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丕緒の鳥 十二国記 (新潮文庫)

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著者 : 小野不由美
制作 : 山田 章博 
  • 新潮社 (2013年6月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101240589

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丕緒の鳥 十二国記 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • やっとでた続編…じゃなくてサイドストーリーだ。

    私は『十二国記』の世界観は安心できる。ものすごいリアルな感じがあるのだけれど、どこかで「これは作られた世界」という安心感がある。私が臆病なのかなんなのか、ノンフィクションとか現代小説だと、生々しく感じてちょっと食傷気味になることがあるのだけれど、この「これは作られた世界」という前提があることにより、なぜかもっと客観的に、素直にのめりこんで読める。

    『十二国記』って終わりがない物語だと思う。それは作者が考えるストーリーと終わりってあると思うが、これだけ精緻な世界観があれば、そこに生きる人々のストーリーは無限だよね。まあ、今この瞬間の私たちだってそうなわけだけど。

    自分が今生きている「ここ」の世界観がよくわからないから現代小説が上手く読めないのかもと思った。みんなの前提と私の前提が一緒なのか。と横道にそれたことを考える。

    『無能な上司と仕事にうんざり!中間管理職』、『死刑問題どうよ!?』、『世界を救いたい、平サラリーマンの熱い想いよ社長に届け!』、『営業だけが花じゃない。スタッフだって頑張ってる!』…の4本でお送りします。という感じかしら。

    長編を待つ。

  • 前巻の発売から、ずーっとずーっと、首を長くして待っていたので、とても嬉しかった。十二国、その仕組みが、なんだか箱庭のような、何か高次の物が作った実験世界のようにも感じる。今回のお話も、これまでのお話も、主人公、脇役、みな登場人物たち誰もが、翻弄され苦しみつつも、覚悟を持って生き抜こうとするところに惹かれ、何度も繰り返し読まずにいられない。

  • 「丕緒の鳥」 小野不由美


    「希望」を信じて、男は覚悟する。慶国に新王が登極した。即位の礼で行われる「大射」とは、鳥に見立てた陶製の的を射る儀式。陶工である丕緒は、国の理想を表す任の重さに苦慮していた。希望を託した「鳥」は、果たして大空に羽ばたくのだろうか―表題作ほか、己の役割を全うすべく煩悶し、一途に走る名も無き男たちの清廉なる生き様を描く全4編収録。
    (作品紹介より引用)

    小野不由美さんの十二国記シリーズはヤバいです!
    超面白い。
    超・超面白い。
    その作り込まれた世界観に圧倒されるし、メインキャラクターも個性的だし、セリフも奥深いし、読んでいて最高に気持ちいい瞬間がある。
    本当に面白くて、小説なんだけど「漫画か?」と己にツッコミをいれたくなるほど何回も読み返してます。

    一応シリーズもので、これまで外伝短編あわせると8作品が出てます。まだお話は完結してません。
    で、完結してないんだけど全然続きが出てこなくてようやく出たのがこの「丕緒の鳥」。
    なんと、12年ぶりよ!
    しかも12年ぶりなのに本筋じゃなく短編(笑)
    ヒドイ(ToT)
    まぁ「新作長編もこれから出ます」という情報が出ただけいいですけどね。
    戴国がどうなるのか、慶国は?
    気になります。

    まだ読んだことのない方のために解説すると、
    十二国記シリーズはファンタジーものです。その名のとおり、十二の国がある中国っぽい雰囲気の世界が舞台です。
    十二国すべてがお話で出てくるわけではなくて、メインは慶国、雁国、戴国、恭国あたりでしょうか。
    (作品ごとに舞台となる国や主役、年代はかわります。でも基本の登場人物は各作品に共通してでてきます。)
    この世界では、基本的に王政で麒麟とよばれる特別な生き物(人?)が国ごとに存在しています。
    この麒麟が王様を選びます。
    麒麟は基本的には不老不死で、王も麒麟に選ばれた時点で不老不死になり、国に使える人たちも不老不死です。(ざっくり刃物で切られれば死にます)
    色んな国の王様や麒麟や政治や民の話です。

    シリーズ第一作目では、蓬莱(限りなく私らの日常に近い近代的な世界)の中嶋陽子というひかえめ女子高生が、突然現れた金髪の男(これが麒麟)に王に選ばれ、無理矢理十二国の世界に連れてこられ、でも途中ではぐれちゃって、知らない人に騙されたりよくわからない化け物に殺されそうになったり散々な目に遭いながら元の世界に戻ろうと足掻く、というストーリーです。

    で、この短編はその世界に生きるどっちかというと普通の人たちの話です。陽子はほんのちょっとしかでてきません。

    完全ファンタジーな世界なんですけど、世界観が重厚でそこに生きる人々は我らとなんら違わないわけでして、ファンタジーなんだけど現実とリンクして色々考えてしまいます。

    この本のなかで特にインパクトがあったのは「落照の獄」という作品。
    法治国家として長く平和だったけどなんだか最近不穏な空気になってきた柳国で、大量殺人犯を死刑にするかどうか裁判官たちが悩む。
    という話です。
    不穏な現実世界と重なりますよね。
    実は最近、殺人して無期懲役中な人の書評ブログを読んでたりするので、それも重なって「死刑」についても考えたりしちゃいました。
    (この人については色々興味深いのでおいおい本を読んで感想文書きます。)

    これ、元々ライトノベル扱いだったらしいんですが、全然ライトじゃないです(笑)
    こんな武骨なのがライトノベルなら世の中の本なんてライトノベルだらけです。
    っていうか前から疑問なんだけどライトノベルってなんなのさ(笑)
    私に言わせりゃノベルにライトもヘビーもねぇ!

    作者の小野不由美は、館シリーズで有名な綾辻行人の嫁さんです。
    す... 続きを読む

  • なかなか読むのが苦しくなる話が多かった。国の役人も大変だなあ…
    もちろん王や麒麟から見た国の動きはおもしろいけど、こういう普通の人たちから見たこの世界もおもしろかった。

  • こういう短編があることで、十二国記の世界がより出来上がるというか。

    すごいなぁ、すごいなぁ。

  • とりあえず現時点(16年12月)で出ている最後の作品。これまで書かれてきたそれぞれの国の話と云うより、そこに住み、生きている人々の話で、正直物足りない。それぞれの国の話の続きを読みたい!!!

  • さらっと流し読み。
    民や役人ではなく、王やその周囲が中心になった話が読みたいと思うのは、我儘だろうか。
    短編集で補強してほしいと思っていた部分があまりにも書かれないというのはつらい。

  • タイトルにもなっている短編で陽子が出てきたので、慶に関する短編と勘違いしていたので拍子抜け。だけど、読んでいくうちに引き込まれていき、それぞれの立場からの物語を楽しむことができました。
    こんなに奥の深い物語を作れる小野不由美さんに尊敬です。

  • 王たちから少し離れた、この世に翻弄されている人々がかかれた短編集。
    正直どれも明るくはない。

    2016.9.23

  • 前回と違い、今回は職業人に焦点を当てた短編集。祭の鳥職人(慶)、裁判官(柳)、 山を守る国官(?)、暦を作る人々(慶)。
    王宮の上の方の人達はあまり出てこない。十二国記の世界観を固める話だったから、続編を出す気はあるんだろうなぁ……。

  • こちらもまたオリジナルの短編集、4編。

    自分が期待している、陽子さんや楽俊や、泰麒のその後ではなく、
    全く知らない人たちの4編。

    十二国記の最初の方は、あっという間に一冊を読み終えてしまったが、短編集は相変わらず苦手で、随分時間を要してしまった。。。

  • 普通に生きる人達の生き様が泥臭くて好き
    長編じゃなかったけど、この世界観は本当に好き

  • 「希望」を信じて、男は覚悟する―。
    表題作の丕緒の鳥(慶)ほか、落照の獄(柳)、青条の蘭(雁)、風信(慶)の全4編。己の役割を全うすべく煩悶し、一途に走る名も無き男たちの清廉なる生き様。お気に入りは「落照の獄」で殺刑者狩獺に面会したシーン。

    「風の万里~」後ということもあって、小休止の様な感じでゆっくり読むことができました。

    次は、図南の翼へ☆

  • いつ買ったっけ?2014?2015?

  • 待ち焦がれている十二国記の続きじゃないからと数年積ん読しつづけてようやく手に取ったけど、もっと早くに読んでおけばよかった。タイトルにもなっている丕緒の鳥の話の作り込みが特に素晴らしく、砕け散る陶鵲の澄んだ音が聞こえてくるかのよう。

  • 王を巡る物語ではなく、もう少し庶民に近い人々の物語。で、そのためか物足りないパワーダウンしてる感じ。読み進めるのも時間がかかった。

    ともかく、既出のシリーズは読み終わった。
    ファンタジーも良いなと改めて思った。

  • 十二国記の短編集!
    今回の主人公は王、麒麟や将軍ではなく下級の官!

    出世や保身に興味が無く唯々己の職務を全うしようとする男達の物語。

    今回の十二国記は異世界中の異世界では無く、少しだけ私達の世界を身近に感じられるような設定です。

    死刑に悩む裁判官の話や、国を災害から救い出したい研究員達。
    観測する事で世界の役に立とうとする男達
    極めて一周し過ぎて何が良いのか解らなくなった人とか?



    現実世界の問題を十二国に置き換えられるだけの世界になったという事ですかね!

  • 十二国記シリーズの最新作。今回は王やその周りの人々でなく市井の民が主役の短編集。
    圧政や王の不在による荒廃に苦しみながらもなんとか希望を見出そうと足掻く主人公たちの姿に胸を打たれました。
    相変わらず世界の作り込みが尋常でなく、羅氏や保章氏と言った聞きなれない役職や仕事もきちんと世界の一部として辻褄が合っていて違和感を感じさせない。
    死刑制度など、現代社会でも課題になっている部分に切り込んだりと意欲的な作品に感じた。表題作の最後でちょっと陽子が出てくるのが嬉しい。

  • 今回は短編集。ちょっと暗い内容だったけど、その世界にすぐ入り込めた。
    どの話も、ラストの余韻がよかった。

  • 十二国記の短編集。それぞれしっかり
    まとまっていて面白い。

  •  とにかく陰気で重たい印象のストーリーばかりです。
     考えて見れば、「落照の獄」以外はハッピーエンド? なんだけど、文章に比べて、ラストの幸せの兆しが少ないです。(あれ、「青条の蘭」はハッピーエンドなのかな? 好意的に読めばハッピーだけど、マイナス思考気味に読むとバッドエンドかもしれないですね。あの里木になった実がもし青条じゃなかったら……。)
     私はもっとはっきりしたハッピーエンドが好きなので、ちょっと物足らなかったです。あと、やっぱり本編の続きが読みたいですね。

  • 「希望」を信じて、男は覚悟する。慶国に新王が登極した。即位の礼で行われる「大射」とは、鳥に見立てた陶製の的を射る儀式。陶工である丕緒は、国の理想を表す任の重さに苦慮していた。希望を託した「鳥」は、果たして大空に羽ばたくのだろうか―表題作ほか、己の役割を全うすべく煩悶し、一途に走る名も無き男たちの清廉なる生き様を描く全4編収録。
    「Bookデータベース」より

    最後の解説にもある通り,ファンタジーでありながら,リアルな描写からファンタジーでないような感覚で読める4つの短編集.
    どうしようもない現実に立ち向かう4編の中の主人公たちには「清廉」ということばがしっくりとくる.厳しい現実に向き合いながら,そこから前向きになれる要素を見つけることができることが救い.

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丕緒の鳥 十二国記 (新潮文庫)の作品紹介

丕緒の鳥は、小野不由美さんが描く人気シリーズ十二国記の最新刊です。今までの作品の世界観を活かしながらも、王の視点ではなく民の視点で描いた短編集であることが特徴です。そのため、王や国といった大局的な視点よりも、人間そのものに焦点を当てていると言えます。今までの作品であまり描かれなかった人々の姿を描写し、新たな魅力をシリーズに与えた作品です。

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