西の魔女が死んだ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101253329

感想・レビュー・書評

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  • 主人公とあまりにも共通点が多くて終始「分かるよ、そうなるよね……」なんて思いながら寄り添う形で読んでいました。西の魔女の生活は、まさに理想のおばあちゃん家って感じで想像がよく膨らみます。

  • この物語を私は数回読んでいるのだがいつもあまり記憶に残らない。
    数年ぶりに成長して読んでみて思ったのはインパクトが薄いからなのではないかと思った。
    しかしこの小説にはまた読みたいと思わせられる。
    他の小説では感じることのできない自然、空間、温かさ、生活。
    この小説を読んだ時、私はまいと同じようにこのおばあちゃんの家で過ごしたのではないかと毎度錯覚する。
    「魔女修行」と称しておばあちゃんが教えてくれることは全て一般社会でも、個人の生活でも必要なことだと思う。
    小学生の時は文字から発せられるただただ綺麗な自然やおばあちゃんの優しさに見惚れていたのだが、大人に近づくと一つの「生き方の教科書」だと感じる。

  • 西の魔女が死んだという悲しい題名なのに、悲しい小説という感じは全くなく、孫の成長を願うおばあちゃんの愛を感じる温かい小説です。

  • まいのおばあちゃんが西の魔女だ。
    まいは学校に上手く馴染めず、おばあちゃんの家へ。そこで「自分で決めて行動する」という魔女修行を始める。おばあちゃんのことが大好きだったが、別れ際にはモヤモヤしたままで、それが最後の別れになってしまう。
    かなしい別れのようであるが、何だか意外とスッキリしている。身体と魂は別 確かに死別の時は悲しさ、寂しさがいっぱいであるが、時間が経つと故人の思い出話をするようになる。
    おばあちゃん家の自然豊かな風景が目に浮かぶような、昔ながらの生活が尊いような、そんな事を感じた作品でした。

  • 再読。娘にそろそろどうかな、と本棚から久しぶりに手に取った。私は成人になってから読んだけれど、日々の暮らしや死について、人との繋がりについて、優しく語りかけてくれる児童書だと思う。

  • 本を開くまで、私は西の魔女さんの事は知らなかった。
    (亡くなりました。)
    訃報を聞いて、
    今、彼女の元へ向かっているのは、
    以前登校拒否になった際に、彼女の元で世話になった孫のまいちゃんとお母さん。

    まいちゃんが
    魔女さん(おばあちゃん)の家で暮らしていた
    二年前の出来事をひとつ、またひとつと思い出すごとに
    過ぎ去った日々は蘇ってくる。

    自然と共に生きる豊かな感性を持った女性であった
    魔女さんのシルエットは、
    私の憧れの人、絵本作家のターシャ・チューダーさんに完全に重なってしまった。

    晩年、体が思う様に動かなくなり、大好きな庭仕事ができない様になっても
    「死ぬ事はねぇ…怖くないのよ♪逆にどんな所か楽しみだわ。だって行った事がないんですもの。」
    なんてほがらかに話していたターシャ。

    その死生観は、魔女さんのソレと重なる。
    死を思う物語は悲しいのが相場だけど、
    何故か優しい光に包まれている。

    そんな印象だった。

  • 生き方のアドバイスをくれる心あったまる本。
    読みやすい文章なので、疲れている時でもスッと入ってきた。

  • 電車の中で読んで、涙を堪えるの必死だった

    田舎ってやっぱりいいなぁ。
    クソでかい虫以外はだけど…

    おばあちゃんのきんぴらごぼうもう一度食べたいなぁ

  • 何事も自分で決めること、直感は大切だが固執しすぎないことなど今の私にも響くものがありました。
    銀龍草を見てみたいです。

    「十分に生きるために、死ぬ練習をしているわけですね。」

  • 平成13年初版ですが、今のこの時代に是非、全世代に読んでいただきたい本!(私も初読)

    いつの時代でもどんな世の中でも「思考することの出来る動物」である「人間」として生きている限り、自分の生き方や生と死について考えない人はいないと思う。それに対するおばあちゃんの言葉が良すぎて、付箋付けましたよ。
    読後、タイトルとは裏腹に何か暖かいものが心に残っている感じ。

    そして本の最後の早川司寿乃さんの解説が、読後のこのなんと表現していいか..のふあふあの気持ちをバシっと言い当てて頂いていて秀逸でした!早川さんの本も読みたくなっちゃった。

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著者プロフィール

1959年生まれ。小説作品に『西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集』『丹生都比売 梨木香歩作品集』『裏庭』『沼地のある森を抜けて』『家守綺譚』『冬虫夏草』『ピスタチオ』『海うそ』『f植物園の巣穴』『椿宿の辺りに』など。エッセイに『春になったら莓を摘みに』『水辺にて』『エストニア紀行』『鳥と雲と薬草袋』『やがて満ちてくる光の』など。他に『岸辺のヤービ』『ヤービの深い秋』がある。

「2020年 『風と双眼鏡、膝掛け毛布』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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