たそがれ清兵衛 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101247212

感想・レビュー・書評

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  • 藤沢周平、初読み。一見うだつの上がらない主人公だが実は剣豪で、様々な危機に立ち向かう8編の短編集。
    各話の主役、登場時はことごとくぱっとしない。ごますりだのだんまりだの日和見だの、何だかさえない。勿論それには理由があるのだが、そんな彼らが藩の分裂や汚職でもつれた人間関係等、事件に巻き込まれるたび見せてくれる見事な剣の腕前。その場面が本当に素晴らしい!どの話もワンパターンぽくはあるのだが、今度はどんな風に活躍してくれるのか?とだんだんワクワクしてくる。勿論、巻き込まれる事件も巻き込まれ方も話によって少しずつ変えているし、時には苦々しい思いをする場面もあり。メリハリのきいた起承転結と物語の痛快さは、流石である!
    江戸が舞台とはいえ、組織の軋轢や男女の複雑な心模様が他人事とは思えず、それはいつの時代も変わらないものよの、と思う。

  • 展開は全部一緒なんやけど、それを期待してる僕がいる。アインシュタイン、和牛あたりで映画化したら面白いと思う。
    昔やって真田広之はちょっとかっこよすぎる。

  • 藤沢作品には珍しく(?)、爽快な読後感を味わえる短編集である。
    それにつけても、とりわけ風景描写の映像喚起力が素晴らしい。

  • 映画化されているからと思っていたらまさかの短編集。基本的にどれも普段馬鹿にされている武士が隠している剣の腕によりハッピーエンドという流れ。時代劇的勧善懲悪は良い。

  • たそがれ清兵衛含む8編の短編集。
    表題のたそがれ清兵衛、うらなり与右衛門、祝い人助八の3編が特に好きでした。
    城仕えの藩士たちの様々な仕事内容や生活、当時の堤防増設の工事の様子なども物語を通じて知ることができて嬉しい。教科書で勉強するよりも全然、小説の中で歴史を知る方が数倍楽しくて知識も増えるはず。
    友や家族のために命をかけて討ち合う藩士たち。
    かっこいい。痺れました

  • タイトルの部分だけ読んだ。愛だなぁ

  • たそがれ清兵衛は映画を見たことがあったけど、映画と内容が少し違っていて、私はこちらの内容の方がよかった。短編なので あっさりとしているけれど、どれも心に残る話だった。

  • 同じ歳くらいのやつが書いたんか!ってくらい今の人にも読みやすい時代小説だと思った。
    映画も観よーっと!

  • audibleで視聴
    聞かせる文章。
    清兵衛、ほんと強い。あっさり。
    奥さんのことも含め、なんとなく上手くいきすぎてるような気もするけど。

  • 夫に勧められて。歴史のようなもの全般に素養がない&小説なんていつぶりだろう、、という感じでしたが、全編おもしろく読めました。

    本筋とは関係ありませんが、
    フィクションといえど、江戸時代も現代も、働く人は大変ですね。。

    ほかの藤沢周平作品を読んだことはないのですが、勧善懲悪がメインなのでしょうか?
    さわやかな文体と安定感あるストーリーで、読んでいると不思議と安らぎます。あっさりしたものが食べたいときに読むといいかも。

著者プロフィール

1927-1997。山形県生まれ。山形師範学校卒業後、教員となる。結核を発病、闘病生活の後、業界紙記者を経て、71年『溟い海』で「オール讀物新人賞」を受賞し、73年『暗殺の年輪』で「直木賞」を受賞する。時代小説作家として幅広く活躍し、今なお多くの読者を集める。主な著書に、『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』『白き瓶』『市塵』等がある。

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