天皇と原爆 (新潮文庫 に 29-1)

著者 :
  • 新潮社
3.27
  • (1)
  • (5)
  • (2)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 43
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101261515

作品紹介・あらすじ

日米開戦はなぜ起ったのか? それは建国以来、西へと膨脹する覇権主義のキリスト教国アメリカと、天皇信仰の日本がぶつかり合う宗教戦争だった。そして原爆投下という恐るべき行為も、「サタンの国」日本を叩き潰そうという宗教的動機があったからこそ可能だったのだ。日本を悪者にする左翼似非史観を糾弾し、日米両国を世界史の中に位置づけて大東亜戦争の「真実」に迫る衝撃の論考。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • アメリカの言いなりになるな、日本人としての矜持を持て、という主旨。題名がインパクトのあるもので思わず手に取ったが、内容はマッチングしたものではなかった。書籍で個人攻撃するのもいかがかと思う。2016.5.7

  • 太平洋戦争に対する評価は難しい。戦後の教育がGHQによる「彼らに都合のよい歴史史観」に基づいて行われたことは容易に推測できる。かといって右派のいうように戦前の日本が無謬であったとは思えない。問題は帝国主義、植民地主義の時代から民族自決、自由平等主義へと舵を切っていくおおきな流れの中で、どの時点で何が非難されるべきことであったのか、ということである。それまで散々アフリカやアジアや太平洋地域を征服し、植民地化してきた欧米諸国がなぜ急に「きれいごと」を言い出したのか。日本が犯した罪を認めながらも、同時に欧米諸国の欺瞞を指摘し続ける事も必要だろうと思う。

    太平洋戦争は日米の宗教戦争であったという西尾氏の主張は一定の説得力を持つが、これを国際社会に納得させるのは非常に難しいだろう。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

西尾 幹二(にしお・かんじ):1935年、東京生まれ。東京大学大学院修士課程修了。ドイツ文学者、評論家。著書として『国民の歴史』『江戸のダイナミズム』『異なる悲劇 日本とドイツ』(文藝春秋)、『ヨーロッパの個人主義』『自由の悲劇』(講談社現代新書)、『ヨーロッパ像の転換』『歴史の真贋』(新潮社)、『あなたは自由か』(ちくま新書)など。『西尾幹二全集』(国書刊行会、24年9月完結予定)を刊行中。

「2024年 『日本と西欧の五〇〇年史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

西尾幹二の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ジャレド・ダイア...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×