ジャイロスコープ (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101250304

感想・レビュー・書評

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  • 文庫本「ジャイロスコープ」をふりかえって
    読者インタビュー

    ー「浜田青年ホントスカ」について述べてください
    読者 これって浜田青年って、絶対、濱田岳を想定して描いているよね。

    ー「ギア」について
    読者 スパムメールって、初期の頃は確かにここに書いているように物語があって、それに乗っかって付き合ったら、なんか壮大な物語に入れるかもしれないという面白さがあったよね。したことないけど。

    ー「二月下旬から三月上旬」について
    読者 どの時代のどの日も、「戦前」で、「増税前」だ。ーという記述がまるで「今の時代」に被るようだね。

    ー「if」について
    読者 「A」と「B」の関係って、前作「二月下旬から」と同じ叙述トリックだよね。そういえば、「砂漠」でも使っていたっけ。

    ー「一人では無理がある」について
    読者 くそ。あとがきを見ていたのに、だいたいの話の構成は分かっていたのに、最後の文節までオチが分からんかった。

    ー「彗星さんたち」について
    読者 この短編書くのに、わざわざ直に新幹線清掃の会社に取材に行ったらしい。不思議な話は、あるにはあるが、珍しく直球お仕事小説になっていた。

    ー「後ろの声がうるさい」について
    読者 伊坂幸太郎らしく短編集の受け皿として書き下ろしで短編を書いたらしい。全ての短編を俎上に乗せながら、尚且つ新しいほっこりするエピソードを入れている、この優しさこそが伊坂幸太郎なのである。

    ー「十五年を振り返って 伊坂幸太郎インタビュー」について
    読者 最初は、あとがきの代わりに編集者が付け足したインタビューだと思った。でもこれって、絶対、伊坂本人の書き下ろしだよね。このサービス精神こそが、伊坂幸太郎なのである。

    2015年10月11日読了

  • いろんな伊坂さんが読めて面白かったです。
    なかでも、
    #一人では無理がある
    優しくて夢があってすごく好き♪
    十二月に入ったころから自分で体重調整をするトナカイ。ツボです。

    #彗星さんたち
    新幹線清掃のお仕事小説。
    彼らが出会った乗客を同僚の人生にあてはめて
    空想するところはわくわく。
    パウエル氏の言葉は、ひとつひとつが教訓。
    「常にベストを尽くせ。見る人は見ている」
    日々家事に追われる身にも、勇気づけられる一言です。

    #後ろの声がうるさい
    最後はほろり。
    つながりのない短編も、こうして回収してくれるとなんか安心します。

    巻末のインタビューも良かったです。
    今まで数多く読んだ伊坂さん作品の中には、残念ながら合わないものもあって、
    このグループ分けを見て納得しました。

    読者が求めているであろう「伏線とその回収」「変わった登場人物」「楽しい会話」
    ああ、確かに。

    • あいさん
      こんばんは(^-^)/

      杜のうさこさ〜ん、とても心配したよ( ˃ ⌑ ˂ഃ )
      杜のうさこさんがいないと寂しいわぁ。
      体調が悪か...
      こんばんは(^-^)/

      杜のうさこさ〜ん、とても心配したよ( ˃ ⌑ ˂ഃ )
      杜のうさこさんがいないと寂しいわぁ。
      体調が悪かったとはまた心配。無理しないでね。

      そうブクログ私も不具合と思って何度も再起動したよ(〃∀〃)ゞ
      リニューアルだったんだね、また慣れるまで時間かかりそう。

      「ジャイロスコープ」ありがとう(^-^)/
      よくわかんない伊坂さん読みたいわ!
      とても楽しみ♪

      でも、ちょっと待ってね。
      私図書館の「ナオミとカナコ」の順番が回ってきてね。来週の土曜日に取りに行くの。
      来週からは「ナオミとカナコ」に命かけないと2週間で読み終わらないわ〜
      すごく分厚いよね。

      杜のうさこさんも読んでいるんだね!
      ネタばれになっているので、読み終わってからお邪魔します。
      読み終えることができるかなぁ。ドキドキ。

      では、コメントありがとう♪またね〜
      2015/11/28
    • あいさん
      こんにちは(^-^)/

      「ジャイロスコープ」にコメントありがとう♪

      この本を読んでいる時ちょうど図書館の本がバタバタきて年末年...
      こんにちは(^-^)/

      「ジャイロスコープ」にコメントありがとう♪

      この本を読んでいる時ちょうど図書館の本がバタバタきて年末年始にも入って大変だったんだ。
      そんな時この本にクリスマスの話があるって杜のうさこさんが教えてくれて嬉しかった(*≧艸≦)
      浜田青年を読んで次にすぐその作品を読みました!
      私、その季節に読むの好きなので。
      今年のクリスマスはいつもよりドキドキしたよ♪

      好きなツボがまたまた一緒で嬉しいヽ(*´∀`)人(´∀`*)ノ
      メリーポピンズは頑張ろうって気持ちにさせてくれるよね!
      相変わらずのんびりだけど(笑)
      2016/01/26
    • 杜のうさこさん
      けいたんさん、こんばんは~♪

      そうか、この前この本のお話したときは『ナオミとカナコ』の時だったんだね~。
      今、ドラマやってるよね。
      ...
      けいたんさん、こんばんは~♪

      そうか、この前この本のお話したときは『ナオミとカナコ』の時だったんだね~。
      今、ドラマやってるよね。
      一応録ってるんだけど、面白いといいな♪

      うん、わかる!
      ”願わくば~”じゃないけど、その季節に読みたいよね~。
      そうだ!積読山を季節っぽく分けておくのも手かも(#^^#)
      また、整理しちゃう?(笑)

      のんびり屋同志、積読山の標高を少しでも低くできるようにがんばろうね(*^-^*)
      2016/01/26
  • 再読です。
    あまりテイストが似通っていない、という意味では貴重な短編集だと思います。伊坂幸太郎らしい可笑しな設定も、ファンタジーな世界も、ゾッとする恐ろしさも楽しめます。最後に受け皿(と本人が言っています)的な話もあって、そちらも楽しめると思います。個人的にはなくても十分なのですが。
    好きなのは「浜田青年ホントスカ」と「彗星さんたち」、強烈な印象が残ったのはやはり「ギア」でした。

  • 短編集、心躍る伊坂ワールド!

    雑誌やアンソロジー掲載で読めてないものばかりだったので、とても嬉しかったです。

    「一人では無理がある」
    「彗星さんたち」
    「後ろの声がうるさい」
    がお気に入りです。
    特に書き下ろしの「後ろの声がうるさい」は短編集のエンディングのような感じのお話でとてもほっこりしました。
    「一人では無理がある」のような辛い現実に対する優しいシステム、舞台設定が好きです。「鉄板」て…!笑

    「ギア」はセミンゴ怖すぎる…。スパムメールが実話だったら…発想がさすがです。「ブギ」、「ギブ」読んでみたいー!

    いろいろな伊坂さんがつまった一冊!

    • 杜のうさこさん
      yamatamiさん、はじめまして。杜のうさこです。

      先日はフォローと花丸をありがとうございました。

      この本最近読み終わったんで...
      yamatamiさん、はじめまして。杜のうさこです。

      先日はフォローと花丸をありがとうございました。

      この本最近読み終わったんですが、
      好きなお話がyamatamiさんと全部一緒なんです!
      サンタさんたちの会社のお話、よかったですよね~♪
      好きなものが似ている。
      それだけでとても嬉しくなります。

      これからもよろしくお願いします!
      2015/11/14
  • こんなに短いのに、やはり騙される。
    伊坂さんの思考とは、ほど遠い所に置き去りにされていた。

    アイデアに富んだ短編集7編。

    「一人では無理がある」「彗星さんたち」が大好き。
    この世に無駄なものはないと信じていても
    面倒なことの連続がどんどん暗い顔にしてしまう。

    この2作を読んで、ちゃんとしようと思いなおします。
    特に「彗星さんたち」の国務長官の言葉に
    かなり励まされましたね。
    (本当に本が出ているみたいですし、読まないと)

    不運つづきだとばかり思っていたのに、
    時が過ぎて気が付いてみると、かえってその方がよかったって思えることもあるものね。
    誰かは見ていてくれる、大丈夫いけるいけると
    少し明るくなった一冊です。

    ひとつ、あっ!と思ったことが…。
    「ギア」に出てきた、敵とたたかいに行くアリの話。
    私も、知ってました!
    以前にアリの本を読んだことがあったので☆
    伊坂さんに1つでも追いついたことが、
    何よりもうれしいです。

    これからも昆虫の本は、チェックしないといけませんね。

  • 『謎の生物セミンゴ1匹みたら10匹いると思え、N字の法則、体長3mで時速80km』、伊坂さんの創造力、笑いのセンスは突き抜けていた。これまで何故か伊坂さんの短編小説は苦手でしたが、各話伊坂さんらしく驚きをともなうラストには嬉しくなりました。サンタクロースの話も、風が吹けば桶屋のバタフライ効果抜群で、エンターテイメントとしても楽しめました。ただ登場人物が多かったり、話が飛んだり、引っかけ問題があったりと伊坂さん特異的な疲労感が付き物ですね。東北新幹線

  • 短編集。それぞれ違った感じの7編。
    「彗星さんたち」が良かった。
    おもてなしを殊更に掲げていたらちょっとどうかなと思うけど、やるべきことをちゃんとやる、それがおもてなしになるという姿勢が素敵だなと思う。チームのメンバーも皆いい人で、明るい気持ちになった。
    パウエル国務長官の言葉は、他にはどんなものがあるのだろう。

  • 新幹線の号数と人類の進化?人の一生が移り変わる彗星さんたちが一番好きな話だった。一人では無理があるも、ある人のミスが巡り巡って結果的にいいことになる伏線回収がすっきりよかった、サンタクロースの分業会社があったらいいなーと思った。最後の短編は他の短編の総まとめで色んな人物やセミンゴが出てきて楽しかった。でもセミンゴってなんなんだろう?名前を口に出したくなる。

  • 伊坂さんの2冊目。
    短編のお買い得パックのような、ところどころひねりの効いた面白さが散りばめられていてあっという間に読了。

    「ギア」が特に良かった。

    次第に明らかになる現状と全く合ってない思考の乗車メンバー。フィクションとはいえ、今を風刺していて、色々考えさせられる。

    世の中って実はこうなのかもしれない。
    何者かに知らず知らずに侵食され、危機的状況にあるのに自分だけはそんなことはないと、隣の芝生を眺めているかのような態度。

    気付くのが遅かったがために、得体の知れないものに食われるだろう顛末とならないよう、今何をするべきなんだろうか、と。

  • 様々な話が詰まった短編集。
    設定も違えば、作風も違いちょっと戸惑う作品もありました。
    特に「ギア」は違和感が半端ない。
    でも他にも同じ設定で書いた作品があるらしいので、読んでみたい。

    最後に書き下ろしですべてを繋げてみせるのは、
    さすが伊坂さん。

著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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