オー!ファーザー (新潮文庫)

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著者 : 伊坂幸太郎
  • 新潮社 (2013年6月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (557ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101250274

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伊坂 幸太郎
伊坂 幸太郎
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オー!ファーザー (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 4人の父が居る由紀夫。

    ①鷹、ギャンブラー。チンピラ風。
    ②葵、居酒屋経営。イケメン。女性好き。
    ③勲、中学教師。格闘技やスポーツが得意。
    ④悟、大学教授。真面目そうでたまにとんだことをいう。

    そして、それぞれの父親から得意分野を教え込まれた由紀夫は
    そこそこ何でも出来るいい男。

    由紀夫の周辺で色々な事件が巻き起こり、最後には「あれもこれも
    伏線だったのか!」と言うように、パタパタと回収されていく。
    これぞ伊坂幸太郎を読む醍醐味!

    そして各キャラクターの飄々としたユーモアあふれる会話。
    特に4人の父親達の個性がきっちり出ていて、父親と由紀夫
    の会話が好きでした。

    愛情あふれる4人の父親とそれを鬱陶しく思いながらも決して
    嫌ってはいない由紀夫。
    素敵な家族だ。
    お母さんはほとんど出てきませんが、みんなにものすごく愛されて
    いるのが分かるようになっています。

    お母さんどうせ最後まで出て来ないのかと思ったら、ちょっとだけ
    出てきて嬉しかったです。

  • 高校生の由紀夫君には、現在進行形で4人の父親がいる。

    このおとうちゃんたちがね、個性的でいいんです! そして、どんな形であっても(さすがに母1、父4、子供1という家族はスゴすぎるけど)、親って親なんだなぁとしみじみと思います。父4人、一緒に暮らしているのに、みんな由紀夫のことが愛しくて大切でしょうがないんですね。

    お父さん4人がいっぺんに参観日に来たら、そりゃびっくりするでしょうけど!

    しょうもないことも、ちょっぴりいけないことも、真面目に目いっぱい取り組む大人って(現実はともかく)いいですねぇ。それぞれの言葉に、妙な説得力があります。それはきっと、彼らの言葉と行動にブレがないから。

    事件も、冷静に思うと由紀夫君、かなりのピンチなんですが、なんだかお父ちゃんたちの愛情と結束を示すためのエピソード、としか思えなくなります。

    星ひとつのマイナスは、多恵子ちゃんってキャラが好きじゃないから。あのタイプの、人の話を聞かずに押しばかり強い女子って嫌い。まあ、その多恵子のキャラが、ピンチを脱するのに役立ったわけですが。鱒二君にもイラッとするけど、あいつのダメっぷりは、たぶん由紀夫君にも責任があるから、まあしょうがないのかもしれません。いや、でもやっぱりあんな奴ダメだ。

    とはいえ、とにかく楽しいお話です! そして、お父さんや由紀夫によって語られる&最後にちょっとだけ登場するお母さん。4人の夫と暮らすだけのことはある。おそらく、この作品の中では最強です。

  • 面白かった!やっぱり伊坂作品はその世界に夢中になる。
    電車での長い移動時間に読むと、時を一瞬に感じる。
    映像化が楽しみ。

  • 単純に面白かったです。伊坂作品は文庫でしか読んでいないし全部読んでいるわけではありませんが、最近読んだ「SOSの猿」も「バイバイブラックバード」も、どちらかというと実験的な作品だったと思うので、これは久々に自分の思う伊坂幸太郎の王道を読めた!という満足感がありました。が、作者いわく「第一期最後の作品ともいえる」ということで、やはりこれを最後に作風の転換(発展)があったということなんだろうなあ。こういう作品がこれからあまり書かれなくなるのだとしたらちょっと残念です。

    物語は4人の父親を持つ高校生・由紀夫くんが主人公。モテモテの母親が四股交際のあげく、生まれた子供の父親は4人のうち誰かわからないまま、あえてDNA鑑定なんて野暮なことはせず、全員と同居しているという特異なファミリー。父親たちは由紀夫くんを溺愛していて、ピンチのときには全員一致で協力して息子を助け出してくれます。

    この4人の父親がそれぞれ個性的で、どのパパもとても好きでした。一人を選べないお母さんの気持ちもわかる(笑)。由紀夫くんも良い子だし、はた迷惑な幼馴染の鱒二くんもなんだか憎めない。唯一苦手だったのは、紅一点キャラの多恵子ちゃん。こういう子がいないとストーリーが動き出さないだろうから必要なのはわかるけど、身勝手で強引で押し付けがましくて、男性から見るとこういう子が魅力的なのか男性作家が好んで書くタイプの女の子ですが、同性からはちょっと嫌われるタイプだと思います(苦笑)。まあ後半の由紀夫くん救出劇には役立ってくれたのでチャラという感じでしょうか。

    とりあえず続きが気になって勢いで読めてしまうし、伏線回収→ハッピーエンドなので安心して読めます。解説は島田雅彦。

  • 読んでいると同作者の作品『ガソリン生活』のようなワクワク感が有りました。巻末の解説ではどちらも新聞での連載だったらしいです。

    さて本作品は作者本人が言うには伊坂幸太郎の第1部のラストを飾る作品のようです。
    伊坂幸太郎の作品群第1部は物語には荒唐無稽な設定がまず有り、散りばめられた伏線が夜の星座を思わせる様に繋がりを持ちはじめ最後にはその星座同士がさらに物語を紡いでいくと言った感じに加え、登場人物達の言葉に感心させられるのが特徴かと思います。
    本作品も正にその通りで、さらに付け加えるのであれば出来ることならこのままずっと読んでいたくなる様なお話です。

    主人公の由紀夫には父親が4人います。
    ギャンブル大好きな『鷹さん』
    女の子大好き『葵さん』
    本大好き『悟さん』
    鍛錬大好き『勲さん』
    この4人と由紀夫の関係が親子なのに見ていて楽しい。
    そしてトラブルメーカー『鱒二』とノーテンキガールの『多恵子』が由紀夫に色々な面倒事を持ってくる。本当に楽しかった!

    勝手なイメージですが街の雰囲気はイタリアっぽいというか、杜王町っぽいというかそういう雰囲気です。
    それも良い!

    最後に鷹さんは仕事してないのか?とそれだけ気になる。

  • 伊坂幸太郎の作品というのは、とにかく気晴らししたかったり、肩の力を抜きたいと思ったときに手に取る傾向にありまして、たいがい満足して読み終えることができる。本書もそんな作品のひとつで、なんとも楽しめた一冊でした。
    どうやら著者自身、「第一期」を締めくくる作品とのことで、確かに、本書からは「ラッシュライフ」や「陽気なギャングが地球を回す」といった作品に近い構成(キャラクターや展開など)でなんだか懐かしい思いも感じたのでした。

  • 久しぶりに小説がよみたくなって、積んでた伊坂さんの本に手を出す。

    伊坂さんの小説には、自信に溢れた女性が出てくることが多いけど、今回は父親4人という奇想天外なシチュエーション。
    しかもそれぞれ個性のある面子だから、そんな父親たちに干渉されて育った主人公はどこか冷静で、達観している節もあった。

    そんな主人公も辺りを仕切っている富林から突きつけられた要求に対して、自分にはどうにもできないという経験をしたことで、主人公は自分の無力さを感じるシーンがあって、世の中の理不尽さ、一人でできると思い上がっていた自尊心が崩れる様が読んでて辛かった。
    しかし最後は伊坂ワールドらしく、主人公の窮地に現れる4人の父親達の破天荒でとっぴな行動にスカッとした。楽しかった。

    この本を読んでいるとき、丁度資格試験の勉強が嫌になっていたのだが、父親の1人が言った言葉が心に響いた。
    その父親は、世の中には答えのない問題が沢山あって、そんな中、正解を教えてくれる試験というものは貴重なものだ。だから試験勉強は楽しんでするべきだ、と言っていて、なるほど、と思った。

  • 一妻多夫制を取り入れた家庭の話。
    それぞれの親父さんたちが個性的かつ会話が面白い。

  • 父親が4人、しかも同居という奇天烈な環境で暮らす男子高校生。
    色々な事件が起こりそれを解決していくわけだが、息子を取り合うわけでもなく愛情を持ってそれぞれが接し成長させていく。
    コミカルに描かれているが、子の成長は周りにいる大人次第。ひとりでこの4人分のをこなすのは難しいが、子を育てる親としてはたくさんの知識を持ってそれを子に与えるべきだし、考え方も柔軟でなくてはならない。なによりも愛情を注ぎ信頼関係を築いているのはステキな関係である。
    こんなふうに育てられた子は恵まれてるのかも。

  • 『4人の父親を持つ高校生、由紀夫は個性的な彼らに振り回されながらも、それなりに平和な生活を過ごしていた。しかし、街の知事選挙をきっかけに、彼の周りで不思議な事件が起こり始める。それぞれの出来事の裏にあるつながりとは何なのか?』

     面白かった! とにかく面白かったです。
     伊坂幸太郎独特の、軽妙なセリフ回しやユニークなキャラクターが満載です。そして、それらが伏線となり、終盤で一つにつながるところなんて、まるで手品を見ているように、鮮やかで、それでいて緻密な計算がされているのだなぁと、感嘆せずにはいられません。
     文庫本にして500ページ近くある長篇ですが、内容の面白さにくぎ付けになり、スルスルと読了まで進んでしまいました。これぞ、伊坂マジック!

  • 読み終わるまでにめちゃくちゃ時間かかった。。
    伊坂幸太郎なのに。。

    伊坂マジックの伏線は健在だけど、、単調?盛り上がりに欠けるというか。。

    父親が4人の設定は面白いけど、内容が薄っぺらい。

  • お父さんがみんなそれぞれかっこいい!由起夫も魅力たっぶりでした。

  • 頂き物本。
    今まで何作か伊坂作品を読んで来た中でこの作品はいい意味でも悪い意味でも平均点。
    あからさまな伏線、予定調和な結末。
    主人公は突っ込みに徹し他のキャラがボケ担当。
    この図式は米澤作品の古典部シリーズと同じ雰囲気、毒気がある分米澤作品の方が好み。

    既読の作品と変わらず80年代のS.スピルバーグプロデュース、ロバート・ゼメキスまたはロン・ハワード監督作品って感じ。

  • こんな個性的で素敵な父親が四人もいるなんて!
    羨ましい、、、。
    子供は親に少なからず影響を受けるってでてきたけど、由紀夫君もやっぱり四人からの影響を要所要所で受けてるなあと思って面白かった。
    こんな風に四方向からアドバイスしてくれるお父さんたちいたら、そりゃ物知りになるかもね!

    日本語の題名はオー!ファーザーだけど、英語だとa familyなのもいいな。

  • お~もしろかった~。
    映画は実にうまいことこの世界を表現していたのだと改めて思った。
    そして最後の山場は、映像としてみた方が面白いかも。

    同じ言葉をかさねること。
    違う性格をかぶせること。
    何度も繰り返される追いかけっこ。
    小説のテクニックが多々ちりばめられているこの小説で、描かれていることはただ一つ。
    とーちゃんは息子を愛してる!

    ここまで愛されていれば、うっとうしくって多少ぐれてしまうかもしれない。
    でも、いーんです!
    ぐれて反発するべき父親が、通常の4倍いるんですから。

    4人の父親が、自分なりのアプローチで息子に関わろうとするのが見ていて楽しい。
    4人は性格がバラバラなのに結構仲良しで、決してほかの人を貶めない。
    由紀夫の素直で嫌味でクールでお人よしな性格は、かくして形成されたのだろう。

    ちょこっと出てきたガンダムネタに「うひひ」と笑い、今川焼か…伊坂幸太郎は今川焼派なのか…と肩を落とすのは、間違った読み方と思います。
    あ、札幌では今川焼のことをおやきというのが一般的です。
    長野のおやきとは別物なのです。

  • こんなお父さんたちなら大歓迎で結婚を決意した母親を尊敬する。
    一夫一婦制のため、子供にとって父親はだいたい1人。その1人の人格や経験ではどうしてもカバーできない部分があるはず。各分野に優れた能力に加えて、根底にある真っ当な人間性をベースにした父親たちは最強のバランスを発揮している。

  • 伊坂さんにしては珍しく、時系列の整った冒険小説?「オー!ファーザー」です。

     元々が新聞連載だったため?時系列が整っていて、普通に読みやすい。息子と○○で○○な○○の父親の冒険的な日常が描かれています。

     思わず、「伊坂さん普通に面白いじゃん!」と口走ってしまった。物語が普通に流れて、ミステリー要素もありつつ、ヒーロー物の要素もある。

     父親の息子にたいする名言が、数多く披露されています。いい言葉が多い。覚えておきたいです。

    で、それほどまでの母親に是非、お会いしたい!

     伊坂慣れした人には、「普通じゃん」と言われる事必至の、普通な(内容はかなり面白い!!)小説。

    これ当りです!

  • 伏線に次ぐ伏線。1つずつでは不完全な事件が全部繋がったとき、1つの完成した事件が見えてくる。

  • 四人の父親の名前が一文字に対して、母親は二文字、そして主人公である息子は三文字。何か意味でもあるのだろうか?と勘ぐりつつも結局分からず仕舞い。伊坂らしい小説はやはりサクサク読めて面白い。後味が悪いわけでもないし気軽に読めます。

  • 久々に伊坂さん本を読む...勲さんは照英がいいなぁ...

  • 父親が複数いる・・・なんとも恐ろしい設定だけども、それを逆手に取り、自然な感じで複数の父親を並び立たせている。一般的には、よくも悪くもひとりの父親に大きく影響をうけて子は育つわけだけど、その父親が個性豊かな4人組なんて・・・

  • 面白くなるまで読むのに苦労したが、後半はいい展開だった。

  • 本の読み終わりのタイミングが微妙に予測できず、また会社の積読より1冊。
    小学校の頃好きだった本を思い出した。
    父子家庭のおうちにお父さん(確か教授)の助手の女性が交代で家事を手伝いに来るというお話で、潔癖症で食べてる傍からお皿を片付けちゃう女性だったり、ロック好きの人だったり、大好きで何度も読んだけどタイトルも作者も覚えていないんだな。
    お母さんがたくさんとかそういうタイトルだったような。
    この本のお父さんは常時4人。それぞれ全く違ったタイプ。

    お父さん達と妙にクールな由紀夫君が好きで期待が大きいかったんだけど、全体的にダラーっとしていてあれれ?と思っている間にいきなりクライマックスに駆け上がり終了した。
    富田林さんの密輸?とか詐欺とか、赤羽さんの情報漏れとか、心中事件とかスッキリ解決してないし。
    せっかくAチームばりのお父さん達なのに活躍がいまひとつで残念。
    新聞小説だからなのかなあ。
    最後の彼女と由紀夫君の会話は微笑ましくてほっこりした。

    久々の伊坂さんだからか文章に馴染むのに時間がかかった。会話のテンポにのりきれないというか。
    気になる言葉や台詞ってついついメモしてしまうけど、きっと伊坂さんもメモってるんだろうなあ。と感じる箇所がところどころある。気のせい?

  • 高校生の由紀夫には、父親が4人いる。
    多恵子は最初から最後まで鬱陶しく、富田林さんは怖すぎる。

    戦で死んでいった人間たちの、たとえば、矢で指された苦しみや、残された子供たちの絶望、窮地に追い込まれた政治家の緊張はまるで浮き上がってこない。あるのは、戦の結果と制定された法律と制度ばかりだ。
    「だから、今の政治家もどちらかにこだわるんだ。戦をはじめるか、もしくは、法律を作るか。歴史に残るのはそのどちらかだと知ってるんだ。地味な人助けはよっぽどのことでないと、歴史に残らない」

    伊坂幸太郎さんの小説には、必ずぐっと捕らえられる文章があるよね。

  • 久々の伊坂作品。『ゴールデンスランバー』からの作品を二期とするなら、これは一期の最後の作品とのこと。

    個性的な登場人物に、奇抜な設定、終盤の怒涛の伏線回収と伊坂ワールド全開!

    序盤の主人公は、勉強ができて、スポーツもできて、女性にももてる。しかし、それはあくまで「守られた中での強さ」であり、大人の世界では何もできないことを痛感する。
    そんな時に四人の父親たちが現れるのだ!なんと頼もしいことか!

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一人息子に四人の父親!? 由紀夫を守る四銃士は、ギャンブル好きに女好き、博学卓識、スポーツ万能。個性溢れる父×4に囲まれて、高校生が遭遇するは、事件、事件、事件――。知事選挙、不登校の野球部員、盗まれた鞄と心中の遺体。多声的な会話、思想、行動が一つの像を結ぶとき、思いもよらぬ物語が、あなたの眼前に姿を現す。伊坂ワールド第一期を締め括る、面白さ400%の長篇小説。

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