- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101247151
感想・レビュー・書評
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過去の読書ノート記録第4弾
藤沢周平の洋書趣味を活かしたハードボイルド探偵小説。
(以下ネットなき時代なので全て自分用覚えです)
『漆黒の闇の中でー彫師伊之助捕物覚えー』94.12.28読了
藤沢周平著 新潮文庫 400円
86年9月発行 82年単行本
元は凄腕の岡っ引、女房の心中自殺をキッカケに今は版木彫り職人の伊之助が主人公。
同心石塚に頼まれて、殺人の水死人の素性を洗う。
やがて水死人も、女房も、殺人鬼も、みんな欲得だらけの世界が見えてくる。
親方の藤蔵の目を盗みながらの探索が、伝統的なハードボイルドを思わせる。
江戸の情緒と
下町おかみさんのお喋り
そこから上手く情報を聞き出す伊之助
等々のディテールが面白い。
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「消えた女」に続く彫師伊之助捕物控の第二弾。
物語の背景が「神谷玄次郎捕物控」のそれと似ている感あり。
本作主人公伊之助はかつては十手を預かっていた岡っ引きだけれど、今は版木の彫師。
かつて世話になった同心とのつながりで時折り手先の様な仕事を任されてしまう。
金にならないそんな仕事を本業の合間に頼まれて、半ば嫌々ながら、うるさい版木彫りの親方に嫌味を言われながらもつい首を突っ込んでしまうのは探索の面白みから離れられないということだろう。 -
伊之助がカッコいい!とにかく強い。しかも相手を柔術でのしちゃう。
今回は自分の元親分じゃない石塚さんにいいように使われちゃうんだけど、金のためじゃなく純粋に捕物に邁進しちゃうのが伊之助のカッコよさよ。漢である。
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確かに作品の味が他の作品と異なっている気がします。
「藤沢作品を読んだぁ」という感じは薄いですね。
私も読むのに時間がかかりました。確かに作品の味が他の作品と異なっている気がします。
「藤沢作品を読んだぁ」という感じは薄いですね。
私も読むのに時間がかかりました。2022/01/25
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元岡っ引きの伊之助がある殺人事件の犯人捜しを目明しから頼りにされ、犯人像を追及していく中で起こる第2、第3の殺人事件、そして自らの危機。伊之助が番頭から被害者の、町の井戸端会議の女性集団から失踪の女性中の話、その他にも謎に迫っていくを聞きだす場面の描写が何とも秀逸。藤沢らしい江戸の情景描写の美しさも薫り高く江戸情緒を感じさせてくれる。
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前回ほどではなかったけど、面白かった。
話の内容に対して、文量が少ないかも。 -
藤沢周平の捕物帳。いつもながら、面白い。暗闇に蠢く犯罪、それを、アングラで追いかける岡っ引きあがりの伊之助。
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何と言うことは無い"捕物帳"なのですが、藤沢周平が書くと何かが違う気がします。決して重々しくは無く、それでいて安出来合いではないと思えるのはファンの僻目でしょうか。
ストーリーがご都合主義でないことも有るのですが、やはり出てくる人物の一人一人が、ほんのチョイ役でもキッチリ描かれているのが素晴らしい。 -
唸るくらいに読ませる。
地味ながらもかなり面白い。
少しずつ犯人に近づいていくのだが
絶妙に焦らして話が展開するので、
読むのがやめられん。
って、この本一回読んでるにも関わらず、
また買っちまったじゃんか。とほほ。
ブクログ感想書くときに気づいたワイ。 -
L 彫師伊之助捕物覚え2
飽きさせない展開。が、前作よりも話が寺から大奥まで及んででかくなりすぎた感じがしないでもない。殺人鬼っていうのもピンとこないし。一町人には手に余る感じも。