風の万里 黎明の空 (上) 十二国記 4 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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感想 : 364
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101240565

感想・レビュー・書評

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  •  あらすじを読んで、今作はちょっと苦手そうだと思っていました。
     
     少女3人の苦悩の話は疲れるなと、、、(まだ〈上〉だけなので仕方ないですが)読んでみて、疲れました!しんどい、しんどい。

     でもそれは、どこか共感できる部分があってそこに圧倒的な正論で立ちはだかってこられると「そりゃそうやけど・・・」しか言えなくなってしまうからだと感じています。

     楽俊、黄古、珠晶、清秀は◎ 魅力ある登場人物です。本当に名言、名場面製造機だと思います。

     特に、珠晶は惹かれる人物でした。と調べてみたら、「図南の翼」で描かれていることにワクワクしています。十二国記にまんまとやられています。

     「必要なのは相手の意を汲む努力をすること、こうだと決めてかからずに、相手を受け入れてあげることなのです。」
     「人が幸せであるのは、その人が恵まれているからではなく、ただその人の心のありようが幸せだからなのです。」

     十二国記は10代のころに読んでいたら、もっと響いていたのかな?って思う反面、10代の自分がこの難しい漢字の羅列に耐えれるとは思えないです。今回は特に、土地の単位の話とかなかなかきつかった。


     3人の話が、明確に区切られているわけではなく、次々と交差して話が進んでいくのがおもしろかったです。

    • 松子さん
      風が吹くようにさん、こんにちは(^^)
      わかりますっ
      風の万里の上巻、しんどいですよね〜

      下巻のほうは良い感じで
      読後感、「ふぅ、やっぱり...
      風が吹くようにさん、こんにちは(^^)
      わかりますっ
      風の万里の上巻、しんどいですよね〜

      下巻のほうは良い感じで
      読後感、「ふぅ、やっぱりおもしろ〜」でしたよ。
      何の参考にもなりませんが(^^;

      レビューに風が吹くようにさんの、しんどかったところも、良かったところも丁寧に書かれていて、「そうそう、そうだった!」なんて思い出しながら読みました。楽しかったです。

      「名場面製造機」←パワーワードですねっ(^^)

      長くなりすみません。
      本年もどうぞお願い致します。

      2023/01/09
    • 風が吹くようにさん
      松子さん こんにちは
      コメントありがとうございます。

      十二国記は信頼しているので下巻が楽しみです。きっと「おもしろかった~」と言って...
      松子さん こんにちは
      コメントありがとうございます。

      十二国記は信頼しているので下巻が楽しみです。きっと「おもしろかった~」と言ってるでしょう!

      そういって頂けるとうれしいです。「おもしろい」や「よかった」(つまらない、合わない)をうまく表現できればいいと思っています。

      ご丁寧にありがとうございます。
      こちらこそどうぞ宜しくお願い致します。

      2023/01/11
  • 前半はなんだか疲れちゃうようなキャラクター達でお腹一杯。後半に憑き物を落とされはじめてやっと読みやすく。
    構成がすこし出来すぎている感じがしたか。蓬莱から来て否応なくすべてを手にいれた者、同じく蓬莱から来たけどすべてを失ったところから始まった女の子、すべてを持っていたけれど奪われた女の子。三者を通して世界を描く作業が続く。個々人の戦いの物語は進んでいくが、全体としては停滞感があるというか、個々の物語の駆動力に力強さが足りないというか…。物語に何を求めるかにもよるけれど。
    下巻の転換に期待。

  • それぞれの悩みを抱えている女たちの話。

  • 2022/12/29読了。麒麟ほどではないけど白雉もなかなか呪われた存在だな。この世界にはただそのためだけにある存在が多い。生きるためではなく他の存在の為にあるものだ。麒麟もそうだし麒麟を育てる母がわりの妖魔なんかもそうだ。白雉にもそれらと似たものを感じた。今回は祥瓊、鈴、陽子の3人の少女をメインに物語が進む。ところで祥瓊の漢字が予測変換の中にあって驚いた。祥瓊はいわば無知の罪か。持てる者のの義務を果たしてなかったんだな。哀れである。しかし祥瓊の世話を請け負っていた沍姆は相当な人格者だなぁ…同じ境遇なら私には無理だぁ…目の前に仇の娘、しかも無知過ぎる反省なしが居るんだぜ…。よく理性で抑えたな。鈴は言葉が分からないという理由で惨めな思いをしていたようだが、四年もいて言葉を覚えられないものか?彼女はぴちぴちの10代でこの国はおそらく中国語に近い。中国語は日本語に近しい部類だろう。特に読む部分では。可哀想ではあるが正直努力不足が感じられた。しかもその後百年も自分の境遇を哀れんでうじうじしている。こっちの世界では時間の流れや感覚にも差異があるのかもしれないが、悲劇のヒロイン気取りの人生への怠慢が感じられ、やはりそれは後々物語でも描かれていく内容だった。だから黄姑の言葉には深く頷きながら読んだ。全くその通りだ!景王に会いたいという浅はかな鈴に対する反応も頷ける。こういうタイプは実際に行って経験しないと分からないという事もよくお分かりの思慮深い王だなと感じた。供王の珠晶もタイプは違えど良き王だ。王としての責任、ノブリスオブリージュをよく分かっている。気が強い分、個人的には彼女の方が好み。清秀は良い子だなぁ。嫌な奴からでも名前聞かれたらちゃんと答えるところとか。世渡り上手なのは苦労によるものだろうか。同じ苦労でも中身が違うと受け取り方がこうも違うか。けど明らかに脳に異常がある描写が出てきて、ああこの子そのうち死ぬんだなぁと思ってたら馬車に轢かれて亡くなるとはな。この物語は容赦ねぇなぁとしみじみ思った。にしてもこの国の男女観は不思議だな。雌雄が無くても成り立つ世界なのにわざわざ雌雄がある。そして陽子にとって延王の存在はでかいよなぁ。時代は違えど同じ境遇の先輩だ。しかし元々人の上に立つよう育てられた尚隆とは前提が色々異なるから苦労も無理はない。でも国を荒らすかもしれないと分かっていながらちゃんと知ろうとしてる姿は、何故か問答無用に、まだ未熟ではあるけれど陽子は絶対に立派な王になると予感させるものがある。理不尽な死戦を潜り抜けた経験は伊達ではない。勘でしかないのだが、楽俊も似たような思いを陽子に対して感じてたのだろうなと思う。しかし妖魔を屠る姿が板についててかっこいい反面若干恐ろしくもある。遠甫はなんかもう只者じゃ無い感が溢れて仕方ない。麒麟は目先の哀れみ優先な生き物と知って「千と千尋の神隠し」での銭婆婆の言葉「竜はみんな優しいよ、優しくて愚かだ」をふっと思い出した。麒麟も優しくて愚かな生き物なんだろうな。表紙絵とても素敵なのだけどなんか陽子の顔のパースに違和感があるな?なんでじゃ?

  • 楽俊は皆の癒し。はっきりわかんだね

  • 陽子の話だけで良い気がする

  • 読了(感想は下巻にて)

  • 祥瓊と鈴が、より広い視点に立って物を見ることができるようになっていく過程が丹念に描かれることで、少女から大人への成長が分かりやすく表現されている。楽俊が登場するとほっこりした。一番好きな登場人物かもしれない。

  • 三人の少女の成長物語ってことかな。毎度、序盤が救いがなくてなかなかページが進まない。
    そして人が簡単に死ぬ。

  • それぞれの国で、思い悩む少女3人の物語。

    それらが徐々に結びつき始める。

    相変わらず、貧富の差が激しい世界だな。

著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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