水曜の朝、午前三時 (新潮文庫)

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著者 : 蓮見圭一
  • 新潮社 (2005年11月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101251417

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水曜の朝、午前三時 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 図書館で偶々見かけた本。
    題名が面白そう。ただそれだけで、選んだ本だった。

    しかし、読んでみると、この本の世界に引きずり込まれた。
    舞台は大阪万博。
    昭和の空気を感じながら進む恋愛小説だ。

    久々に良い本に巡り合えた。
    そんな本だった。

  • 今時ってラブレター書いたことがない人が多いらしく、不思議な気持ち。

    若いときって、後から考えるとどうでもいいことが、どうしようもなく不安だったりする。
    あのとき付き合っていた人と、今もまだ付き合っていたら。とか、私はあんま考えないけど。笑
    なるようになるし、それが必然なのです。

    さらりさらりと。
    そういう時代だったのですねぇ。

    当時の覚え書き。
    一生を左右するような出来事が起こるのは、せいぜい20代まで。
    親との確執。離れてわかる切なさというか慕情。
    マスコミの仕事は繰り返しにすぎない。
    健康な時には病気のことはわからない。

    こうやってみると、あながち的外れではない当時の自分。

  • テープの録音を再現するという手法を使っています。そこに惹かれて購入しました。

    読み終えたときはしっとりしていた。

    単なる恋愛小説を超えて、むしろ恋愛をひとつの軸にして人生の歩み方について書かれたものだと思う。

    だから20代前半でこの本が読めてよかったと思う。


    日本の現代文学の恋愛ものを中心に読んできたのだが、全般的に題材や描き方がパターン化されている傾向があるためか、常に作品と自分が平行線上にあった。しかしながら、この本は描き方からちょっと変わっていて、さらにそのなかに含まれるメッセージも、単なる恋愛小説を超えているように思えます。

    久々の良本だった。

  • 切ないなあ……。やりきれない。

    別れが来るとは分かっていたが、
    思いもよらない形での別れだった。

    でも時代にふさわしい、というか昭和ならではの、
    やるせない出来事だと思う。
    作者のちょっと露骨すぎるように思えるエールも、
    その背景があるからこそストンと心の中に入ってくる。

    うん、うん。これ好きだ。

  • すごくいいものを読んだなあと、読み終えた後しばらくじっとしてしまったくらい、よかった。作者の蓮見圭一さんのことは知らなかったし、この本も図書館でなんとなく目について借りてきただけなんだけど、働き出したら買う本リストに追加しなければと思う。
    物語は、45歳で亡くなった女性が娘に残したテープを書き起こしたもの、として語られる。それは1970年代、23歳の時に大阪万博のホステスとして働いていた頃に始まった恋の話だった。
    昭和の、恋の、感動ものかー、と思わないでほしい。そうなんだけど。なんかぐっときてとてもいいのだ。テープの中で女性が様々なことを語る、そのいくつかは過激で頷けないものもあるのだけど、多分これから何度も思い出すだろうなと感じさせられる言葉も多かった。
    いい読書ができたので満足です。

  • 「八月十五日の夜会」が、ぐいぐい引っ張り込まれるような面白さだったのでこちらも購入。
    衝撃を受けるような内容ではなかったけれど、「直美」という人物が架空であることが不思議に思えるくらい、行動や感情が生き生きと魅力的だった。

  • 「もし、あのとき、あの人との人生を選んでいたら……」。
    “人間は選択して決意した瞬間に飛躍する”(キルケゴール)

  • すばらしい。

    娘として
    女として
    母として
    女として。

    どの角度から切り取っても
    わたしも自分の人生を
    こんな風に語れる女になりたい。

    そう、思う。

    母に会いたくなった。

  • ストーリー構成などは面白いと思ったが、中身はイマイチ。

  • 恋だって、人生だって、ほんの少しのタイミングのずれで、どうしようもないことがたくさんあるのを改めて知った。

  • 久しぶりの恋愛小説。
    物語は、大阪万博の年が中心で、なんともいえないレトロ感がある。僕は大阪万博の頃はまだ小さく記憶もないのだが、漂ってくる昭和の香りに懐かしさを感じた。
    同じような、昔を描いた恋愛小説、水村美苗の本格小説に似ているなと思った。

    文庫の帯には「涙が止まらなかった」とあるのだけれど、僕は泣けなかった。あるいは、思い入れかもしれないし、もしかしたら2回目を読んだ時には泣けるのかも知れない。でも1回目を読んだ段階では、とりたてて感情移入するようなことはなかった。

    好きで好きでたまらないのに、ふたりの間に個人レベルで解決することのできない、どうしようもない壁があった場合、僕ならどうするのだろう。そんなこと、普段は考えることもないが、この小説を読んだあとは考えてみた。いや、考えざるを得なかった。

    濡れ場など一切なく、純愛を描いた、いい小説だとは思う。

  • 読み応えのある良作でした。
    終わり方の唐突さも、味があると思います。

  • まず時代背景が良い。その中でお互いの愛を確認するんだけど、時すでに遅しなんだよねぇ。。涙止まりません。。。

  • 3年ぶりに読んだ時、こんなにいい本だったのか、と思った。
    一度目はすらりと終わってしまって、ああ、読みやすかったで終わる。
    けど、時を経てよんだとき、これほど違う感じを受けた本はこれがはじめて。なんでしょう、この魔力。
    人権、差別に関する部分で薄い、と評価される方もあると思いますが、それは一つのファクターであって、核ではないと思います。フィクションなんだから、それを求めなくてもいいと思う。
    それにしても、いい本。また何年かたったら、変わっているのかもしれない。

  • 知り合いから紹介してもらった本。いつの間にか涙を流して読んでいることもありました。また読み返したい本。

  • 正直安っぽい恋愛小説なんじゃないかと思いながら読み始めたのですが、全然そんなことありませんでした。
    人生を語る母の心理描写が丁寧で、ぐいぐいと引っ張られるように読みました。
    「もし、あの人を選んでいたら」でも、何度やり直しても彼を選ぶことは困難な時代だったのでしょう。

  • Book Offにて購入

    今まで本棚で眠っていて
    朝の電車用に久々手にとってみた

    ううううん
    こんなに素敵な本だったとは…

    恋愛物語なんだけど
    実は裏テーマは人種差別だったりする

    だけど
    全体を通して感想を述べると
    壮大な人生観

    読みやすいんだけれど
    考えれば考えるほど単純じゃない

    人生ってなんやねん

  • 購入


    古典を読んでいるような気分に浸った。
    最近の売れているラブストーリーも嫌いじゃないけども、
    これは後世に残るラブストーリーの1種だと思う。

    歴史的背景、歴史的象徴、身分の差、立場の違い、
    数々の哲学者の名前やことば、古いレコードが奏でる音楽
    細かいレースのひだを作って、この物語は装飾されている。

    太陽の塔が出てくる物語はどれもパワーがある。
    太陽の塔はそれほどすごい。

  • 2007年のマイベストと言ってもいい。すごくおもしろかった。

    ただし文体と雰囲気を楽しむ本なので、ストーリー展開には言及しません。話の筋は嫌い。
    煽りは”ラブストーリー”になっていますが違います。四条直美というひとの人的魅力に迫る本です。
    もう語り口がすこぶる良かった。素敵だった。どうしてこんなに魅力的に書けるのやら…


    帯が児玉清氏だという理由の衝動買いだったのですが、大正解。おすすめです。

  • さらっと読める、究極のラブストーリだ。
    見つめるべき問題があり、それが重くなくすんなり受け入れられた。
    ぜひ映画化してもらいたい。

  • やばい、久しぶりに素敵な本に出会ったと思った。

  •  久しぶりに、手元に置いておきたい と思った、本。
     臼井兄妹と直美。成美が特に好き。

  • 平たくいってしまえば、上質な恋愛小説。大阪万博当時の話であり、その時代設定が物語の中核となる倫理観のバックグラウンドとなっている。
    主人公直美の激しい感情の揺れと、冷静な思索の対比がすごくいい。心に残るフレーズがたくさん盛り込まれている。
    「差別する感情の底にあるのは恐怖心に他ならない」。
    それにしても「もしあのときに」と考えながら生きるのはつらいことだ。(07-05-23)

  • 結婚と恋愛、切ないです。

  • これまで読んだ中で一番オススメできる恋愛小説。

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水曜の朝、午前三時 (新潮文庫)の作品紹介

45歳の若さで逝った翻訳家で詩人の四条直美が、娘のために遺した4巻のテープ。そこに語られていたのは、大阪万博のホステスとして働いていた23歳の直美と、外交官として将来を嘱望される理想の恋人・臼井礼との燃えるような恋物語だった。「もし、あのとき、あの人との人生を選んでいたら…」。失われたものはあまりにも大きい。愛のせつなさと歓びが心にしみるラブストーリー。

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