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この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
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流れをただ見つめていたら、そのうち流されているものも落ち着くところに落ち着くわ。橋の上で見ていても、流れているものは、あっというまに見えなくなるから、それといっしょに流れていくのよ、そして目を開けて、それが沈まないように、手を放さないでいて。落ち着くまで
― 210ページ -
変化が起きるときは犠牲が要るんですわ
― 209ページ -
「そのものの、本質から照射される色ってどんなんだろう」
と、蓉子が誰にともなくいった。
「色って、結局、物がそのとき受けている光のどれを反射したり吸収したりするかで決まるわけでしょ」
透過ってのもあるわよ、と与希子が口を出した。
…略…
「そのものの色ってほんとは何なんだろう。逆に媒染次第で変わる色って何なんだろう」
「色は移ろうものよ。花の色は移りにけりな、いたずらに、っていうじゃない。変わっていくことが色の本質であり、本質とは色である」
― 106ページ
みんなの感想・レビュー・書評
十年ぶりで読み返すと、また、話が違って見えてきました。
自分自身も年を重ね、話の中で、重きを置く場所が違ってきたようです。
その様な発見もまた、面白く、一つの小説を違う場所からのぞきこんでいる感覚も確かめながら読み進めました。
梨木さんの小説に描かれた、日本人の暮らしぶりは、昔なつかしくもあり、今なお大切にされていることでもあり、多くの人が憧れを抱くものだろう。と思います。
丁寧な暮らしぶりの幸せさで、ぽつりぽつり、心あたたまりました。
しかし、視点を変えれば、まったく違う感想を持つこともあるでしょう。
また読み返したなら、また新たな気づきを得ることができる小説ではないか、と思います。
染物の話なんかも凄く魅力的でしたし、大好きな「りかさん」の続編とあって最初は楽しかったのですが……。後半の登場人物の多さと複線の絡まり具合に半ば混乱しながら読みました。
数年ぶりに再読。女の人の中にある,次の命をはぐくむ力。慈しみ愛おしく思う気持ちと,どうしようもなく忌み,憎む気持ちとが,同じ一人の人の中に同列で存在することの豊かさ。認めがたいものを受け入れること。受け入れられないことを認めること……以前読んだ時より,そういうことが深く,しみじみと沁みこんでいった気がする。
前半、よかった。
後半、世界観を押しつけられてる感じがして
じっくり読めなくなってしまった。
べつに、4人がつながらなくてもよかったのに。
それを言ったら台無しか…。
続編と知らずに読んだからかなぁ。
機織りや染料の話が雰囲気あってよかっただけに
少し自分の進んでほしい話の流れからずれた。
祖母が遺した古い家に主人公と3人の女性が共同生活を始めた。
心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中において、4人のつながりが深くなる…
私の心に今回響いたのは
りかさんの声
流れをただ見つめていたら、そのうち流されているものも落ち着くところに落ち着くわ。橋の上で見ていても、流れているものは、あっというまに見えなくなるから、それといっしょに流れていくのよ、そして目を開けて、それが沈まないように、手を放さないでいて。落ち着くまで (210ページ)
『りかさん』の主人公ようこちゃんが大人になってからの話。
機織り、人形、能面といった伝統工芸に携わる人たちの思いや、生と死、過去と現世の繋がり、織り柄の歴史、クルドの民族紛争・・・
盛りだくさんの内容だけど、どれもがどこかで繋がっていて、途中はミステリーのような高揚感もあり、本当に一気に読んでしまいました。
そして、人の恨みや、憎しみ、怒りといった負の感情がたくさん出てくるのですが、それらの負の感情ときちんと向き合う登場人物たち。
蓉子さんは独特の雰囲気で、負の感情を丸ごと受け止める才能がどこかにあるようです。
それは、りかさんのおかげなのか・・・
今回のりかさんは喋りませんが、その存在感は『りかさん』よりも圧倒的なものがあります。
また、すごい本に出会ってしまった。 中盤までは複雑な人間関係が明瞭につかめないまま、はっきり言うと、躊躇しながら、読み進めたのだが、ラストにいたる最終盤で、私はすっかり物語に「飲み込まれてしまった」。 読書で、飲み込まれるような経験は、初めてかもしれない。 女性と機織りをめぐる、幾世代にもわたる、濃密な小説なのだが、それがクルド人の運命や様々な声なき民の生き様とも見事につら... 続きを読む »
「家守奇譚」のような和風の不思議な物語かと思ったのですが、不思議な部分はあまりないですね。謎の日本人形とその来歴にまつわる「えにし」、草木染め、織物、血族という意味での「家」など物語の要素をドッとつぎ込んだ感じですが、少々とっ散らかってるかなぁ。
私には、主要人物たちのキャラの違いがうまく感じられなかったのと、脇で登場する人物たちが下の名前で書かれていたり、誰それの父や母、叔父、叔母といった書き方になっていたりで分かりにくかったのも原因かもしれません。
登場する男性が、皆ぺランぺランなので恋とか言われてもなぁ・・・。
この方の作品としては、「西の魔女が死んだ」「家守奇譚」が、好きです。
古い日本家屋を利用して、主人公と他3名の女性たちが共同生活を送ります。
主人公の大切にしているお人形も一緒に。
昔ながらの伝統や知恵だとか、自然であることとか、自らの手で作り出す、といったことがお話の土台になっているのかなと思います。
少々不可思議な要素もあったり、小難しい話もあったせいなのか、または、登場人物が多く、それぞれがお互いに対して持っている印象や感情が変わっていったりするせいなのか、中盤くらいまでは少し読みづらいなと感じて、面白くないというわけではなかったのですが、なかなか読み進めることができませんでした。
くすぶるように、じわじわと読み進めてきたぶん、クライマックスでは鳥肌が立つような感動を覚えました。
感動、というと少し違うかもしれませんが、くすぶっていたものが、まさに燃え上がった感じで、ゾクゾクしました。
梨木さんの「りかさん」の続編があると知って、すぐに探しに行き一気に読み終えました。
余計なものは持たず、ひとつひとつの物・事を大切に丁寧に扱い、行い、毎日を大切に生きる。そういうことを教えてくれた本でした。
読み終わった後に、熱が出て倒れるくらい、本当のことばかりが書かれている。そんな小説です。
これ、本当に小説なんやろうか?
ありのままの自分で素直に、丁寧に、一生懸命生きることが、こんなにも素敵なことだと知ってしまったら。
だけど、そういう生き方が、自分にとって一番厳しい・難しいものだから、熱が出て倒れたんじゃないかと思う。
死ぬまでに、少しでも「容子ちゃん」に近づけたら、と思う。
、『西の魔女』好きが私のまわりには多いのだけれど、もちろん、私も好きな作品ではあるけれど、私は、『からくりからくさ』のほうがもっと好き。読むたびに、はっとさせられる言葉に出会う。「女」の内面に抱える闇のおそろしさもストーリーの骨格として織り込まれているのだと思うけれど、私にとっては、それは伏線であって、「育む」ということのほうが印象に残る。そう、今、考えていることに、とても共鳴するものがあるのです。容子のような雰囲気をまとえるようなひとになりたいと思うも、たぶん、どんなに逆立ちしても身につけられないのだろうなぁという諦めと憧れ。このストーリーを読んでいると、「育む」と「慈しむ」がイコールで結べるものであることに気づかされる。
それにしても、梨木さんの紡ぐ言葉の豊かさは、右にかなう作家さんはいないと思う。
もっともっと、梨木さんの人となりを知れたらいいのに。
梨木香歩さんの本では、二番目に好きな本です。
『りかさん』から続いているようでいて、全く別のお話になっているような、それでいて繋がっているような、まさに唐草のようなお話です。
怒りや憤り、憎しみや嫉妬。そういう負の感情と呼ばれるものを否定するでも迎合するでもなく、丁寧にていねいに向き合っている。そういうところが私にとっての魅力なのかもしれないと、読み返す度に思います。
沢山の言葉で飾り立ててしまうのが勿体無いので、このお話については、ここまで。
「西の魔女が死んだ」の梨木香歩の作品。
けっこう長く、途中はだらだらした印象を受けるかもしれませんが、りかさんをつくった人形師の謎などミステリー的な要素もあり、私は一気に読んでしまいました。
ラストへは中高生の文化祭前のような盛り上がりがあり、最後は感動的に終わるのかと思えば…あのようなかたちで終わるのはとても意外。でも、それが正しい運命だったのかな、と納得してしまいました。
主人公は草木染をしていて、そのような手芸?というのかな、の話から始まり、最後は人間の原点のようなところまで話が展開。スケールが大きく、自分の視野も広がるような話です。
同じ作者の「りかさん」を読むと、この人がここで・・・!という感動もあります。
私は主人公の名前の読み方がりかさんを読むまでわかっていなかったです^^;ようこさんですね。
2008年6月に読んだ本。レビューのようなものは拙ブログにて。http://dolcevita-sana.blogspot.com/2008/06/blog-post_30.html
「りかさん」の続編にあたる内容の物語。ページをめくる手をとめられなくて、ついつい明け方まで、という体験は久しぶりだった。 前述の本の主人公である(ようこ=蓉子) が長じて出会った友人に焦点が当てられたストーリー。彼女らはそれぞれ、人形である「りかさん」をきっかけに、各自の曽祖父母やそのまた両親、といった自らのルーツを知り、向き合うことになっていく。 機織りや植物による染色がモチーフとなっており... 続きを読む »
なんと…りかさんという話の続編とは知らず読んでしまったできるなら先にりかさんを読みたかった。すぐりかさんを読もう!なにせ人間相関図が凄くややこしくて、それを抜かせばキリムに興味を持てたり自分も下宿させてほしいぐらい居心地のいい家が素敵です!最後のことは絵に浮かぶぐらい印象的でした。りかさんが神々しいこと!
この作品もまた梨木香歩らしい作品。おばあちゃんがいて、自然と暮らす感じが好き。この本の世界のような生活をしたくなる作品。
唐草の連続がからくさ模様を描くように、人間も日々の積み重ねが人生を作る。
離れてみると少しづつ変化し流れる人生だけれども、近くで見ると変化のある前を後ろでは確かな違いがある。
外からもたらされる変化、内から沸き起こる変化。
今作は静かな物語であり単調な話のようで完成した物語はからくさ模様の様に美しい。
なんだか、あらぬ方向に話は進んで行きました。そんな方に行くなんて全然私は追いつかず、かと言って面白くない訳ではなかったわけです。もっともっと深く知れる可能性はあるものの、まだそこには行き着かず、その素養もない。いつかまた読んで見たいとは思う。そのとき私は少しは賢くなっているのだろうか。期待してます、自分の成長。

「りかさん」の続編として読んだのですけど、それは悪い意味でなく裏切られた。
読み取ることがたくさんありすぎて、何をどうこの本について書いたらいいのかわからない。
でも1番最後に残るのは生きるという...





