重力ピエロ (新潮文庫)

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著者 : 伊坂幸太郎
  • 新潮社 (2006年6月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (485ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101250236

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重力ピエロ (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 泉水と春の兄弟。2人兄弟でこんなにもしっくりくるのはなかなかいない。軽快な会話が飽きないし素敵だと思う。父が加わるとさらに会話が弾む。物語も好きだけれど会話がとても好きだった。28年前の事件、今起きている放火事件、グラフィティーアート。気づいて欲しかったから?わざと気づかせた?泉水は頭良く切れるようでいて抜けている。夏子さんも抜けている。ストーカーは真似できないけど感心してしまう。
    h29.6.21

  • 「春が二階から落ちてきた。」
    冒頭と末尾の一文。

    文字通りの意味でしかないのだけど、、、。

    それにやっぱり、メロスを意識している。
    もしメロスが、反省も罪悪感も感じなかったら。

    春も、邪知暴虐の王にもチャンスを与える。
    けれど、応えない王には、悪でもって報わせる。反省しない。

    やっぱり初期の作品群がいい。
    優しくって<黒澤>に「賞賛に値する」と評される父親。
    ぶっとんだ妻に振り回される。
    あ、そっか。兄の泉水も、この父親もセリヌンティウスなんだな。

  • だいすきで大切な、わたしの人生の本。

  • 井坂氏の独特のキャラクター回し、繰り返されるフレーズ{春が落ちてきた}重力ピエロの意味するもの、なかなかの個性で、問うテーマも重い。
    直木賞候補も納得というか、このとき賞をとらせたかった。今では今更という感じかな。

  • 2017年4月30日読了

    473ページ

    舞台は仙台、二人の異母兄弟が主人公。この家族の、異母兄弟にまつわる過去に暗い出来事がある。

    冒頭、最初の一行目でストーリーを見誤る可能性がある。さすが伊坂幸太郎。

    なぜ、二人の兄弟が異母兄弟なのか?家族に起こった暗い出来事とは?前半に簡単にわかってしまうのだが、この事実が伏線となりストーリーに深みを持たせる。

    仙台市内で発生するグラフィックアートとその現場近くで発生する放火事件に、兄弟が犯人を突き止めるべく、動くのだが単純な謎解きではなく、このグラフィックアートと放火も見事な伏線になっている。

    伊坂幸太郎はこの小説を通して、社内における不条理なことや不公平と思うが誰も大きな声で言わない(言えない)ことを伝えたいのだと感じた。
    私もこのような犯罪者を許してはおけないし、被害者とその家族が一生苦しんでいるのにもかかわらず、加害者がのうのうと暮らしている社会は如何なものかと思う。

    「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ」

  • 配置場所:広3文庫本,広呉文庫本
    資料ID:93083795,93166047
    請求記号:080||I

  • 兄のイズミの心は救われたのか?

  • 本はそこそこ厚みがある長編ものだが、文章は軽やかに、スイスイ読める。
    これこそ伊坂さんだと思う。
    内容は現実離れし過ぎかな。

  • 面白かった。伊坂作品はいくつか読んでるけど、本作でも何度か出てくる「達観」っていうのかな、そういう神の視点があるところが心地よい。地球上においていかに人間が傲慢な存在であるのかを気づかせてくれる。それと、個性的な登場人物の間で交わされる知的で、哲学的で、洒落た会話も味わい深い。物語に関係なくこの会話を味わうだけでも十分に楽しめると思う。ただ、本作に関しては、ちょっと気取り過ぎな感じもしたかな…、自分が無知だというのもあるけど…。

    扱っている内容は重たいものだけど、シュールな設定やテンポの良い洒落た会話によって重さが軽減されていて読みやすい作品。ただ、この独特の雰囲気は読み手によって好き嫌いが分かれるような気がするかな。

  • たとえどんなふうに生まれてきたとしても、生まれてきた命に罪はない。あくまでたてまえだけれど。
    冒頭とラストで同じセリフが使われているのも、いい感じだ。
    父、兄、当事者である弟、そして亡くなってしまった母。
    それぞれの立場で、精いっぱいの家族への愛を体現している登場人物。
    家族とは何だろう?
    優しい視点と互いを思いやる姿は、事件の裏側にひそむ理不尽な出来事をも包み込んで、あたたかい。
    ときに暴発してしまう苛立ちにも、ひたすらに思いつめていく思いにも、春の純粋さが垣間見える。
    すべてを自分の中に押し込めて生きる春。不安を感じながらも、春に寄り添い守ろうとする泉水。
    ふたりとも兄弟だけあって、とても似ている・・・と思った。
    兄弟がどんな明日を迎えるのか、はっきりとは描かれないまま本作は終わっている。
    爽やかな思いで本を閉じることが出来る1冊である。

  • 母がレイプされて出来た弟、落書き、放火、遺伝子・・と重たいストーリー。
    しかし家族の絆、兄と弟の良い関係(洒落た言い回しなど2人にしかわからないことなどとても好き)で読んでいて辛いことはなくサラッと読めた。
    ラストは私は好きだった。
    けどいい家族なのに、その陰で春は実の父のことをずっと苦しみ続けて恨みを持って育ってしまったのだけど、成長するうえで違う方向に導いて育ててやれなかったのかなーー。

  • 楽しいお話じゃないけど。
    心に響くストーリーだった。かなり完成度が高い。伊坂作品のなかでも人気が高いのも納得。

    「家族」とは何か、というのがこの作品の一番のテーマだと思う。
    血縁なのか、絆なのか。
    春が事実を知ってからの毎日の葛藤を想像するだにやるせなくなる。答えのない問いを自身に問いかけながら生きていくのは辛いだろう。
    作品のなかではそれは直接語られない。だからこそ、時々態度と化して垣間見える春の気持ちが痛々しい。
    私がもし春の家族でも、彼を許したかも知れない。

    主人公の泉水が、過去の記憶に思い巡らせることで、我々読者は「家族」の歴史を追体験することになる。
    そして、この「家族」がいつ何時も―秘密が明かされてからも「家族」だったことを知る構造になってる。
    巧いなあ。見せ方が巧い。

    泉水と春の兄弟の関係性が良い。
    お父さんも立派な人。
    彼ら「家族」は、みんながみんなを思っていて、優しくて、ともすれば危うくなる「家族」の根幹が壊れないよう懸命に「家族」であり続けようとする。その優しさがこの話の救いになってる。

    春が大事なときに泉水を伴うのは、縁起担ぎというより、正気を保つためなんじゃないかな。ヒトは独りじゃないと思えた時、正気になれるのかもしれない。

  • 母を強姦された兄弟の物語
    兄はDNA鑑定を行う企業に勤務
    弟は忘れた。 イケメンなのは覚えてる。
    放火事件が相継ぐが、何年も前に起きた強姦事件の被害現場になぞられて起きていることに気が付く
    実際の放火は弟が犯人で、強姦の加害者をおびき出す作戦
    弟は強姦魔の子供だと兄はDNA鑑定より知ってしまう

  • 何回も読み返してます。春と泉の兄弟が大好き

  • 血縁を超えた家族の物語。
    社会から許されるか、家族から許されるか。
    哲学や思想の強い弟が、法を超えてやるべきことを全うする姿を、自分の常識を超えたところで受け入れようとする兄。
    そして、血の繋がって居ない息子との血縁を軽々と超えてしまう父。
    家族の絆!!

  • 映画化された頃一度読んだけど改めて…

  • 初めて読んだ伊阪幸太郎の本。
    遺伝子、芸術、偉人、哲学などの様々な要素が組み込まれていて、登場人物達の会話が興味深かった。
    それぞれの価値観や考え方には色々考えさせられ、とくに「春」の考えには注目して読んだ。
    複雑な生い立ちの「春」には独特の見解がある。

  • 伊坂幸太郎はこれしか読んだことがないが、あまり面白さが分からなかった。これだけでやめてしまうのは勿体無い気もするが、他の作品にも手を出してみるべきかどうか。

  • ラッシュライフという本がなかなか読みやすかったので、同じ人からまた借りました。

    放火のルールはすぐには分からなかったけど、春がやっているのはすぐ分かった。
    意外と泉水も危なっかしいなと思っていたら、後半で葛城を殺そうとしていたんだな。。と分かってなんか安心した。

    きっと、お父さんが亡くなって、再び春が二階から落ちてきて、これで本当に自首しに行くんだろう。と勝手に思っています。死んで当然の命があると考える家族ではないと思う。


    明るい話ではないけど、ユーモアをふんだんに交えた描写や泉水の独特な話し方で、まさに
    「本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ」
    という感じだった。

  • お父さんが言うあの一言にとても救われる。

    映画版も好き。

  • 連続して放火が起こり、その近辺には落書きがある。事件の謎に挑む兄弟と父親。無駄なく進行していくが、少々長々しい。引用の言葉とか、偉人とか、哲学すぎる。

  • 主人公に感情移入しやすいし、コミカルで洒落のきいた会話があったり、とても読みやすい。最後まで結末が読めず、続きが気になる系。おもしろかった!

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重力ピエロ (新潮文庫)の作品紹介

伊坂幸太郎著の重力ピエロ、映画化もされ話題となりました。
兄弟に焦点あてたストーリーですが、弟は同じ母親から生まれたもののなんと、父親はレイプ犯。衝撃的な設定のストーリー。しかし重苦しさを感じさせずしかし兄弟や家族の絆もみられ、兄弟が事件について考えるなどミステリー要素もあります。どんどん引き込まれあっという間に読んでしまいますが結末も衝撃的です。最後まで驚かされます。

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