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この作品からのみんなの引用
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肘の内側に、冷たい夜露が落ちて、ふと上に目を遣ると、木々の枝の重なりの間から、まるで秘密の信号を送ろうとするように、何億年も前の星の光が瞬く。体と意識はその一体感に陶然としているのに、どこか一点、私の中に取り込まれていた何かが硬くその「孤」を譲らない。宇宙の全てを相手にしてなぜ、その一部と成り切ってしまえないのだろう。執拗につきまとう、この寂しさは何なのだろう。
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一番最初に、有性生殖を行った細胞の勇気を思うよ。それまではひたすら、一つのものが二つに分裂してゆくことの繰り返しだったわけなのに、そのとき、二つのものが一つになろうとしたわけだからね。
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自分の上に幾重にも重なった他者があり、自分の身一つが単に自分のみの問題ではなくなってきる状態の時、すべては緩やかに一つ、と考えたらどうだろう?
みんなの感想・レビュー・書評
感動したというより、 慰められる気がした一冊。 主要人物が性に対して嫌悪感を持っているため、 恋愛的な雰囲気はないが、 恋愛というかたちそれ自体を考えさせらる。 あれじゃないこれじゃないと、 不毛に恋愛を繰り返している人達を、 私は少し遠くから見て見下していたが、 どうでもよくなった。 色々難しい話もでてくるが、 その話が逆に恋愛のいやらしく見えてしまう部分を払拭してくれた。 そしてそれは、多... 続きを読む »
先祖代々のぬか床から卵が出来、人が出てくる…ファンタジーともホラーとも哲学とも言える内容。最初はファンタジーホラーでどんどん読み進められたのだけど、途中から菌とか有性生殖、宗教というか科学的でもないし、哲学?みたいなよく理解できない内容だった。個人的に結末がはっきりせず、だから何?という感想。梨木さんとは相性が悪いみたいです;
叔母から引き継いだぬか床から卵が生まれる。
この設定だけでもう大好きになってしまった。
有り体な自分探しの旅ではなく本当に字義通り自分のルーツをたどって、自分とはというよりかは自分という人間は何か、自己と自己じゃない部分の境目には何があるのかを酵母菌やらアメーバやらテツガクやらで探っていく壮大な旅物語。(主人公は研究所務めで成分分析の仕事をしている独身女性)
死者も生者一直線上に存在として描かれている。
梨木さんの本だなぁとしみじみ思った1冊。
でも菌類の話はついていけなかった(笑)
ぬか床が一体何なのか、主人公の一族はなんなのか、は最後まで明確にされていないからこその読後感。
家守奇譚もう一回読みたくなった。
どこに仕舞ったけかな。
220ページで断念。
間違いなく話は面白いと思うが、タラタラタラタラ人と人が会話する場面が多く、私には文章を受け入れられなかった。文字を目で追うだけで、なかなか楽しんでは読めず...残念です。
およそそういうことを信じそうにない主人公が
糠床の不思議を受け入れる妙。
凄い設定なのにわたしも釣られて受け入れてしまう。
ぬか床の管理を押し付けられる主人公。
現実的なお話かと思えば、そのぬか床から何やら生まれ出てきて、いきなりホラーな要素が出てきたり。ホラーと言っていいのか?そこまで怖いお話ではありませんが。
お話が進むにつれて、「ぬか床」からイメージされるのほほんとした生活感から、菌類だ微生物だといった専門的な話に変わって行き、また、生命の誕生だとか、今まで生きて死んでいった人たちの魂だとか、予想もつかないところまで、ぐんぐん世界が広がって、頭がなかなか追いつきません。
でも、専門知識も何もないけど、それらが一体どこに行きつくのか、気になって最後まで読んでしまいました。
途中でちょいちょいと挟まれたファンタジックなお話も、不思議な雰囲気があって、気に入りました。
作者の発想力に脱帽。生命の起源、成立について、こんな考え方、表現ができる方がいることに驚きです。様々な知識を持ちながら、『オリジナル』な考えをもてる作者をただただすごいと思いました。男性、女性をやめる、と言う生き方の提示にも考えさせられました。でも、私には難解な部分もあるため、★4つで。また、読み返したいおすすめ本です(*^_^*)
梨木さんの世界ここにあり という感じ。
ひさしぶりにヤラれた!と思いました。
梨木さんの作品の中でもオススメの一冊。
まさか「ぬか床」から生命の起源に持っていくとは。。。梨木さんの懐の深さに脱帽。梨木さんの頭の中はどうなってるのだろう。
不可思議な話しだけど、ぐいぐい引き込まれてとんでもないところに連れてかれて、読み終わってなんか分からんけど幸せな気持ちになる。
私の語力ではこの話しの良さを表現できないのが歯がゆい。。。
「リカさん」がまた読みたくなった。
正直評価は低めです。私の理解力が乏しいのでしょうがいまいち楽しめませんでした。一応完読しましたが、なんだかもやもや~。
おもしろかったです。命、というか生きるということをテーマにして読んでしまします。
ぬか床と酵母で話が進んでいくあたりにおもしろさを感じました。
途中に挿話される、“かつて風になびく白銀の草原があったシマの話”についてはよくわかりませんでした・・・。あれかな?とおもうことはあるのですが、本文中では一切言及されるところがないので疑問のままです。
そして本書はエンタテイメントよりも文学に近いので、なかなか久しぶりの体験でした。
はじめ、なんじゃこりゃと思ったけど、読むほどに深みにはまってくような不思議な魅力。生命の神秘にじわじわと満たされる感じ。
ぶっとんでて良い意味で裏切られた感がする物語。
ぬか床がモチーフだからほんわかしている本かと思っていたらまさかのSF的展開にびっくり。
梨本さんの本は西の魔女が死んだしか読んだ事がなかったので余計にびっくり。これを書くあたってすごく勉強されたんだろうなー。
人間、というより生物。もっと細かく細胞の繰り返し誕生して合体し新しくなるのを、得体のわからない「僕たち」や「タモツくんとアヤノちゃん」、「風野さんと久美」を通じて描かれている。
ぬか床ファンタジー!
面白かった、最後のほうがだいぶ崩壊していくけど。
古いSFの、世界が崩壊していくイメージと同じなのかな。
ぬか床からはじまり、続いていくはなし。
考えかたひとつ、自身の感覚で捉えているか、しかし独善的ではないか。常に問いをはらむ作品。
まだ主人公も若さがあって、へんくつではなくて、頑固なとこがかわいい。
梨木香歩の本って割とモチーフが似てる。植物。女。どこか閉じた空間。螺旋。
沼地もまた梨木香歩の匂いがぷんぷんするもので、読み終わったがまだ理解できていない。
読む前はぬか床?って思ったが、なかなかぬか床というのは恐ろしいものだな。
叔母の時子が心臓麻痺で亡くなってしまったので、家宝のぬか床を引き取ることになってしまった久美。まぁ、押し付けられてしまった風なんだけれどもね〜。ぬか床とそれを世話する人間に相性というものがあるらしい。なんとも不思議なぬか床。
微生物がわんさかいるぬか床ですから、そこがひとつの世界ということは分かるし、それぞれの家の味というものがあるのだから、きっと世話を世話をしている人との相性もあるのでしょう。
が、卵ができて人が出てきたりするのは不気味。
自分に馴染みのある人なら、それはそれで受け入れられるのかもしれませんが。
ええー! と思いつつ、好きなタイプの話だった。

梨木香歩さんの文章は結構好き。





