ドイツイエロー、もしくはある広場の記憶 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 68
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101265728

感想・レビュー・書評

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  • 素晴らしい。

    他作品とつながる世界観、登場人物もあり、大崎善生作品を楽しむ上でこの上なく奥行きを増してくれるオムニバス。

    素晴らしい!

  • 大きな事件があるわけでもなく、カタルシスがあるわけでもない。ただひたひたと忍び寄る喪失感、寂寞感が全編を覆っている。青あるいは蒼を基調とした静物画のよう。

  •  この本には、「キャトルセプタンブル」、「容認できない海に、やがて君は沈む」、「ドイツイエロー」、「いつか、マヨール広場で」の、4編を収める。
     いずれも娘さんが青年と出逢い、別れる物語である。感情過多で、感銘が薄かった。「聖の青春」、「将棋の子」では、事実が抑えていたけれど、フィクションになると甘いようだ。
     若者向けのファンタジーに思えてくる。

  • 恋 愛 最近こんな本を読まなかったなあ

  • 最後の話が好き。ハンガリアンブルースカイの話を聞いた卓也が記者となり8年の歳月をかけて一枚の写真を載せ、礼子が恋愛だったのか、迷っていたのか、これからが本番なのかと惑わされ、翻弄される話。

    あと、海のパンツのビキニの話。
    喜劇作家チャップリンは
    近くで見れば悲劇、遠くで見れば喜劇といった名言を残した。
    娘の父親は、まさにそんなことを娘に伝えていた。
    逃げることなく受け入れることの大事さを伝えている。

  • 久しぶりに大崎義生さんを読むが、良いっ。文章が何故か私の記憶にふれ、「息苦しい」と読めば息苦しくなってしまうような。
    他の著書と同様「孤独」がキーワードになっている。私の「孤独」に対する心地よい、寂しい、色々な思いでと感情とシンクロするので、読んでいて懐かしい感じがするのだろうか。
    本を読み終わってから気付いた「満員の通勤電車の中で読むものじゃないな」と。キレイな喫茶店で時間を気にせずにボーッとしながら味わいたい一冊。

  • 何時間、そこに座っていたんだろう。彼を待ち続けながら…。
    でもね、その間の私は本当に幸せだった

  • 【468】

    やっぱ、この人とは波長が合わない。流し読みったー。

  • つい先日『九月の~』を読んだばっかりでよかった。
    表紙もなんだかセット物みたいで好き。

    熱帯魚話はさすがにもういいかな。。

  • 社会との間に薄い壁を作ってうまく馴染めない若者、ヨーロッパの滞在でふっきる経験、熱帯魚の飼育を通じてゆっくりと殻に引きこもるところなど、大崎作品のダイジェスト版のような短編集でした。

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著者プロフィール

1957年、札幌市生まれ。大学卒業後、日本将棋連盟に入り、「将棋世界」編集長などを務める。2000年、『聖の青春』で新潮学芸賞、翌年、『将棋の子』で講談社ノンフィクション賞を受賞。さらには、初めての小説作品となる『パイロットフィッシュ』で吉川英治文学新人賞を受賞。

「2019年 『いつかの夏 名古屋闇サイト殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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