闇の穴 (新潮文庫)

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著者 : 藤沢周平
  • 新潮社 (1985年9月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101247144

闇の穴 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 藤沢周平の初期の作品集。
    後半に入るとこっけい物やハッピーエンドの物も多くなるのだが、この作品集はまだまだ暗い。唯一”閉ざされた口”が幸せを予感させる終わり方であるくらい。
    しかしながら、それでもなお救われる感じがするのは、暗い中に著者の暖かな眼差しのような物が感じられるからだろう。
    このところ、ちょっとストレスがたまり、そうなると周平を読みたくなってしまう。この人の作品は、読んでいる間物語の中に入り込めて、色んなことを忘れさせてくれる。一種の精神安定剤になっている

  • 7つの短編集。後半の作品は藤沢さんのものとしてはおもしろくなかった。「荒れ野」「夜が軋む」は、東北の伝奇物の雰囲気で著者の小説として実験だったのであろうか。2016.5.28

  • 藤沢周平の時代小説はいろいろ読んだけど、かなり暗い。
    怖い話もあって、新鮮だけど、暗い。

  • 時代劇小説の短編集。これで終わっちゃうの?って言う結末が多かったけど、一冊読み終えるうちに「後引く様な終わり方が一番いいのかな」なんて思えるようになっていった。

  • 少し毛色の違う作品。ミステリアスな部分にオカルトな面。こういうのもありか。

  • 短編集。
    「木綿触れ」
    結城友助は赤子を亡くして落ち込む妻に絹を買い与えた。妻のはなえは毎日嬉しそうに縫っていたが、藩から倹約令が出たために絹の着物は着れなくなってしまう。それに逆らい密かに着てしまった姿を結城のかつての上役に見られてしまい…。

    「小川の辺」
    戌井朔之助は妹、田鶴の夫を討つよう命じられる。脱藩した義弟は田鶴を伴い逃亡している。それを追跡する旅に奉公人であり、朔之助と田鶴と兄弟同然に育った新蔵が同行する。田鶴と新蔵は相愛の仲だったようで…。最後の朔之助が藩へと帰るシーンが爽やかで良かった。

    「闇の穴」
    おなみの前にかつて別れた亭主、峰吉が現れる。新しい夫と子供に穏やかに暮らしていたが、幾度もやってくる峰吉に不信感を持つ。おなみが用件を問い質すとあるところに品物を届けて欲しいと頼まれる。

    「閉ざされた口」
    金貸しの男が殺されるところを目撃して以来、おようは口がきけなくなってしまった。おようの母はそんな娘をひとりで懸命に育てている。そうして近寄ってきた男の正体は…。幸せになれてよかった。

    「狂気」
    幼児趣味の男の話。まさに狂気というタイトルが相応しい。

    「荒れ野」
    若い僧の明舜は旅の途中で一軒の家に辿り着く。疲れが取れると勧められた肉は猿の肉らしい。毎日その家で独りで暮らす女と交わり続けるが、次第に何かがおかしいと不安に駆られる。そして近くにある廃村へと足を踏み入れると、人間の骨がそこらじゅうにある。最後に見たのは明舜の錯覚だったのか、それとも…。

    「夜が軋む」
    飯盛り女の身の上話。こけし職人の夫と近くに住んでいた男の死。どこか不気味な話だった。

  • 去年映画化された「小川の辺」を含む、6篇の短編が収録されています。
    最初の2篇は海坂藩を舞台にした武士の話で、次の2篇は江戸の町人の話なんですけどミステリーっぽいかんじでちょっと新鮮でした。
    最後の2篇は民話っぽいというかちょっとホラーも入っていてなおかつエロいかんじでこれもわたしがこれまで読んだ藤沢作品にない感じのものでこれまた新鮮でした。
    わりとこれまで読んできた短編っていうのは大抵1冊が似たようなジャンルの話でまとめられているものが多かったのでこの本はいろんなジャンルの話を読むことができてちょっと得した気分になりました。
    まぁ、今は市井ものしか読みたくないんだって時には向かないですけど‥‥。

  • ちょっといつもと違う藤沢さん。
    流石です。

  • 他の作品でもいえるが女性の描写が素晴らしい。
    「小川の辺」の田鶴は気が強い反面もろさもある女性、その他にも哀れ、可憐、たくましさなど、様々な女性が描かれている。
    「小川の辺」は映画の方を先に見たが、原作を忠実に再現していることが分かった。
    何より、最後の2編の印象が強い。
    それぞれ陸奥と出羽の国を舞台とした妖しい女性の伝奇物語になっている。
    藤沢作品には珍しい内容だと思った。

  • 初藤沢周平。時代物だけど読みやすい。図書館にたまたまあったやつなので、次は代表作を読んでみたい。20111103

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