劇場の神様 (新潮文庫)

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著者 : 原田宗典
  • 新潮社 (2007年7月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101254296

劇場の神様 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 読書録「劇場の神様」3

    著者 原田宗典
    出版 新潮社

    P57より引用
    “その時、私は肘にできた大きなカサブタを剥がすのに夢中にな
    っていた。
     私は十歳だった。”

     コピーライター、小説家、エッセイスト、劇作家と多方面で活
    躍する著者による、人々の日常の一幕を描いた短篇集。
     大学生時代の思い出の話から劇団員達の話まで、静かで穏やか
    に描かれています。

     上記の引用は、2話目の冒頭の一文。
    同じことをする人は数多くいるのではないでしょうか、私もその
    うちの一人です。剥がしている時は痛いのに、剥がし方を工夫す
    ることでいかに痛みを少なく剥がせるか努力していました。こう
    いうのを無駄な努力というのだろうなと思います。剥がした後は
    傷口を眺めて観察したり、カサブタ自体を観察したりもしていま
    した。
     表題作は著者の参加する劇団での出来事が元になっているので
    しょうか、大勢の人が集まる所では何かしらトラブルは起こるも
    ののようです。

    ーーーーー

  • 君は演技得意だろう、お母さんがそう言っていたそうじゃないか。嘘をついたり芝居をしたりするのが滅法うまいって。それしかとりえがないくらいなんだろ?
    演劇という新世界にふれたおかげで毎日は刺激的に過ぎて行った。何もかもが初めての経験で驚きの連続だったと言っていいい。今、自分の目の前にあるやるべきことをこなすのが精いっぱいで、何かを盗みたいというよく剛が湧いてくる暇などなかったのだ。
    偶然というやつは偶然だと強調しればするほど、かえって必然に近づいてしまう。

  • 原田さん=おもしろエッセイ ってイメージで、そんな人の書く小説って、やっぱりおもしろ系?と、完全に興味本位で手にした一冊。


    いい意味で、予想を裏切ってくれました。抜けた明るさ、っていうより、人間の裏の部分をうまく表現していました。

    「夫の眼鏡」が好きです。歳月を重ねた夫婦の小さい絆を見たような気がします。

    原田さんの小説、もっと読んでみようと思う。

  • 2007年8月11日購入。
    2007年11月6日読了。

  • 地味だけど確かな腕前。
    うまいです。
    文章もうまいです。
    傑作つうより良作なかんじ

  • 「と、いうことは・・・・?」

    と最後に言いたくなるような、なんだかもやっとするような、けれどもやっぱり・・・みたいな。

    @美容院☆

  • 4つの小説集である。
    原田宗徳の小説はエッセイでの大笑いを誘うものとは異なり、胸がざわざわするような暗い部分を描いていると思う。

    表題作は盗癖のある若い役者の話である。
    ある舞台の切られ役として演じているその時に嫌な先輩俳優の鼻を明かそうと盗みをたくらむ。でもその舞台は神様が見に来ているというようなすばらしい舞台であった・・・というお話。

    舞台のめまぐるしく変わる場面と、その盗みをたくらむ主人公の心の動きや焦りなどがシンクロして惹きこまれる。

    どの話も先の展開がどうなるのかという気持ちが湧いてくるのである。

  • もうね、この作者の作品ってだけで面白いような錯覚に陥る。
    だけど、面白いのとそうでないのがはっきりしすぎの短編集だったというところか…。
    「ただの一枚」って作品がお気に入りであります。
    ほら、スケベですからね、オレって!?

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