こころの処方箋 (新潮文庫)

  • 2814人登録
  • 3.73評価
    • (274)
    • (255)
    • (451)
    • (41)
    • (6)
  • 313レビュー
著者 : 河合隼雄
  • 新潮社 (1998年5月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101252247

こころの処方箋 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 2017/1/25
    臨床心理学者の河合隼雄氏が、自身のカウンセリングの経験をもとにして様々な状況や状態でのこころの持ちようや新たな考え方を、相談の具体例をもとに提示してくれているものである。
    どういうふうなこころの持ちようでいれば、自分や周囲の状況をより良い方向へ持っていけるのか。それについて考えるヒントをくれる。現代的な言葉で言うとメンタルのあり方について書かれた本的な感じ?ポジティブに物事を考えようみたいなことも書かれている。
    特に印象に残っている内容は、耐えるだけが精神力ではない と うそは常備薬、真実は劇薬という内容である。ど正論を他人に言うことが必ずしも正しいわけではないし、むしろそれは関係を悪化させることにもつながるというか、だいたいが正論だけの人は鬱陶しく思われるのがだいたいである。また、日本では耐えて我慢することがこれまで美徳とされてきたが、果たして本当にそれが素晴らしいことなのだろうか。スポーツ界では特にそうした根性論的なものが取りざたされるが、日本のバレーボール界のトップ選手は楽しみながらバレーをやって世界に結果を残していることを考えてないかなくてはならい

  • 著者本人があとがきで書いてる通り、この本には常識が書いてある。

    この本は常識を確認すると共に、他者の一面・性格を断定せずに深掘りすることに役立つ。

    自分の好きな?トピックの番号をメモとして残す
    11,14,16,21,30,34,40,48,50

    まあ、上にあげたトピックは自分が共感する部分ということだろうから、これ以外のトピックを読んだ方が他者理解返っては自己理解につながると思う。これもメモとして。

  • 処方箋、というほどのこともないが、間違ったことは書いていない。
    あとがきにあるように、「常識」が知られていない時代に常識を述べている。それが今、大切になっているということ。

    この手のコンサル的なものは、いつものことながら響かない。

    呪文は覚えておこう
    「ふたつよいことさてないものよ」

  • 「人の心などわかるはずがない」から始まるテーマ毎に短くまとめられておりとても読みやすい。生きるのが、人との関わりが楽になる一冊。

  • #読書開始
    ・2016/9/24
    #読了日
    ・2016/9/28
    #経緯・目的
    ・同僚に推奨されたため購入。
    #達成、感想
    ・1つのテーマに対し4ページの説明が計55。短編的で読みやすい。
    ・筆者も本音でらしく書いているので、気楽に読める。
    ・そうだよね。それでいいんだ。とこころを落ち着かせる効力があるように思う。
    ・とはいっても処方箋は言い過ぎかな?
    #オススメ
    ・疲れている、悩んでいる人。
    ・ビジネスマン、親の方がオススメ。

  • ふたつよいことさてないものよ

  • 観方によって自分の気持ちが楽になることはあるし、周りの人と共生するためにも大切な視点なのではないかと感じた。

  • 総じて著者は「中庸のココロ」の重要性を訴えているのではないかと思う。完全な自立ではなく、適度に依存しながら自立すること。ほどほどに周囲の目を気にしながら自分の好きなことに注力すること。死にたいという気持ちから生きようとする心が生まれること。真実を言うことだけが善ではないこと。

    著者の優れているところはこういったバランス感覚であり、裏を返せば、真ん中あたりのフラットな視点を保つ困難を、この本を通じて逆説的に知ることができる。著者がいうところの「場あたり的な灯」、つまり安易な決めつけに満ちた心のサプリ本のことだが、その手の白黒断定に縋ることがほとんど何の解決も生まないことを、この本は教えてくれる。

    中庸というのは優しいようで、厳しい。「程よいレベルを自分で考えなさい」という突き放しでもあるからだ。

  • 臨床心理学の権威、河合隼雄先生による、人の心を理解するときにちょっとしたヒントになる考え方を集めた本。
    さすがに事例が的確で、「あるある」とうなずけるケースばかり。時にずばりと言い当てられて、痛いこともある。
    面白いのは、心理学者である著者が、「人の心なんて分かるわけがない」と最初に言い切っていること。これが、威張っているわけではなくて、とても謙虚なのである。それでも、どうして人はこういうときにこう感じるのか、という説明がよく書かれていて、なるほど~の連発である。
    私たちが普段抱えているあらゆる悩み、仕事のこと、人間関係のこと、お金のこと、などどう考えれば気持ちが楽になれるか、のアイデアが満載である。

  • もしカウンセリング受けるとなったらこんな人がええなあ、なんて。

  • 易しい話し言葉の口調だが、ハッとしたり心にストンとと落ちてくる示唆に富んだことばかり。
    2016.4.10

  • クライアントと日々向き合ったカウンセラーだからこそ書ける、人間や人生の本質を突いている内容だと思います。


    「ふたつよいことさてないものよ」
    河合さんの言葉で、ふっと心を楽にさせてもらえました。

  • ふむふむ、と思う部分もあるのだけど、こころの半分では「そうじゃない」「そうとは限らない」「そう思わない人もいる」という反対の気持ちが渦巻く。
    きっと、それでいいのだと思うが、わたしに合った処方箋ではなかったようです。

  • なかなか的をついた指摘が数多くあった。

    「物事は努力によって解決しない」は
    なるほど、うんちくのある言葉だった。

    「努力はさせてもらう」ものなのである。

  • 日本のユング派心理学の第一人者である河合隼雄氏が1992年に発表したベストセラー(1998年文庫化)。トーハンの発行する「新刊ニュース」に1988~1991年に連載された「『こころ』の処方箋」に書下ろしを加えた55篇が収められている。
    河合氏は、あとがきで、本書に綴ったことについて、「冒頭にかかげた、「人の心などわかるはずがない」。そんなのは当たり前のことである。しかし、そんな当然のことを言う必要が、現在にはあるのだ。試しに本屋へ行ってみると、人の心がわかるようなことを書いた本がたくさんあるのに驚かれることだろう」、「端的に言えば、ここには「常識」が書いてあるのだ」と言っているが、確かに、ヒットを狙った自己啓発本の内容をひっくり返すような「常識」が次々と述べられている。
    また、無理やりひとつの解答を導き出そうとはぜずに、別の考え方もできるというような書き方をしているところもあり、断定的な書き振りの類書に慣れている向きには物足りなく感じるかも知れないが、むしろ河合氏とともに自分も考えることができ、より理解が深まるように思う。
    印象に残る章名だけを挙げても、「人の心などわかるはずがない」、「ふたつよいことさてないものよ」、「100%正しい忠告はまず役に立たない」、「マジメも休み休み言え」、「やりたいことは、まずやってみる」、「ものごとは努力によって解決しない」、「心の新鉱脈を掘り当てよう」、「灯を消す方がよく見えることがある」、「同じ「運命」でも演奏次第で値段が違う」、「強い者だけが感謝することができる」、「道草によってこそ「道」の味がわかる」、「心配も苦しみも楽しみのうち」等、示唆に富むものばかりである。
    何かにぶつかって、こころが疲れたときに開いてみたくなる、処方箋である。
    (2016年2月了)

  • とても有意義な本。
    子育て中の人が読んだらいいというのを人から聞いて、子育て中でないけれど読んでみたら、私の様に子のいない人でも、老若男女に響く本だと思う。
    著者が言うように当たり前の常識的なことが書かれているのだけれど、改めて活字なったそれら常識的なことは、ともすれば忘れがちになっており、読み返すことによって現在の自分を反省し、改めることに役立つだろう。
    また、常識的な正論は、上から目線で決めつけたように言われることが多い気がするが、著者の語り口はとても柔らかく、別段強制するわけでもない。
    だから、読んでいて心地がいい。
    いつでも読み返せるように、手元に置いておきたい一冊だ。

  • ・著名な臨床心理学者によって書かれた短編エッセイ集のまとめ。一つ一つがなかなか深く、本質的でおもしろい。

    <メモ>
    ・人は瞬時に人を判断してしまうが、そのフレームに囚われてしまうと正しい姿が見えてこない。きめつけられたものではないという態度で会っていくことが大事。すぐに判断したり分析するのではなく、これからどうなるのだろうと未来の可能性の方に注目することが大事。
    わかったと決めつけることは楽。
    ・ふたつよいことさてないものよ。人間はよいことずくめを望んでいるので、何か嫌なことがあると文句の一つもいいたくなるが、いいことと悪いことのバランスを考えてみてみると、あんがい全体としてはバランスがとれていたりする。一方でこの言葉は二つ悪いことはないといっているようにもうけとれる。何から悪いことがあったとき、よく目を凝らしてみてみると、それに見合うよいことが存在していることも多い。
    ・灯台に近づきすぎると難破する。長い距離がある場合は、理想という灯台そのものを目標としていても、そう簡単には近づけないため問題ない。しかし、それが近づいてくると、慎重でなければならない。灯台に着目するだけでなく、はるか遠くに他の灯台もあることに気付かなければならない。場合によっては難破をさけ、自分の航路変更が必要となることもある。
    ・ものごとは努力によって解決しない。何の努力もしないで、ただそこにいるのが恐ろしいから努力に人は逃げ込みがちだが、時には何もせずにただそこにいる勇気が必要なこともある。
    ・自立は依存によって裏付けられている。強制的に依存をなくしてしまうと、どこかで不備が出てしまう事がある。どっぷりと依存を許した後に、勝手に自立してくれるものである。また、自立といっても、依存がないことを意味しない。自立とは依存を排除するのではなく、必要な依存を受け入れ、自分がどれほど依存しているかを自覚し、感謝すること。依存を排して自立を急ぐあまり、孤立とならないよう注意。
    ・人生の中には一見対立して見えて、実はお互いに共存し、裏付けとなるようなものがあんがい多い。そうして人生をみると排除しようとしていたものに価値があることがわかる。その発見によって人生に厚みがでてくる。
    ・道草をすることで、広い意味では成長していることも多い。道草によってこそ道の味がわかるといっても、それを味わう力を持たねばならない。それを眺める視点が必要なように思う。

  • この本の言葉に救われた方は多いんじゃないか。物事は捉え方次第だと思っているが、その捉え方を教えてくれる。人生に正解はないけれど、これを読めば、豊かな人生を送る一助にはなると思う。

  • 一回分のトピックが4ページで、とても落ち着いた平明な文章で書かれている。ある事象に対して、一般的にはこう反応するのが普通の人間の感情でしょ? でもね、ちょっと立ち止まって、冷静に相対的に観察してみると、全く別の絵柄が見えてこない?という問いかけが繰り返される。

    さらっと読めてしまうけど、よくよく見るとかなり深いことが書いてあったりして、折に触れて再読してみたくなる、スルメのような本。

  • 2016/1/3 日本経済新聞 リーダーの本棚 毛利 衛

  • 物事を多面的にとらえることの豊かさを思い出させてくれます。
    それは客観的に見るということでもあり、優しくも鋭い視点が独特で、たまに読みたくなります。

全313件中 1 - 25件を表示

こころの処方箋 (新潮文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

こころの処方箋 (新潮文庫)を本棚に「積読」で登録しているひと

こころの処方箋 (新潮文庫)の単行本

こころの処方箋 (新潮文庫)の単行本

こころの処方箋 (新潮文庫)のKindle版

ツイートする