- Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101248035
感想・レビュー・書評
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ポルトガルに行きたくなった
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著者のエッセー第四弾。何れも、昭和の末から平成の初期に書かれたもの。平成の末に読むのもまた一興、ということで読んでみた。
長男の出産を描いた「人が人を生むために」など、「とっておきの日常生活」の章の作品が面白かった。その他のエッセーは、既に読んだことのある内容のものが多かった。ラストの「父の旅 私の旅」は、父、新田次郎の絶筆となった「孤愁――サウダーデ」のポルトガル取材旅行を辿る紀行文。細かく描いているためかちょっと長すぎ。 -
『国家の品格』で有名な数学者にして名エッセイスト藤原正彦の随筆集。数ある著作のなかからこの作品をチョイスした理由は、アルティン予想の解決に没頭していた時、蒲郡の竹島で海を眺めながら考えめぐらしたことが書かれているので。
(一般担当/匿名希望)平成30年3月の特集「数学っておもしろい!」 -
藤原正彦、父になる。
藤原正彦、女性問題について考える。
藤原正彦、父を辿る旅に出る。
エッセイ集だが、この3つが主軸になっているように感じた。
そして文学作品を読んでいるような言葉の美しさに胸を打たれ、彼の心の動きが自分のもののように感じた。 -
寺田寅彦〜岡潔〜藤原正彦とここまできたぞ
どれも好きだな特に後半ふたつ。サウダーデの石。 -
何年越しで読んだのだろう。車の中に常備して、思いがけず時間を潰さなきゃならなくなった時などにチビチビと読んできた。エッセイ集なので、そういう読み方でも大丈夫。
それでいて、前の内容も何となく覚えているので、良い作品なのだろう。藤原正彦さんは、数学者なのにほんとに筆が立つ。 -
論理的思考の大元にある情緒。
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04/23-
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およそ数式の出てこないエッセイ集。おそらく日本語文章の論理性がしっかりして、段落の分かれ方が絶妙だからか、無意識のうちでも理解しやすく、とても読みやすい。
数学以外、家族のことなどを語る文章はやわらかく、数学教育への提言に近い内容になると悲観的ながらも熱い文章になっている。
後半1/3を占める「父の旅 私の旅」は沢木耕太郎の「深夜特急」を彷彿とさせる。