国記と通底するものを考えれば、それは「聖なる天蓋」である規範と秩序の破壊と回復、あと「罪と罰」。
    罪と罰については、ミステリって形をとれば余計に鮮烈ですね。裁かれるべきは誰なのか。裁くことができるのは誰なのか。裁くとは、償うとは何か。「落照の獄」とか「華胥」にみられるもの。
    規範や秩序からの逸脱とか、その元での人間の理性の葛藤、みたいなのは主上の実存的テーマなのかしら。

  • 『国家神道の中にあって黒祠とは統合されなかった神社を言う』の言葉に引かれ購入。呪われ打ち捨てられた漁村と禁忌の島の違いこそあれラヴクラフトの『インスマウスの影』を思わす導入部。新たなるクトゥルフ神話の誕生か!と思いきや一転豪雨により孤立した島の神社境内に顔を潰された逆さ吊りの女性の死体が。うむむ、これは獄門島か(絶句!)この手の路線も嫌いじゃないよと読むうちに、最初のおどろおどろしい雰囲気は霧散して、探偵役の主人公と島の関係者との会話が延々と続く本格推理へと再転。黒祠の教義についてもっと触れてほしかった。

  • 屍鬼同様、民俗学的な雰囲気と存在するか否かわからないモチーフが絡む謎解きがツボで、最後まで予測できず楽しめた作品でした。

  • 星4.5

    題名の黒祠とは,明治時代の祭政一致政策(国家による神社の統合・編成)によって統合されなかった神社の事。
    要は国家神道において邪教に位置づけされるものだ。

    物語は主人公式部剛が失踪した作家・葛木志保を探し,夜叉島に入る所から始まる。
    排他的な孤島の住民達。
    徐々に明らかになっていく過去と現在の惨劇。
    失踪した葛木は?島に伝わる「黒祠」のとは?

    宗教用語はやや難解だが丁寧に説明されていて,古来の宗教の片鱗を垣間見た気になれる。
    言うなれば「日本版ダヴィンチ・コード」といったところか。

    この小説のもうひとつのキモは,「罪」と「罰」に関する問いかけだろう。
    ―罰は罪に対する報復ではない。―
    これも一つの答えではある。
    読了後に,自分なりの答えを見つけ出すのもいいのではないだろうか。


    とりあえず,そんなに長くないし,かなりオススメ。
    展開もそこそこ早く,味のある登場人物も○。
    結末もショッキングで最後までわくわく出来る。
    最後の方で左ページを隠しながら読みたくなった本は久々。

    あとミステリで警察が出てこなく,かつリアリティを損わないのはこの人と乙一くらいじゃないだろうか。

  • 良い点としてはジャンルが凄い好み。宗教的な面でもそうだけれど、馬頭観音を持ってきてからの解豸とか、黒祠のシステムを用いた非物理的クローズドサークル下での特殊ルールミステリというか、陳腐そうに見えてかなり攻めてる。悪い点は展開と主人公の知識に関してやや御都合主義的な点が遍在していて、その辺りの情報の処理が甘い。陰陽五行思想とか廃仏棄釈とかの薀蓄が好きなら尚更前半で勢いを削がれることもないのでそういった粗い部分も幾分受け入れやすい。総合的にはかなり楽しかった。

  • なんやかんや積ん読状態が続いていたが、非常に面白かった。
    孤島、儀式殺人、余所者を嫌う島民。ナイスシチュエーションと呼ぶほかない。序盤の時点で血湧き肉躍るというもの。
    本土を出たことは確かなのに島に着いた形跡がない→島の誰も本当のことを言わないから。という辺りで早くも背筋がぞくっとしてしまった。これだよこれこれ、というような。
    中盤にかけては探偵さんも先生も、協力的になってきた宿の主もまとめて口封じされるのではなかろうか、とひやひやしたものですがよくよく考えればこれはホラーではなかったのだ(限りなくホラーっぽい気もするけれども)
    結末は急速に収束してゆく。探偵って誰だっけと言いたくなるような無力感に苛まれつつも、結局のところ最後の最後で本来の目的だけは達成できた形になる訳で。
    ところで、跡継ぎ問題はどうなるんでしょう。父親がああなった以上、ちびっ子たちを養子に入れられるものなのかどうか。

  • 予想外のオチだった

  • 失踪した友人の葛木 志保を探してたどり着いた「夜叉島」。
    その島には廃仏毀釈を免れ、現代まで“邪教”が残った黒祠の島だった。
    よそ者を拒む島の軒先には風鈴が連なり、道の角や電柱の根元に列をなして風車が差されていて不気味さを醸し出している。
    聞き込みを始めた式部 剛は葛木が本名を「羽瀬川 志保」といい、神社の樹に逆さまの状態で磔にされ惨殺されたことを知る。
    警察には単なる事故として届けられ、遺体は荼毘に付され揉み消される殺人事件。
    住民は夜叉岳に棲む鬼「馬頭(めず)夜叉」がやったと言い、目撃証言を覆し始める。
    それは島外の人間にまで広がり、背後に領主の「神領家」が見え隠れする。
    夜叉島に棲む鬼とはいったい…!
    的な話です。

    安定の小野不由美様。
    圧倒的に不気味な雰囲気と凄惨な殺人、少しずつ明かされる真実、まさかの結末。

    「今回は作者の仕込んだミスリード、見破ったり!」とか思った矢先に足首を捕まれて宙吊りにされたかと思うぐらいひっくり返された。
    頭が混乱して目から火花が出た!

    屍鬼を読んだことあるからそっち系かとも思ったけど、こっち系だった。
    残穢も読んだことあるからあっち系かとも思ったけど、こっち系だった!

    読書最高ですねー!

  • 十二国記シリーズ以外の小野不由美作品の初読みです。

    閉鎖的で黒祠(明治に整理された神道の神様に属さない神様を信仰する宗教。所謂、邪教。)を信仰する島が舞台!

    主人公の『式部』は知人の『葛城志保』探す為この黒祠の島を訪れる。

    しかし、島にとって式部は招かれざる客!

    葛城を探す式部を疎ましく思う島民の圧力は次第に強くなっていく。


    ミステリーなのかホラーなのか?
    最後の最後までどちらなのかドキドキしながら読む事が出来ます。

  • 小野不由美とはどんな話を書く小説家なのかと、期待して読んでみたけれど期待外れだった。面白くない、とまではいかないけれど、なんとなく起伏が少ない。残念。
    160908

  • 少しずつ真実が明らかになっていく過程は、自分も一緒に調査してるみたいでわくわくした。けど最後がなあ…この島はこれからもこのままなのかな。私だったら速攻出ていくけどなー笑

  • 人がたくさん登場して、私にはややこしかったです。

    そして、説明がやや多くて疲れる…(´Д`)

  • 邪教が伝わる夜叉島を、失踪した作家を探して足を踏み入れた式部。しかし島の人々は何かを隠している

  • 安心と安定ミステリ&ホラー・小野不由美さんの長編。
    横溝っぽい舞台設定で、
    その辺読み飽きてる方には「またコレ?」感は
    半端無いかもしれませんが、
    主人公が探偵では無く、知識豊富な調査員と云う立場も
    じわじわ進む謎解きの楽しみでした。
    ラストのさっぱりあっさり感もライトで良いです。
    好き嫌いが分かれそうな一冊で。

  • 古くからの信仰を不器用な程守り、信じる人とそれを利用し、自分達の保身に走る人。
    どちらもが切なく、哀しい反面、その中でも、自分を通そうとする力強さも感じる。

全152件中 1 - 25件を表示

黒祠の島 (新潮文庫)に関連するまとめ

黒祠の島 (新潮文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

黒祠の島 (新潮文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

黒祠の島 (新潮文庫)の新書

ツイートする