春秋山伏記 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101247083

感想・レビュー・書評

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  • この小説は山伏が主人公のようでありながら、実は江戸後期の村人の誰かれが主人公に物語になっている
    私には、方言は急速に衰弱に向かっていると言う考えがあるので、あまりいい加減な言葉も書きたくなかったのである

  • ついつい読み進んでしまうリズミカルな会話文と、強い訛りが印象的。世俗と聖の中間をいく山伏のあり方が、とても身近に感じられた。
    貧しい農村を舞台に、男女の仲や親子関係、金の話など、人間臭い生活が生き生きと描き出されている。

  • 怪談風味の山里の話。ラストの「人攫い」がおもしろかった。落人伝説の村が点在し、大鳥池は秘境だった。方言が多く、わかりにくいところも。山伏は、肝煎や長人など村役人とならびインテリ層を形成。

  • 庄内地方の村に現れた怪しげな、しかし親しみのある山伏、大鷲坊。実は子供の頃もその村に。一寸エッチで愛嬌のあるその姿は健康的な日本の農村(江戸後期?)の微笑ましさを楽しく語ってくれます。足萎えの娘を心から癒す、不倫の発見から恐喝になった村の事件の円満解決、冴えない独身怪力男の嫁取り助けと狐憑き娘の解放、人穫いの幼児を追っての羽黒三山中の追尾行、そして幼なじみの若い後家とのロマン、楽しい本です。著者の作品は庄内弁を忠実に言葉で書き表し、読んでいるうちに自然と東北弁の世界にはまっていくのも楽しいものです。

  • 料理長から借りる。
    初版、昭和53年

  • 水準。

著者プロフィール

1927-1997。山形県生まれ。山形師範学校卒業後、教員となる。結核を発病、闘病生活の後、業界紙記者を経て、71年『溟い海』で「オール讀物新人賞」を受賞し、73年『暗殺の年輪』で「直木賞」を受賞する。時代小説作家として幅広く活躍し、今なお多くの読者を集める。主な著書に、『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』『白き瓶』『市塵』等がある。

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