- Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101241135
感想・レビュー・書評
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1990年代中頃のヴェトナムが舞台。
ヴェトナム戦争、アオザイ・・・と、少ない知識で読み始めた。
解説に『血と涙のヴェトナム史』とあるように、その歴史は戦争と紛争の重い歴史。そして、祖国に見捨てられた人たち。それは、日本の歴史にも・・・。江戸幕府の鎖国令により見捨てられた日本人の墓がヴェトナムに。
北朝鮮により拉致された人達の事が頭に浮かんだ。祖国は国民を、けして見捨ててはいけない。 -
1990年代中頃のヴェトナムが舞台。
ヴェトナム戦争、アオザイ・・・と、少ない知識で読み始めた。
解説に『血と涙のヴェトナム史』とあるように、その歴史は戦争と紛争の重い歴史。そして、祖国に見捨てられた人たち。それは、日本の歴史にも・・・。江戸幕府の鎖国令により見捨てられた日本人の墓がヴェトナムに。
北朝鮮により拉致された人達の事が頭に浮かんだ。祖国は国民を、けして見捨ててはいけない。 -
よく調べて書いていらっしゃるなーと思いました。
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ヴェトナムに縁ある女性の凛とした生き方。主人公の男性の視点からほのかな恋心とともに描かれる。ヴェトナムの歴史も織り交ぜられる。
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平岩弓枝氏の小説を初めて読みました。
文庫本の表紙はあまり好きではありませんが、「ヴェトナム」という文字にひかれて手に取りました。
舞台照明家の主人公、大友健が、ヴェトナム人の母を持つデザイナーのヒロ・聖子と、同じくヴェトナム人の祖母を持ち、ホーチミン市で日本料理店を経営する梅本千尋の二人の魅力的な女性と出会い、今まで知らなかったヴェトナムの現在と過去に目を開いていく・・・というのがおおまかなストーリーです。
登場人物の言葉を通じて、筆者のヴェトナムへの思いを語ることが、この小説の目的であったように思います。
波乱と苦渋に満ちたヴェトナムの歴史を自らの「血」の中に感じながらも、強く明るく生きようとする女性の姿に、筆者はヴェトナムの未来を描こうとしたのでしょう。
文庫本の最後の、井川一久氏の解説文に次のようなヴェトナムの格言が紹介されていました。
「過去を忘れず、されど怨まず」 -
ただの旅物かと思ったら歴史的な話もあって面白かった。