魔性の子―十二国記 (新潮文庫 お 37-51 十二国記)

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著者 : 小野不由美
制作 : 山田 章博 
  • 新潮社 (2012年6月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (491ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101240510

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魔性の子―十二国記 (新潮文庫 お 37-51 十二国記)の感想・レビュー・書評

  • とうとう手を出してしまいました十二国記シリーズ。けっこうボリュームあるから躊躇していたのですが、新刊も出たようですし、何より人気シリーズみたいだし。
    日本の女性ファンタジー作家三羽鴉のいよいよ3人目です。さすがですね、この本もぐいぐいと引き込まれるように読み進みました。

    で、で、で、あれ?十二国記ってファンタジーじゃないの?現代のまま、白い腕だけとか一つ目の犬とか・・・ホラーやん。高里に関わった人間が次々と不審な事故に遭い、時には死亡事故まで。いや、なかなか怖かったですね。
    後藤と広瀬のやりとり。「人は汚い卑しい生き物だよ」「エゴのない人間はいない」。いやーダークだなあ。あまりにもズバリと指摘して・・・そして最後の広瀬のエゴ。「人が人であることは、こんなにも汚い」・・・

    ムルゲン、グリフィンに泰麒、廉麟、白汕子、傲濫、なんて言葉が出てくるとファンタジーと思いますけどね。

    解説の「著者に訊ねたいと思う。私たちは、どこへ行けばいいのか、と」が最後に響くな。

    けっこう謎なところが多かった感じですが、書評をチラ見したところ、伏線というか次巻以降を読むといろいろわかりそう。では、いざ本編へ。

    あ、そうそう、この本って実はけっこう古いんですよね。電話のくだりがね、やはり時代を感じるなーと思って。ケータイなんてものが普及する前のお話なんだな。って、何年前?

  • 再読。

    改めて、エピソード0として最高の作品だと思った。
    こんなに人が死ぬのはこれっきりなので、騙されたと思って読んでほしい。

    二度目なので、ここから「風の海 迷宮の岸」へ飛んで
    そのあと「月の影 影の海」へいくのもいいな。

  • 完全版で再読。十二国記シリーズ外伝ともいえる作品。単発のホラーとしても読めますが。あえて十二国記シリーズに浸ったその過程で読んでみると、「え、ここでこんなことが起こってたの!?」という驚きもありそうです。
    実に陰惨なホラー。「報復」のエスカレートの仕方が凄まじいとしかいいようがありません。だけどその恐怖よりも心にしみるのは、「自分の居場所がない」というなんともいえない寂寥感なのかも。

  • 十二国記のシリーズ中、これだけが未読だった。前評判だけは知っていて、余裕がある時に読もうと思っていたのだけど、余裕がある時でも結構きついストーリーだった。ただ予想していたよりずっと深くて、きついだけの話だけではなかった。

    出てくる人たちは皆普通の人たちだ。多分高里に関わらなければごく普通に生きていくような人たち。彼らを追い詰めるのは「恐怖」だ。自分だって同じような状況に陥れば同じように「迫害者」の立場になるかもしれない。それだけにリアリティがあってとても怖かった。

    母親の気持ちも分かってしまう。同級生の気持ちも分かってしまう。だから、止められない悲劇の連鎖に心が痛んだ。
    久しぶりに続きが気になってついつい夜更かししてしまった。

  • 元々は「十二国記」がシリーズ化される前に、少女向けラノベのレーベルから出版されたファンタジーホラー。今では「十二国記」のエピソード0という推し方になっている。

    でも、「十二国記」シリーズを読んでみようとしている人に、この「魔性の子」から読み始めるのはおすすめできないな、と思った。
    この本の中では、「十二国記」の世界が、とても異質で得体の知れないものとして描かれている。最後まで読み進めても全様がつかめない。異世界ファンタジー的なわくわく感はあまりないから、続きに手を出すのも億劫になりそうな気が。
    もちろん、得たいが知れないから、もっと知りたくて続刊を読んでみたくなる、というパターンの人もいると思うのだけど。
    でもそういう人は少数なのでは、と思うほど、かなりの鬱展開。

    「十二国記」とは別物のファンタジーホラーとして読むか、
    「月の影~」「風の海~」まで読んで、十二国世界と泰麒の魅力を感じてから、番外として「魔性の子」に入るのが丁度良いと思う。

    私は後者だったので、不遇な高里の姿におろおろしながら楽しめた。

  • どこにも、僕のいる場所はないー。教育実習のため母校に戻った広瀬は、高里という生徒が気に掛かる。次々起こる惨劇・・・心に潜む暗部が繙かれる、「十二国記」戦慄の序章。

    「月の影~」の読後、本作がエピソード0として存在していることが分かり、慌てて読みました。

    ずーっと面白い!!

    異世界である十二国側から見た「月の影~」のファンタジーに変わり、現実世界からのホラーという視点。このリンクが堪りません。神隠しや異形、どちらが隠し隠され、何が異形で同形なのか。深い深い世界です。お気に入りのセリフは、『ーオマエハ、オウノ、テキカ。』。

    次は、風の海へ☆

  • こわい。
    ただひたすら怖かった。。

    「ここではないどこか」を求め、夢みることは少なからず誰しもの心にあるものだと思う。
    でも。
    しかし。。
    広瀬と高里では痛烈に「それ」が違った。
    その違いが、読んでいるこちらにも容赦なく突きつけられているような気がしてただただ怖かった。
    (表現の怖さももちろんありますが…。結構残虐な殺され方をしますしね。)
    「面白い」という言葉でひとくくりにするのが憚られるが、作品の世界には間違いなく引き込まれた。


    +++++

    読後、作者の意図を恥ずかしながら考えてはみた。
    「魔性の子」は十二国記のシリーズが始まる前に書かれている。
    発刊順に読んだ方が作者の意図でもあるだろうが、私はビビリなため泰麒の話に触れたあとに今作を読んだ。^^;
    順番が良かったかどうかは今となっては分からないが、高里の苦悩は相変わらず痛いほどビリビリと伝わってくる。(…とはいってもやはり私こそ「こちら」の世界の人間だから分かってあげることはできないのだろうが。。)
    最後の広瀬との痛烈なまでの別れも泰麒としての高里を分かった上で読めたので、痛くもあるが「まっとうだ」と感じた。
    それにしてもこんな言葉でしか表現できない自分の語彙力のなさがもどかしい。。

    時系列もさまざま、時間を超えて空間を超えて世界がどこまでも広がっている作者の考えは、やっぱり分からない^^;
    分からないからこそ、本当に楽しい。

  • あいつに手を出すと、何かが起こる

    小学生の時に1年間神隠しにあった少年。
    まわりで次々と事故や事件が起こり、次第に少年は居場所をなくし始める

    彼の意志とは別に粛清をする「魔」の正体は?
    やがて彼に迎えが来、残された理解者の青年の叫びが心に刺さる


    コレ、シリーズの序章的なものだったのね
    知らずに読みました(笑)

    十二国記シリーズ、読んでみようかなぁ

  • 先に『風の海迷宮の岸』を読んでいて良かったー!結構こわいの苦手なほうなので、随分とこわさは和らいで、もちろんかなり容赦のない描写なんだけど読み進めていけました。高里ではなく、築城でもなく、風間でもなく、広瀬を語り手にしたのがやっぱりうまいなあ〜〜、広瀬は結局「十二国記」の世界には入れない人間で、でもその無情さが、十二国記の世界の異質さはもちろんだけど広瀬が生きていくこちらの世界のストーリーとしてもとても良い要素になっている気がする。続きも楽しみだけど、まだまだ読んでないやつあるけど、でも読み切ってしまうのがもったいなくもある。

  • 職場のお姉様からのオススメ

    久しぶりの読書、でもするする入り込めた◎
    ラストに行くにつれ高まる憧れと嫉妬心のようなものに共感。

  • 怖そうだなーと思っていたら本当に怖かった。
    でも面白かった!

    異形の生き物による報復も怖いけれど、「高里が祟る」という噂を信じ込んで、暴走したり追従したりする人間も怖い。
    そんな私も、傍観者になっておびえながら暮らす気がする…。

  • 十二国記の序章となる作品。

    アニメから観たものからすると、この作品書く段階で、あれだけの世界観を構築してたなんて信じられない。

    また、ホラーでありながら、人間の醜さに焦点を当てた良作。

  • 十二国記シリーズの序章となる作品。
    異質な生徒・高里の周囲で連続する「祟り」と異形の者の恐怖が描かれる。
    高里の周囲で跋扈する異形の者よりも、高里を迫害する生徒や報道関係者などの悪意のほうがよほど恐ろしい。
    また、物語終盤では、故国に迎えられず、現実世界に独りで残された広瀬の絶望的な叫びが心に刺さる。人はこの残酷な現実世界と向き合いながら生きてゆかなければならない―この強いメッセージが本作品を単なるファンタジーやホラー以上のものにしている。
    シリーズ次作以降を読み進めることで、本作の印象や位置づけがどのように変化してゆくのかが楽しみ。

  • 2015年15冊目。
    正確には★3.5って感じかな。
    十二国記シリーズを読み始めてから読んだのがかえってよかったかもしれない。
    何も知らずに読み始めてたら、わけがわからなかったかも。
    広瀬くんの「ここは自分のいるべき場所じゃない。還りたい」という気持ちはよくわかる。
    でも、今いる場所で生きていかないといけないのが現実。
    後藤さんとか十時さんとか、理解者もいるんだし、がんばれ。

  • シリーズの最初というより、単体として面白い。
    ファンタジーの片鱗は見えるが、やはりホラー色が強い。
    何が怖いと言うと、人の心理が怖い。

  • シリーズものと知らず、一番最初に読んだのが10年以上前の事。
    怖い話苦手なのに引き込まれ、延王って何⁈という興味が湧いたが最後、その後はどっぷり十二国記シリーズにはまってしまった。
    十二国記を知らずに読めばホラー、最後はファンタジー。

  • 十二国記にハマるきっかけを作った作品。何度も何度も読み返してしまうほど大好きな本です。泰麒が好きなんで「風の海 迷宮の岸」や「黄昏の岸 暁の天」も大好きなんですが、この2冊の間に収まるかなぁってお話です。でも読むのなら魔性の子より黄昏の岸 暁の天の方からが入りやすいかも。

  • 物語を読み終わるたびに広瀬の心からの叫び「置いて行かないで、私も連れてって」でいっぱいになってるなって思いました。

    今回もエグいと思いながらもそれよりも現実逃避のために読んでいる物語の中で現実逃避を否定されてるんだよね、これって結構グサグサくる(苦笑)。

    どうしたって人間だということから逃げられないって解ってるけど、私の中の広瀬がこんな世界やってらんねぇよってときどき喚くから次々と物語の世界から世界へとはしごを繰り返してるんだもん。

  • 同シリーズが書店で平積みされていた
    藤崎竜さんがマンガ化した『屍鬼』もよんだし、ついに本家の作品にも手をつけてみようと思い、図書館で借りた

    教育実習生の広瀬と、神隠しにあったことがあり虐めると祟ると言われている高里、を中心とした「十二国記」シリーズの序章

    半年ほど前に書店で初めて手にしたときには、文章が私には合わないと思った
    けれど、一ヶ月ほど前に、やっぱり気になって書店でまた手にしたときには、不思議と文章が入ってくるように感じた
    読み始めるとぐいぐい引き込まれて、どんどん読み進められて、遅読な私が二日間で読めた
    結構こわいし、これをおもしろい、というのは不謹慎な気もするのだけれど、おもしろいのだ
    始終、高里の祟りとは?、まわりに現れる異形とは?、という疑問や不安に後押しされるような、引っ張られていくような感覚のまま、読み終えた
    そして読後の今も、その感覚は続いていて、さすがだ
    内容の底部には、やっぱり魔女狩りに似た集団ヒステリーの恐ろしさや人間の汚さを感じる
    文章に関しては、「何かが多くて何かが足りなくて、教室に居場所がない。」という部分にはっとさせられた
    こんなに短く言語化できる、わかる人もいるんだ、という嬉しさのようなものも感じた
    続編ももちろん借りようと思う

  • 確か、十代で読んだ時は広瀬に対する共感もあったはずなのですが、今は違うみたいです。ファンタジーの読み方は変わっていないのですけど、大人になってから現実と向き合う事も覚えたのだと思います。確かに高里の世界はあった。でも、広瀬は受け入れてもらえなかった。高里が帰る場所は夢のユートピアでない事を十二国記を読めばわかります。高里が行くのは彼の現実です。だから、広瀬は自分たちの現実をちゃんと生きていかなくてはならないのだと思います。十代の頃、広瀬に共感するだけであった私の感想はそんなふうに変化していました。

  • 再読。ラスト近づくにつれての「あ〜あ〜あ〜…」感すごい
    厨二病こじらせたみたいな広瀬の思いは切実だけど十二国側からするとほんとうにどうでもいい存在なんだよなー あーあ

  • 十二国記を読んでいなかったので、設定がわかるかなと思いましたが
    これは独立した物語のようで、難なく読めました。
    高里を巡りエスカレートしていく報復とどんどん深みにはまっていく広瀬がどうなっていくのか、ハラハラしながらも続きが気になり一気に読みきってしまいました。
    心のなかの故国に帰りたいと願う広瀬と実際に故国があり、帰ることができる高里のすれ違いが切ないです。十二国の設定や高里を守る謎の生き物たちが徐々に明らかになっていくのに引き込まれました。
    この本を読んだ後に十二国記本編をよんだらムルゲン(白汕子)の印象が180度変わって面白かったです。

  • 新潮社版 十二国記 エピソード0

    十二国記シリーズですが、もともとはシリーズ化する以前の独立した物語。

    実のところ、これだけで読んだときはさほど面白さを感じませんでしたが、『風の海 迷宮の岸』『黄昏の岸 暁の天』を読んでから、再読するとガラリと印象が変わりました。(せめて『風の海 迷宮の岸』だけでもいいと思う)

    ホラーっぽい気味の悪い話から、いろんな謎が解明され奥の深い悲しい話に変わったりします。

  • 十二国記の序章なる本作。

    十二国記ってなに?、な自分(笑)。

    十二国記は置いて置いて、実に先を読みたくなる作品。

    謎に包まれつつ、人の持つエゴを浮きぼらせ進むストーリー。

    人の抱えている問題をズバッと切る文章に次を読まなきゃ!と、自分自身置いて行かれる事への嫉妬で・・・。

    次は邪道かもだけど、東の海神・・・を、十二国記を知らないので時間の系譜を楽しみながら読んでみることにします(^-^)。

  • 恐ろしい話でした。十二国記の序章との事。高里こと泰麒がどんな活躍をするのか本章の方が楽しみですが、この「魔性の子」は悲しすぎる話で滅入る。広瀬の嘆きはみな一度は考えますね。ここは自分のいるべき場所ではないと。

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魔性の子―十二国記 (新潮文庫 お 37-51 十二国記)の作品紹介

「十二国記」が動き出す!
「十二国記」のエピソード0『魔性の子』が、21年ぶりに新装版で登場。
ファン待望の新作書きおろし長編の刊行も予定されています!

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