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みんなの感想・レビュー・書評
男と女にまつわる短編集。よかった。本当によかった。
藤沢周平の人情話だと思ったらガツンと裏切られる厳しい話から、ほろりと涙してしまうようなものまであった。特に表題の「驟り雨」は大好き。この短編にめぐり合えてうれしい、と思った。
これ、役所とかの離婚受付窓口において、待ち時間の間に読んでもらうようにすれば離婚がへるんじゃないだろうか。
江戸の下町に生きる、名もない庶民の人間模様を描いた短編集。
短編集『たそがれ清兵衛』の時のようなスカッと感は少ないけれど、
もちろん江戸時代に私も藤沢周平も生きたことないのに、江戸下町の風景が、情景が、自然と浮かび上がってくる。
特に表題作の『驟り雨』(はしりあめ)。
事件はなにも起きない、ただ、これから盗みに入ろうとする男が神社の軒下で雨宿りをするだけ。なのに、同じく雨宿りのために立ち寄った人々の会話をきいた彼の心の動き、ずっと降り続ける雨の音、雨の匂いがただよってくる。
真っ当ではない人生でもみんな心を持ちながら懸命に生きている。
ときに我を省みる。諦めたり、幸せを夢見たり・・・そんな登場人物たちに励まされる。
あらすじ -------------------- 激しい雨の中、一人の盗っ人が八幡さまの軒下に潜んで、通り向いの問屋の様子を窺っていた。その眼の前へ、入れかわり立ちかわり雨宿りにくる人々。そして彼らが寸時、繰り広げる人間模様……。表題作「驟り雨」をはじめ、「贈り物」「遅いしあわせ」など、全10編を収める。抗いきれない運命に翻弄されながらも江戸の町に懸命に生きる人々を、陰翳深く描く珠玉の作... 続きを読む »
全1巻。
短編集。
しみる。
けども。
不幸の中でほんの少しともる幸せ。
小さいがゆえに、かけがえがなく、
人生ってそんなものって気がする。
そんな話。
あれだ。
自分の嫌いな北の国から臭がする。
鬼平の後だからなおのこと暗く感じた。
まあ。
藤沢先生らしいっちゃらしい話なんだけど。
まだいいかな。
もう少しガツガツしよう。
自分。
2007.03. いい!藤沢さんの小説は、数年前から”中高年の心に染みる”なんて言われたり、映画化されたりでおじさんに大人気だったけれど、私は敢えて読まなかった。中高年のうちの父も、藤沢さんの小説をたくさん読んでいたのに。だけど「十話」というアンソロジーで表題作の「驟り雨」に出合って、思いは変わった。市井の人々、それも裏店に住んでいるような貧しい人の心の機微が本当にうまく描かれている。無駄な文はひとつもなくて、でも気持ちが伝わる。情景が浮かぶ。素晴らしいです。

読み終えて、本を閉じ、あぁ人間て、かわいいなぁ。
と、人肌のぬくもりに包まれるような温かさに
心がゆるむ短編集。
どの主人公もどこか幸せでないし、幸せになれたかと
いうと、そうでないかもしれな...





