- Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101250298
作品紹介・あらすじ
エッセイが得意ではありません――。自らはそう語る伊坂幸太郎がデビュー以来ぽつぽつと発表した106編のエッセイ。愛する小説、映画、音楽のこと。これまた苦手なスピーチのこと。そして、憧れのヒーローのこと。趣味を語る中にも脈々と流れる伊坂的思考と、日常を鮮やかに切り取る文体。15年間の「小説以外」を収録した、初のエッセイ集。裏話満載のインタビュー脚注つき。
感想・レビュー・書評
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いゃぁー面白かった。日記みたいな、
伊坂幸太郎、さすが賞なめし、次つぎ作品を産んでる作家だわ。いゃあ興味が湧いてくる
人となりが慮れる
伊坂幸太郎、出会い「?」はあった、6.7年前
初期の作品を手に取った、確かに。
ところが横浜に娘の出産、育児の応援にばあばの役目を仰せ使い任務実行中には〜読むエネルギーなし!
なんせアップアップしている時、たぶんグラスホッパー?かなんかを読んだ。うーん。オーデュポンの祈りだった?いい加減ですみません。
とにかく逃げたりせわしなくそんな本を読んだ。
状況と合わずに
娘婿ちゃんに面白い?と聞かれた時、せわしなくて読めないと感想を言った気がする
あえなく挫折
申し訳ありませんでした。
再度挑戦いたします。
このエッセイ
仙台のこと、映画のこと、CDのこと
興味深い話。
「小説はなんでもできるー」深い、確かにそう思う。
本文より一つ、
伊集院さん曰く「小説というものは理不尽なことに
悲しんでいる人に寄り添うものなんだよ」と
このことが好きで伊集院さんから聞いたとか言ってると
伊集院さんから、律儀に私の名前を出さなくて
君の言葉にしていいよ。ですって
律儀だわぁ。
こんなことも素敵。
このエッセイの視点で、作品を読むと面白いだろうな。
伊坂幸太郎がギュッと詰まってる。楽しい。
ちなみにこの時期はなぜかしら貫井徳郎を制覇した。横浜の有隣堂に読んでは買いの繰り返し。
これもまた夢中で面白かった。
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『仙台ぐらし』に、エッセイはもう書かないと書いてあったので、伊坂氏のエッセイはあれだけなんだなと捉えた少し後に、本書の存在を知った。
本書の単行本の方が先に発行されていたようなので、『3652』と『仙台ぐらし』だけということになるのだろう。
伊坂氏がお好きな小説や映画や音楽は、ほとんどが私の知らないものばかりだったので、その辺は飛ばし読み。
編集者さん達や先輩作家さん達とのやり取りと、登場人物の名前をどこから取ってきてつけたかと、1歳下の弟さんと仲が良さそうなところと、奥様はベストパートナーなんだなということが端々に感じられるところが良かった。
私は読んだ小説の内容を忘れるし、ブクログをやっていなかったら、その本を読んだことが有るのか無いのかすら忘れるだろう。
しかし伊坂氏ですら、読んだ小説の内容を忘れたりしておられるようなので、妙に安心した。
最も良かったのは早々の2話目25ページの以下の部分。
【父は行動する人である。
「今できることはすぐにやるべきだ」とよく言った。服にこぼれたスープの染みを布巾ですばやく拭き取り、「すぐやれば大抵のことはどうにかなる」と言ったりもした。】
この部分だけで、ああ伊坂氏の殺し屋達のあの感じのセリフやキャラクターのルーツはお父上だったのか!と、本当に思わず笑みがこぼれた。 -
「喫茶店」で巻き起こる数々の奇跡、退職を決意したあの日、「青春」の部屋の直筆間取り図、デビュー前のふたりの恩人、偏愛する本や映画に音楽、「干支」に怯える日々、恐るべき料理、封印された「小説」のアイディア。20世紀「最後」の「新人作家」が歩んできた10年。
伊坂幸太郎さんのエッセイ集第一弾。発刊されたのが、デビューしてから10年。
伊坂さんの人柄、優しさ、謙虚さで溢れていて、とてもほっこりしながら読むことができました。伊坂さんのお父さんがたびたび登場し、謎の存在感を漂わせる。
「父は行動する人である。『今できることはすぐにやるべきだ』とよく言った。服にこぼれたスープの染みを布巾ですばやく拭き取り、『すぐにやれば大抵のことはどうにかなる』と言ったりもした。』
たびたび登場するお父さんの話がどれも好き。ゴキブリに恐れ慄く様子や、干支に怯える姿。
「小説というのは理不尽なことに悲しんでいる人に寄り添うもの」
心に響く言葉も数多く残されていて、大満足です。
伊坂さんのことが好きな人は、もっと好きになれると思うし、伊坂さんを少し好きな人は、もっと好きになれると思います (?)
他の方のエッセイ集を読んだことがないのでわかりませんが、とてもユーモアとやさしさにあふれた作品です。みなさんもぜひ、手に取ってみてくださいね。 -
伊坂氏のエッセイ。伊坂ファン必見だと思う。
以前、別の作者のエッセイを読んで失敗しエッセイは苦手かもしれないと思っていたが、伊坂氏のエッセイは面白かった。
本人は刺激の少ない平凡な毎日だと書いているが、人気作家になった人の日常が見れた気がして私には刺激的だった。
伊坂氏がお父さんの事を書いているが、陽気なギャングシリーズの響野さんっぽい気がした。実行力と判断力に優れ正義感が人一倍強く善人の人だと絶賛していて、お父さんのことが好きなのが伝わってきてほっこりした。
「世の中には時折ゲームが予告なしに現れる」という普段の出来事すらゲームになってしまうのが素敵だなと思った。その思考回路が数々の名作を生み出してるのかと思った。
伊坂氏がおすすめしている本が多数書かれていて、感想文というか解説の書き方も上手くてかっこいいなと思った。
おすすめされてる中の「僕の愛したゴウスト」を次は読むつもり。 -
2000年から2014年まで(2015年もちょっと)のエッセイが収録されている。
ページの下段には伊坂さんの当時を振り返るコメントが載っていて、どちらかというとコメントの方が面白かった。
伊坂さんのエッセイは私の好きなタイプ(日常のよしなしごと)とはちょっと違ったみたい。
あ、殺し屋ケラーシリーズをすごく読みたくなりました。 -
ついに、伊坂さんの文章を読みながら蛍光ペンを手に取った。
伊坂さんの作品の中には毎回大好きな言葉や言い回しがあふれていていつか好きな言葉に線を引きながら読もうと思っていたがついに行動に移した。
この言葉も蛍光ペンで線を引いたもののひとつなのだが本書の中で、
「そこにある言葉を読み進むこと自体が快楽を生むかどうか」
小説は本来そういうもの、と伊坂さんは某新人賞の選考委員の言葉を借りてつぶやいている。
わたしにとって伊坂さんの小説はまさに「そこにある言葉を読み進むこと自体が快楽を生む」ものなのである。
だからこそ読み終わるのが嫌でいつも伊坂さんの小説を読みながら他の作品にも手を出してしまう。
読了を惜しむのもそこそこにしてこれからも伊坂作品の発表を楽しみにしようと思う。 -
伊坂幸太郎さん、やっぱりいいなぁー。
優しい人なんだろうなぁー。 -
このエッセイ集を通して伊坂さんの日常を少ししれた気がします。伊坂さんが書く本と日常生活のギャップが大きすぎてビックリです(笑)
伊坂の物事に対する考え方、捉え方に触れられた気がして嬉しかったです! -
今から10年前に出版された伊坂さんのエッセイ。
以前「仙台ぐらし」を読んだ時に、
「エッセイより小説の方が好きだなぁ」と思い、この1冊を読むのがこんなに遅くなってしまいました。
こちらは伊坂さんの小説と同じくらい好きでした。
このエッセイを片手に、デビュー作からもう一度全部読み返したくなりました。
いつか絶対やります。
まず伊坂さんのお父様に魅了され、
「なるほど、伊坂さんの作品(考え方)にはお父様から受けた影響も大きく関係しているのか」と納得しつつ、自分の親もこうであったらよかったのにと嫉妬を覚えました。
続いて、私が最も好きな「魔王」について伊坂さんが「とり憑かれるようにして書き上げ」たと表現されていることに自己満足な幸せを感じました。
そして何より、このエッセイで紹介されている本達全てが何と魅力的に感じられることか。
最近好みの本が見つからないな、もう読み尽くしたかしらと考えていた自分が恥ずかしくてたまりません。
伊坂さんに向かって
読書っていいですよね、小説って楽しいですよね、と話しかけたくなるような、そんなエッセイでした。
相変わらず、伊坂さんの作品となるとレビューがいつも以上にうまく書けません。
その代わりに、特に印象に残った部分を記します。
「『何かを断定するのには覚悟が必要で、その覚悟を持たないで軽々しく物事を決めつけている人が多いんじゃないかな』」
「表面的な事実だけを見て、『理解できない』物には蓋をしてしまい、『若者は異常になってきている』と決めつけるのは、このカミュの時代から現代まで、変わっていないということかもしれません。」
「読書というものは、別の世界へ精神的な旅に出かけるようなもの」
「やるべきことをやる、『弱いけど強い』」
「世界は大変だ。残酷なことや理不尽なことで満ちている。僕たちは繊細で、弱い。それは分かっている。分かった上で強く生きていくほかない。」
デビュー20年目の今年もエッセイ集が出るといいな。
2020年21冊目。 -
伊坂さんの小説が好きでおそらくだいたいの小説は読んでます。
小説を書いていたときの想い、関する出来事を知り、本エッセイで出てきた小説をまた読み返したくなりました。また、読者としての伊坂幸太郎もありなかなか人間味あふれる人だなあと。
短編エッセイ集で読みやすく、伊坂幸太郎ファンとしてはとても楽しめました。