水を抱く (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 631
感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・本 (462ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101250595

作品紹介・あらすじ

初対面で彼女は、ぼくの頬をなめた。29歳の営業マン・伊藤俊也は、ネットで知り合った「ナギ」と会う。5歳年上のナギは、奔放で謎めいた女性だった。雑居ビルの非常階段で、秘密のクラブで、デパートのトイレで、過激な行為を共にするが、決して俊也と寝ようとはしない。だがある日、ナギと別れろと差出人不明の手紙が届き……。石田衣良史上もっとも危険でもっとも淫らな純愛小説。

感想・レビュー・書評

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  • 梨香ちゃんは何処へ

    終始引き込まれた…

  • 面白い。面白すぎてあっという間だった。島波がストーカーなんじゃないかと思ってた

  • 意外な展開。
    こんな風に壊れてしまった女性、いるのかもしれない。

  • 営業職のサラリーマンが彼女と別れた後に出会った女性は、なぜか性に奔放。でもそれはどうも彼女の傷ついた過去から逃げようとしているようにしか思えない。それが明らかになっていくのかと思っていると、それより彼の方が彼女によって変えられていく。過激とも言えるそちら方面の描写もけっこうありました。そしてエンディングも特徴的。石田衣良は作品の幅が広い。

  • 文庫本の形をしたエロ本と捉えるか、
    現代における性の多様性を表現したものと捉えるか。。。

    人を愛するというのは、本当に奥深いと思いました。

  • 石田衣良の十八番、過激な性に溺れる恋愛小説。臨場感と細かい描写のおかげで、最後まで飽きずに読めた。実際にTwitterとかを除くとそういう人たちは腐るほどいるわけで、誰もが胸の内に孕んでいる異常性をこれでもかと突き付けられる作品だった。

  • 石田衣良作品だなぁ、と。
    途中まではいつもの感じで、これはこれで良かったんだけど、結局のところのナギの言動の理由が、個人的な感想としては、なんというか、ドラマティックにしてるのに、それが余計に安っぽくて、面白くないと思ってしまった。じゃあ何が正解なのかと言われると分からないので批評するのもあれですが。

  • 石田衣良節炸裂している。本当に男性が書いているのか?と錯覚してしまうレベルでとても美しい。

  • やっぱり石田衣良さんは綺麗。
    人間の奥底から湧く力と
    汚いエネルギーさえも綺麗に見える。

    どん底に落ちたことのある人にしか
    わからないことって絶対あるから、
    なんだか少しナギの気持ちが分かる。
    けどそんなこと言うとこの世の中では
    大批判でしょうから、言えませんけどね

  • ついさっき読み終わった。
    途中、中だるみのような部分や無駄だなぁと思われる箇所があったり結末がちょっと陳腐な印象を受けたが、俊也やナギの生きた世界に本気で入り込んだことがない人間が書くことの限界というものがそこには感じられた。
    自分には俊也の気持ちもナギの気持ちも分かる。現実にナギのような女性に出会ったら、自分も彼女を心から愛することになるだろうと思った。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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